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影響を受けたCD その48

グリーグ/「ペール・ギュント」第1組曲&第2組曲
演奏:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団/指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
http://www.hmv.co.jp/product/detail/182291

カラヤンはスタジオ・レコーディングの呪縛から自らを解き放った時に最高の演奏をした指揮者だったと思います。彼は完璧であることにこだわって、自らや演奏者に対して厳しかったのでしょう。
音楽界の帝王と呼ばれ、自らの映像制作会社を持ち、自家用ジェット機で世界を飛び回った彼への毀誉褒貶は多く、様々な噂も飛び交いました。
最晩年には手兵のベルリン・フィルと仲違いし、ウィーン・フィルとの仕事が多くなったのですが、それでも絶頂期の頃はベルリン・フィルとウィーン・フィルという世界の2大オーケストラの音楽監督を兼ねていました。

おそらく彼は完璧な音楽にこだわり、とりわけ響きの美しさにこだわったのだと思います。
クラシック音楽界にあって、彼ほどレコーディングで何度でもやり直し、また差し替えの多い指揮者はいなかったと言われています。確か東京上野の東京文化会館で本番前にリハーサルをやっている時、周囲の電車の音が気になったらしく、JRの電車をストップさせろという指示まで出したというエピソードが残っています。
また、楽器の特性上、例えば同じ弦楽器でも、全く同じタイミングで弾いたとしても、ヴァイオリンよりも、弦の長さが長いコントラバスの方が実際の音になるのがほんのわずかに遅いことが多いと思うのですが、これを嫌い、ほんのわずかに低音楽器の方が先に弾き始める訓練をかなりやったらしいとも言われています。それもよりによって音楽監督に就任したばかりの、あの名手揃いのベルリン・フィルで、です。

この「ペール・ギュント」は大好きな曲ですので、定評のあるブロムシュテットを始め、かなりたくさんのCDを聴いて来ましたが、やはりこの演奏に戻ってしまいます。スタジオ録音ではありますが、情熱、緊張感、高揚感に溢れた超一級の圧倒的で感動的な演奏だと思います。

コメント

お久し振りです。ブラッサンスです。このところ非常に忙しくRomオンリーでしたが、明日休みということでゆっくり書き込みをしています。カラヤンのLive盤を最近色々と集めてみましたが、本当に凄い演奏が多いです。特にアメリカやロシアでのLiveが異常な盛り上がりをみせているのは、ナチスの党員とみられていたことが災いし、その国に於いては正統的に評価されずに賢明な努力を続けていたからでしょうか?
「カラヤンが電車を止めろ!」とリハーサルで叫んだ有名なエピソードは東京体育館での演奏会ですね。勿論、電車を止められないことは百も承知で、楽員が演奏に集中出来ずに、まとまりの無い状況が生まれた時に機転を利かせて、電車による振動の所為にしたのでした。そして、何も改善がされなかったのにその後のリハーサルが凄く良いものになったそうです。同様のエピソードでは、録音用のマイクを吊っているケーブルが揺れていたのを目敏く見付け、「あの揺れが止まるまでは演奏が出来ない!」と放送エンジニアに注文を付けたというのも残っています。エンジニアは大慌てで対応したそうですが、楽員はその様子を見て大笑いしてたそうです。
これで問題の本質(本当は演奏に対するものである場合が多い)が解決されたといいます。
また、どうしても注意したい楽員に対しては、カラヤンがストレートに行うのでは無く、その近くの楽員に目配せして問題点を教えたそうです。それが伝わるとカラヤンが演奏を止め、別のセクションに指示をします。そちらに注視されている間に、こっそりと本人に注意点が伝わる訳ですね。
カラヤンが、演奏家に対して個人攻撃をせずにユーモアたっぷりに余裕を持って対処していた話しが多数残っていますが、これは処世術として参考になることが多いでですね。

その他にもパーカッション奏者に対してだったか、fffを要求するやり方も参考になりますね。学ぶところは多いです。

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