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レーベル・カラー

レコード業界に昔から「レーベル」というものがあります。
ひとつのレコード会社の中に、いくつものレーベルが存在したり、レコード会社とは直接関係ない独立レーベルも数多く存在します。
さだまさしファンの皆さんならご存じの「フリーフライト」は、さだ企画(さだまさし)が作ったレーベルです。

最近ではリスナーにとってレーベル・カラーなどというものは存在しなくなってしまったのかもしれませんが、僕はCDを買う時に、レーベルを調べてから買うことは多いです。
クラシック音楽のファンの方はお分かりだと思いますが、イギリスの「デッカ」はやや寒色系で、高解像度で鮮度が高く、ハイファイ基調ですし、オランダの「フィリップス」はやや暖色系で、温かくて落ち着いた気落ちの良い、ホールトーンをたっぷり含んだ音作りをすることが基調です。世界最大のクラシック・レーベルであるドイツの「グラモフォン」は、僕には「デッカ」と「フィリップス」の中間的なものに感じられます(まあ、中間と言い切ると語弊がありますが)。

ジャズのレーベルも数多く存在するのですが、僕にとって「CTI」や「ECM」が印象深いものです。
前者はプロデューサーのクリード・テイラーのレーベルですから「CTI」と名前が付いています。難しいジャズではなく、幾分BGMぽい分かりやすく商業的な作りのものが多いと思います。
後者の「ECM」はドイツのレーベルで、「ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」という世界のトップ・オーケストラでコントラバスを弾いていたマンフレット・アイヒャーが作ったジャズや現代音楽のレーベルです。このレーベルのものは、多少寒色系で、透明感のある美しい音作りに特徴があります。

「フリーフライト」のオーナーでも社長でもない僕が決めることではありませんが、僕は僕なりに「レーベル・カラー」を作る手伝いをしてきているとは思っています。
世間的には「フリーフライト」はフォーク系のレーベルだと認識されていますが、さだまさしが作ったこのレーベルは本来そんな狭くて画一的なものを目指していたのではないような気がします。
僕にとっては「フリーフライト」のレーベル・カラー、サウンド・カラーは存在します。それはフリーフライト・レーベルのCDをお聴きくださったお客様がイメージすることと(ジャンル分けという意味ではなく)、おそらくそれほど遠いものではないと思います。

コメント

「さだまさし」さんの作品には、”さだ”と聞き分けられる”音楽”があります。

何人かのプロデューサー・ディレクターは、どの作品もその人の”音”がします。
ミュージシャンには当然その人の”音”がします。
レコーディング・エンジニアはやはりその人なりの”音”があります。
マスタリング・エンジニアも同様にその人なりの”音”があります。
さてレーベル・カラー、サウンド・カラーとは何でしょう?。

私は現場を仕切るプロデューサー・ディレクターの感性だとお思います。
「久保田早紀」等多くの仕事を一緒にしていたプロデューサーK女史が、会社を変わりスタジオが変わっても作品は真にK女史の”音”がしていた事に驚嘆したことがあります。

メージャー・レーベルは社内での教育が一つの”音楽””音”方向を作り上げるのでしょう。音楽的な部分でなくスタジオの”音”でレーベルの”音”を感じる人もいると思います。大きく括り80年代は、ソニー・レコードのカラーがありました。当時の信濃町スタジオ・六本木スタジオのNEVEコンソールとスタジオ内の音響特性はレーベル・カラーに大きな比重を持っていました。余談ですが、当時私が所属していたソニー・スタジオ以外スタジオで録音すると何でこんなに音が悪いのかと度々思いました。
私はディレクターによっては意に反した音質やバランスを求められることがあります。しかし、後で聴くとやはり自分の音がしています。
マスタリング・エンジニアとの話の中で、源の個性が強くどうにもならない”音”があるとも聴きますが、同じ音源なら酒さけさんの仕事は聴けば判ります。

個々の個性から感じるレーベル・カラーもありますが、「フリーフライト」の場合「さだまさし」から大きな信頼を得ている八野さんがレーベル・カラーを作り上げている重要な人物と思います。

ともおさん、コメントありがとうございます。

過分に評価して頂き、何とも照れくさいコメントでした。

僕はいつも思っていることがあります。
複数回仕事をお願いしている方々とは、感性、考え方、音楽に対する姿勢などがかなり近いという前提はありますが、その方々の音楽的、サウンド的個性を奪ってはいけないし、また奪えるものでもないと。
簡単に奪ってしまえるような個性の人たちではないとも思っています。
もっと言うなら、奪うのではなく、言葉は悪いですが、活かすことだと思います(偉そうに言うつもりはありませんが、適切な言葉が見つかりません)。

ですから、そういう意味で、色々な職種、立場の人の集合体がレコーディング・チームですから、さだまさし、佐田玲子、チキン ガーリック ステーキを含めてみんなで一所懸命やってきたことがレーベル・カラー、サウンド・カラーを作っているのだと思います。

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