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2007年04月28日

影響を受けたCD その68

「カーペンターズ/Singles 1969-1981」SACDハイブリッド
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1784820

彼らの音楽に初めて接したのは中学一年生の時に聴いていた深夜放送でした。当時はラジオの深夜放送が大ブームで、東京の放送局では、TBSの「パック・イン・ミュージック」、文化放送の「セイ!ヤング」、ニッポン放送の「オール・ナイト・ニッポン」がしのぎを削っていました。
3番組ともよく聴いていましたが、個人的には「セイ!ヤング」のファンでした。ウィークデイに毎日パーソナリティが交代でやっていて、僕が一番熱心に聴いていた頃は、土居まさるさん、みのもんたさん、落合恵子さん、加藤諦三さんなど錚々たる方々が担当されていました。
当時の悩める若者にとって、深夜放送は、ある種の「教師」だったのかもしれません。人生相談的な要素もギャグもあって、涙あり、笑いありの大切な時間でした。

その頃、カレン・カーペンターの美しい歌声は、「スーパースター」という曲の力もあって急速に若者たちに浸透していきました。その後も彼ら兄妹はヒット曲を出し続け、ビッグスターへの道を歩みました。それにしても彼女の早世は本当に残念でなりません。
彼らが歌い、演奏する曲は兄のリチャード・カーペンターがアレンジしていましたが、彼のセンスもアレンジ能力も抜群で、弦楽器、オーボエ、コーラスなどを効果的に使っていました。
このアルバムは当時のシングル・ヒット曲を集めたものですが、数年前に全曲ミックス・ダウンをやり直していて、新録音と間違えそうになるくらいの高音質ですし、今聴いてもとても素晴らしい音楽だと思います。

2007年04月25日

影響を受けたCD その67

エンヤ/ウォーターマーク
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000006YIF/sr=1-19/qid=1164696653/ref=sr_1_19/250-9723132-8331458?ie=UTF8&s=music
1980年代の後半に一世を風靡し、現在でもクォリティの高い作品を作り続けているエンヤのデビュー作です。

シンセサイザーによる多重録音の世界では、1968年のウェンディ・カルロスの「スウィッチド・オン・バッハ」があり、その後の冨田勲さんの一連のシリーズがありました。地元のアイルランドから音楽を発信し続けているエンヤはシンセサイザーだけではなく、自分の声も多重録音させて独自の世界を築き上げました。
1曲仕上げるのに数十時間から数百時間かけているかもしれません。タイミングや声の音程がほぼ完璧に合うまで何度も何度も録り直し、また音を重ねる作業をしているのだと思います。実はこの「ほぼ完璧」というのがミソなのです。

このデビュー・アルバムが世界的にヒットしてからは注目度が高まり、最近でもテレビで彼女の声を聴かない日はないくらいです。
作曲能力が高く、透明感溢れる高い声で温かい表現をするわけですから、まさに鬼に金棒ですね。
特にこのアルバムは、ナイーヴで、温かく、そして憂愁に満ちています。「天使の歌声」とか「癒し」という言葉は彼女のためにあるのかもしれません。

2007年04月23日

大阪レコーディング3

今週もレコーディングが続いています。

メンバー、スタッフとも絶好調です!
明日で収録が終了し、しばらくエディット作業が続いた後、東京でミックス、マスタリングに突入します。

2007年04月21日

銀河英雄伝説

久々の書籍ネタです。

10年ほど前に仕事で「銀河英雄伝説」に出会いました。
正直に告白すれば、その頃不勉強で作者の田中芳樹さんのことを名前くらいしか存じ上げなかったのですが、その仕事の後に全10巻の「銀河英雄伝説」を読んでみて驚愕しました。
おそらく田中さんは中国史と西洋の神話に造詣が深いと思うのですが、その壮大なスケール感と想像力、創造力に圧倒されました。

全10巻を読むのは今回で3度目ですが、毎日、繙くのが楽しみです。
きっと今回も、あの場面で泣いてしまうんだろうなぁ。

2007年04月18日

影響を受けたCD その66

リムスキー=コルサコフ/交響組曲「シェエラザード」
ラヴェルと同様にリムスキー=コルサコフのオーケストレーション(管弦楽法)にも心酔していますので、かなり沢山のCDを聴いてきました。
その中で、これはというものはいくつかあって、その日の気分で聴き分けています。

まず、最も回数多く聴いているのが、エルネスト・アンセルメがスイス・ロマンド管弦楽団を指揮したものです。
この演奏はどちらかと言えば非力なオーケストラを強力にドライブしていて、細部に渡って完成度が高いと言うよりは、非常にテンションが高く、全体で推し進めている演奏です。これはこれでとても魅力があって、他のCDを気に入っても常にこのCDに戻ってきてしまいます。レーベルはデッカ。10年位前に何故かレコーディング・スタジオでこの曲の話になったことがあって、その時に一緒に仕事をしていたピアニストの吉田弥生さんもこの演奏が気に入っているようでした。
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=11421

次に、レオポルト・ストコフスキーがロンドン交響楽団を指揮したものです。ディズニーの「ファンタジア」の音楽を担当したのもストコフスキーでした。彼は山本直純先生と同様に、クラシックを分かりやすく聴衆に伝えることに腐心した人で、その語り口は上手く、劇的でもあります。この最終楽章を聴いていると、船が荒波を受けている様が手に取るように分かります。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/881660

次はもう少し新しいもので、キリル・コンドラシンがアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団を指揮したものです。このオーケストラは僕にとってベスト3に入るオーケストラなのですが、この演奏もとても上手で、力感と情感の均衡が取れていて実に感動的です。ヴァイオリン・ソロを弾いているのは、名コンサート・マスターのヘルマン・クレバース。絶品です。指導者としても沢山の後進を育てています。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/789323

一番新しいものは、現在、人気、実力共にナンバーワンと言われる、ロシア出身のワレリー・ゲルギエフが、キーロフ歌劇場管弦楽団を指揮したもの。これは濃厚な表現で、演奏にしても、音質にしてもとても優れていると思います。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/789323

2007年04月17日

大阪レコーディング2

4/16昼に大阪入りし、レコーディングは2週目に突入しました。
もう「録る」という作業は半分以上が終わりました。

今回のアルバムは、毎週月曜日から木曜日まで大阪でレコーディングやエディットをすることになっています。
我々スタッフが東京からスタジオ入りするため、月曜日のみは13時スタートですが、それ以外は11時からスタートしており、だいたい23時〜24時頃にその日の作業を終了させています。
これがゴールデン・ウィークの頃まで続き、その後、東京でミックス・ダウンとマスタリングを行います。

誰かが体調不良になったり、収録したデータが消えるなどのトラブルが無く、これまで通り順調に作業が進めば5月中旬頃には音が完成すると思います。おそらく実際のスタジオ作業は250時間位になるのではないでしょうか。

チキガリのメンバーたちも益々パワーアップしており、今までで最高のパフォーマンスになるであろうことは断言出来ます。

2007年04月09日

大阪レコーディング

チキガリのニュー・アルバムのレコーディングが始まりました。

エンジニアの鈴木智雄さんと共に昼に大阪入りし、今、初日のレコーディングが終了。
小林リード・ヴォーカル曲の1曲の全てパート、濱田リード・ヴォーカル曲のメイン・ヴォーカルのみが無事に終了しました。

来月中旬の完成に向けて順調な滑り出しが出来ました。

2007年04月08日

影響を受けたCD その65

「TOTO / Ⅳ」
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1770854

「TOTO」(トト)はスタジオ・ミュージシャンのジェフ・ポーカロ(ドラムス担当で現在は故人)とデヴィッド・ペイチ(ピアノ)が中心になって結成された人気と実力を兼ね備えたアメリカのウェストコーストのロックバンドです。
このCDは1982年に発売した「TOTO」の4枚目のアルバムで、グラミー賞の7部門を獲得した名盤です。

専任のヴォーカリストがいるのにもかかわらず、曲によってはピアノのデヴィッド・ペイチやギターのスティーヴ・ルカサーがヴォーカルを担当していて、色合いを変化させています。
このアルバムの「アフリカ」のシンセサイザーによるブラス(金管)・サウンドは当時話題になり、その頃日本で売られていた何種類かのシンセサイザーでどうやってそのブラスの音色を模倣するかの方法(音色データ)が毎月のようにキーボード雑誌に出ていました。ホルンとトロンボーンが混ざったような、暖かくて柔らかいその音色は「トト・ブラス」と呼ばれていました。「アフリカ」の他に、アルバムの冒頭を飾る「ロザーナ」、バラードの「ホールド・ユー・バック」は特に素晴らしい作品だと思います。

全篇のヴォーカルとコーラスが素晴らしいのは勿論ですが、「ロザーナ」の間奏のシンセサイザーの多重録音によるフレーズからルカサーのギター・ソロへの流れは鳥肌ものです。
「ホールド・ユー・バック」の演奏は優れた指揮者とオーケストラが演奏しているものと同様の感動を味わえますし、間奏直前のダイナミクスの表現(音量はさほど上がってないのにテンションが上がってゆく)、その後の間奏のギター・ソロの表現も超の付く一級品だと思います。ここのルカサーのギター・ソロは、表情、品格、テンションなど完璧です。発売から20年以上の時を経た今聴いても、演奏も音質も素晴らしく、ノックアウトさせられます。

2007年04月04日

影響を受けたCD その64

ジョージ・ガーシュイン/ラプソディー・イン・ブルー
演奏:ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団/ピアノ:クリストファー・オリリー/指揮:バリー・ワーズワース
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=197284

昨年オン・エアーされた「のだめカンタービレ」のエンディング・テーマ曲になっていたのがガーシュインの「ラプソディー・イン・ブルー」(ジャズの語法による狂詩曲という意味)でした。
初演された時にはガーシュインのピアノとジャズ・バンドのためのものだったのを、後に作曲家のグローフェ(組曲「グランド・キャニオン」の作曲者としても有名)がオーケストレーションしました。

僕は学生時代からこの曲が大好きで、アンドレ・プレヴィンのピアノ(最近は指揮者としての方が有名かもしれませんが、元々はジャズ・ピアニストであり、映画音楽の作曲家でもありました)でアンドレ・コステラネッツの指揮のもの、バーンスタインの指揮とピアノのものなどを聴いてきました。

数年前にたまたま出会ったのがロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団のものでした。おそらくほとんど知られてない演奏ゆえ、このCDをチョイスする人は少ないと思いますが(多分ほとんどいない?)、初めて聴いた時に衝撃を受けました。際だった個性は感じられないものの、演奏も音質も最上級のものでした。入手しづらいとは思いますが、このCDはオススメです。勿論、プレヴィンやバーンスタインのものも超が付くほどの名演だと思います。

プレヴィン盤 http://music.yahoo.co.jp/shop/c/10/sicc537
尚、このプレヴィン盤は紙ジャケット、最新リマスターの限定盤ですので、多分もうそろそろ市場から無くなると思います。
バーンスタイン盤 http://www.hmv.co.jp/product/detail/1207167

2007年04月01日

影響を受けたCD その63

ベートーヴェン/交響曲第5番&第7番
演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団/指揮:カルロス・クライバー
http://www.hmv.co.jp/product/detail/839216

これは2曲とも名演だと思います。ベルリン・フィルとウィーン・フィルのサウンドの重量感を比べると、ウィーン・フィルの方が軽く感じられるのですが、このクライバーとのものに関する限り、重量感、テンション、躍動感、気迫とも十二分に出ており、テクニック、音色の美しさと相まって素晴らしい演奏を繰り広げています。

第7番は昨年の大ヒットドラマ「のだめカンタービレ」のオープニング・テーマ曲として使われ(ちなみに劇伴は服部隆之さんがやっていました)、以前にも増してメジャーになったと思います。リストに「リズムの神化」、ワーグナーに「舞踏の権化」と言わしめたこの第7番は、曲全体をリズムが支配しています。
個人的には第2楽章が特に好みで、このクライバーのものはヴァイオリンを両翼配置(第1ヴァイオリンが左、第2ヴァイオリンが右)にしているので、この楽章特有の弦楽器の掛け合いをとても面白く聴くことが出来ます。

第5番も素晴らしい演奏です。第7番以上の熱演で、感動的であり、神が乗り移ったとしか思えないような演奏です。フルトヴェングラーは演奏のクォリティーとしては僕にとって別格ですが、流石に今となっては音質のクォリティーが低すぎますので、第5番や第7番を聴こうとするとついついこのクライバーのCDに手が伸びてしまいます。