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さだまさしのCDは、音が小さいか? 前編

「さだまさしのCDは他の人のものと比べて、音が小さいのではないか?」と聞かれたことが何度かありました。
まさしからも聞かれたことがあります(彼は知人から言われたそうです)。
疑問にお思いの方もあるかもしれませんので、ここで説明することにします。

CDは物理的に入れられる音の最大値が決まっていて、これを超えると音が歪んでしまいます(CDだけでなく録音のメディアは何でもそうです)。
レコード業界では特に近年、レベル競争になっていて、歪みもいとわずに高く入れる傾向があります。
これには理由があって、歪んでいてもより大きな音にすれば、ラジオなどでオン・エアーされた時に、他人のCDよりも大きな音で流れるため、リスナーにインパクトを与えやすいからです。
つまり売れることが最優先な訳です。レコード業界といえどもビジネスですから、売るためにやっている訳で、その意味では正しいことだと思います。
しかし、歪んでいる音は美しくはありませんし(エレクトリック・ギターのディストーションやオーヴァードライヴは別物ですが)、歪んでいたってどうせリスナーには分からないだろう、というのは思い上がりのように思います。
それに、歪みが原因のクレームもあり得ますし、酷ければ返品の対象にもなります。
さだまさしのCDでは、曲の中で一番音が大きいところを歪まない範囲の最大値に設定していますので、物理的に小さいということはありません。

コメント

はじめまして、広島のレモンと申します。いつも拝読しながらさださんの楽曲を製作者サイドの皆様がこれだけグレードを大切に創られているからこそ、さださんの音楽がより私たちの胸の奥深く響くのだと感動を覚えています。私たちの手元にCDが届くまでこういう工程があるのだとより具体的に教えていただくと、一枚一枚のCDをより愛しく感じています。ところで、音のゆがみについて書いていただいているのを拝見しながら、昨日改めて感じたことをお伝えてしたくなり、書かせていただきました。さださんは一年一年より日本語の発音を美しく、また一つ一つの単語がよりその意味が、また感情が正しく伝わるよう、一語一語の音のみでなく、発し方に気を配って歌を歌われているのではないでしょうか。昨日30周年のライヴCDを聴きながらふとそんなことを意識して聴いてみると本当に美しい言葉の発し方に驚いてしまいました。ステージや映像でさださんを目の前にしてではなく、耳に集中して聴くCDだから余計そんな風に気づいたのかもしれません。あらためてさださんの作品への姿勢に感動していた時、この記事を拝見し、さら感慨深くなったところです。長々と失礼いたしました。ニューアルバムを本当に楽しみに待っています。

広島のレモンさん、はじめまして。

言葉をどう美しく響かせるか、どう歌うか、ということについてですが、気をつけているポイントがいくつかあり、曲作りにも関係するものと、歌のみに関係するものに分けられます(内容は秘密です)。

また、スタジオ・レコーディングのCDであれ、ライヴ・レコーディングのCDであれ、ミックス・ダウンという作業やマスタリングという作業で様々なことをやっていて、エンジニアの皆さんの協力もあって、サウンド面からも美しく聞こえるようにしています。

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