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2007年07月30日

さだまさし 2007アルバム・レコーディング 14

まだまだミックス・ダウンが続いています。

7/28は11:00〜23:15。
7/29は13:00〜24:45でした。
今日(7/30)は12:00からやっています。
予定通り今日がミックスの最終日になるでしょうか。

ちょっと(だいぶ)疲れがたまっていますが、現在までは結構良い出来になっていると思います。

まさしのプロジェクトに関して、今回初めて通しで一緒にやっているアシスタント・エンジニアは、俊ちゃんこと澁澤さんです。
彼の言った言葉で印象的なものをここに挙げておきます。

「さださんのレコーディングは、『音の宝物を収める』感じですね。すべてが最高です。」
「僕がよくやっている某レコード会社のプロジェクトのためのエディットは30点を80点にする作業。さださんのエディットは100点を120点にする作業ですね。」

2007年07月28日

スタジオにおける食事 3

スタジオに預かってもらっているものは密封容器だけではありません。
醤油、七味などの調味料は勿論、鍋、挙げ句の果ては携帯用のガスコンロ、換えのガスボンベまで預かってもらっています(流石にテントや寝袋までは預けてありません)。今回のアシスタント・エンジニアの俊ちゃんこと澁澤さんに「預けてあるガスコンロを持ってきて」と頼んだら怪訝な顔をされました。そりゃそーですよね!普通そのようなものをスタジオに預ける人はいません。

出前に飽きてどうしようもなくなった頃、佐田家特製のお弁当、おでん、ボルシチなどを作ってくださって、まさしが持ってきてくれることがあります(いつもありがとうございます。みんなで欠食児童のようになって美味しくいただいています。)。
おでんやボルシチをスタジオで温め直すためにガスコンロが必要になり、万が一余った時のために小ぶりの鍋も必要になります。

さすがに沢山の人がいるスタジオのロビーでグツグツ煮込む(温め直す)訳にはいかず、コントロール・ルームで密かにやっているのですが、やはり匂いは漏れるもので、その匂いにつられて隣のスタジオやロビーにいる知り合いのミュージシャンやスタッフが入ってくることがあります。そのような良い匂いをスタジオで嗅ぐことは通常ありませんから。勿論、「イカ焼きの匂い」のように臭くはありませんが、「そこまでやるかっ!」という感じでみんな驚いています。

さだまさし 2007アルバム・レコーディング 13

昨日も23:30までミックスでした。

今日も11時スタートでやっていて、現在までに5曲のミックスが終了しました。
このまま順調に作業が進めば、7/31にマスタリングにこぎ着けるかもしれません。

2007年07月27日

スタジオにおける食事 2

スタジオでの食事は、基本的に近隣の店から出前をとることになります。
これはオフィスや家庭などと全く変わりません。

スタジオ作業を始めてから2週間が過ぎる頃には出前に飽きてきます。
しかもレコーディングは日曜祭日、ゴールデン・ウィーク、お盆休みなどと関係なくやっていますから、土日や連休の時は最悪で、何の出前が取れるかほとんど選択の余地がありません。
例えば我々スタジオ関係者が「デジ弁」(冷凍食品をレンジでチンするだけのような弁当の意)と呼ぶ弁当チェーン店はいくつもありますが、そうそう続けては食べられません。極力手作りの店を選ぶことになりますが、それさえも食べ続けるのは辛いものがあります。

そんな食事に飽きた頃、四谷にある、まさしを始めフリーフライト関係者の大好きなとんかつ屋さん(店で食べる場合、キャベツ、ご飯、しじみ汁はお替わり自由)に電話して弁当を作ってもらい、それを誰かに取りに行ってもらうなんてこともやっています。
そんな時のために、スタジオにかなり大きなプラスチック製密封容器を預けてあるのです。それをトンカツ屋さんに持って行って、沢山のキャベツを入れてもらいます。
この容器の他にも様々なものをスタジオに預かってもらっています。ちなみにそんなことをしているのは、フリーフライト(さだ企画)だけだそうですが・・・

さだまさし 2007アルバム・レコーディング 12

昨日は11:00スタートで、23:30終了でした。
本日も11時からミックス・ダウンをやっています。

昨日は2曲半やりましたが、今日はどれだけ出来るでしょうか。
半分だけやって終わりにした曲のミックスが今、終わったところです。
これから最難関の「ドラマティック・マイナー」に取りかかります。

2007年07月26日

スタジオにおける食事 1

スタジオでの食事は、レコーディングにおいて非常に重要です。

不規則になりがちなスタジオ生活で、極力規則的に食事を取るように心がけています。これは体調、体力を維持するためにも気をつけていることのひとつです。

作業を優先させすぎると、とんでもない時刻に食べることになったり、食べられないことさえ出てきます。
特に歌入れの日は、どういうタイミングで食事を取るかが極めて重大な問題です。お腹が減りすぎても、いっぱいでも歌は無理です。

まさしの場合、コンサート時の一日の過ごし方が身体に馴染んでいるようです。
昼頃に起床。食事をして、コンサート会場に移動して16時頃からリハーサル。17:30頃に食事。そして、コンサート本番。その後22:30頃に食事なのだと思います。

このことを踏まえ、レコーディング・スタジオでも18時頃に夕食にすることが多いです(まさしにとっては昼食か?)。
夕食前に何曲の歌が録れるか。声の調子が良い時には、手配していた食事を取らずに続けて歌った方がいいのか、休んだ方がいいのかの判断は非常に難しいものがあります。
楽器以上に声は体調、体力、気力に影響を受けますから、歌入れは毎回薄氷を踏む思いで行っています。

さだまさし 2007アルバム・レコーディング 11

いよいよ今日7/26からミックス・ダウンに突入しました。

朝11時にエンジニアたちがセッティングを開始。
これから1日に2曲のミックス・ダウンをする予定です。
トラブルなく進行すれば、7/31には当初からの予定通りマスタリングが出来るかもしれません。

2007年07月25日

2年前のとある事件

2年前のレコーディングの時に事件が起きかけたんです。

まさしの歌を録っている時に、アシスタント・エンジニアが「八野さん、何かが焦げている匂いがしませんか?」と言うのです。勿論、僕も気付きました。
万が一どこかがショートして電源が落ちて、その時に録っているテイクが使えなくなったりしたら、まさしにとっても僕にとっても大変なことになります。また、電源が落ちた場合、その時のノイズがヘッドフォンをして歌っているまさしの耳に悪影響を及ぼすこともあり得ます。火事さえも心配したんです(いつも使っているスタジオは大きなビルの地下3階の、しかも奥です)。博多のぼや事件が頭を過ぎりました。
「この匂いが更に酷くなるようだったら、レコーディングを中断して原因を究明しようか」とアシスタント・エンジニアと話したんです。

そしたら、何とその時に僕たちがいるコントロール・ルームの後ろのソファーで、マネージャーの廣田たちがイカをライターの火であぶって食べていたんです。これには呆れるやら笑えるやら・・・。
その曲の歌入れが終わり、まさしがコントロール・ルームに戻って来ました。その話を聞くや、まさしはどうしたと思います? 「避難」もとい「非難」するどころか、まさしもイカをあぶって食べ始めました。これにはダウンしました。

このことを踏まえ、昨年はスタジオの扉に「イカ焼き禁止」の張り紙をしました。
そのお陰か今年はスタジオに「イカ焼きの匂い」は漂ってはいません。

2007年07月24日

さだまさし 2007アルバム・レコーディング 10

相変わらず毎日スタジオに入り浸っています。

7/22は、13時からエディット、歌入れ、エディット。終了は22:30。

7/23は、13時から歌入れ、エディット。終了は23:30。

7/24は、13時からエディット、歌入れ、エディット。まだまだ現在も作業は続いています。

尚、本日で歌入れは全て終了しました。
これから、エディット、ミックス・ダウン、マスタリングと怒濤の日々が待っています。
関係者の皆さん、とりあえずお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

2007年07月23日

2007まさしんぐWORLDコンサートのミックス・ダウン1

7/20、21はまさしは札幌でしたので、オリジナル・アルバムのレコーディングは一時中断して、6/29、30に東京国際フォーラムで行われた、まさしんぐWORLDコンサートのミックス・ダウンをやりました。

7/20は午前11時に準備を始め、ミックスが終了したのは深夜0時。7/21は昼12時に開始し、終了が23:30でした。
この2日間の作業で、まさしんぐWORLDコンサートのミックスの1/4から1/5位が終了した感じです。
少なくとも音質的なクォリティとしては今までで最高のものになる予感がします。

2007年07月22日

さだまさし 2007アルバム・レコーディング 9

7/19は昼過ぎから倉田さんアレンジの2曲のエレクトリック・ギター・ソロを録りました。ギタリストはいつものように松原正樹さんでした。
その後、倉田さんによるハモンド・オルガンのダビング。そして各種エディットをやり、終了したのは7/20の午前1:30でした。

さだまさし 2007アルバム・レコーディング 8

7/17は昼過ぎから、何と4曲の歌をレコーディングしました。
それにしても新曲の歌入れを1日に4曲というのは驚きです。

過去最高で「1日5曲の歌入れ」というのを覚えていますが、これはアルバム「帰郷」でしたので普段から歌い慣れている曲です。ですからあまり比較になりません。

歌を4曲やった後、倉田さんアレンジの曲のソロ・ヴァイオリンを1曲録りました。
そして、様々なエディットをやって、作業が終了したのは24時でした。

7/18は、午後に1曲の歌をやり、夕方に終了しました。

皆さん、お疲れ様でした。

2007年07月21日

さだまさし 2007アルバム・レコーディング 7

7/15は3曲のリズム隊(ベイシック)を録った後、その中の1曲でまさし自身が弾いたギターの録り直しをしました。
これはどういうことかというと、まずデモテープを作った時のまさしのギターを使って、他のギターやパーカッションなどをレコーディングしたのです。そして、後から、まさしのギターをより完成度の高いものに差し替えたということです。
レーズンのアルバム「あの頃について」ではほとんどがこのやり方でした。

7/16は昼過ぎから、7/15に録った3曲の歌入れ。その後、エディット作業に入り、終了は23:30頃でした。

にわかには信じられないでしょうが、普通1日に3曲も歌入れをすることはあまりないことです。

人にもよると思いますが、1曲の歌をレコーディングするのに2時間くらいかかることはよくあることです。
否、何日もかかる場合さえあります。普通は2時間も続けて歌えば、声は出なくなります。それなのに3曲も歌を録った訳です。これは驚異的なことです。

何日か前のブログで、「詞曲がほぼ完成」と書いたと思いますが、これに疑問を持った方もあるかと思います。まさしの場合、歌入れをしながら詞曲のマイナー・チェンジを繰り返すのです。
詞曲を作っている時、デモテープを録る時、本番の歌を録る時、というふうに何段階かの作業を繰り返しながら、もっと良い言葉がないか、もっと良いメロディがないか、と探っていく訳です。これはただ単に言いたいことにフィットする言葉を探すだけではなく、その言葉の響きが美しいか、その部分のメロディと言葉のイントネーションがずれてないか、などチェック・ポイントは沢山あります(残念ながらこれ以上は明かせません)。
まさしや僕にとって、この作業の意味は大きく、これが「さだまさしらしさ」を生んでいるとも言える部分です。
このような作業を繰り返しながら詞曲の完成度を高めていく訳です。

さだまさし 2007アルバム・レコーディング 6

7/15は予定通り13時から、午前2時に出来上がった3曲のリズム隊(ベイシック)のレコーディングが出来ました。

参加ミュージシャンは、倉田信雄さん(Arr.&Pf)、石川鷹彦さん(A.g)、土方隆行さん(E.g)、岡沢章さん(E.Bass)、島村英二さん(Dr.)、宅間久善さん(Perc.)、木村誠さん(Perc.)、ボブ・ザングさん(Fl.)でした。

この日のセッションがうまくいったことにより、これで全10曲のリズム隊(ベイシック)のレコーディングは終了しました。
7/15は11時に準備を始め、13時レコーディング開始。そして23時頃には終了しました。
あとはソロ楽器やまさし本人の歌10曲を入れて行くことになります。

ミュージシャンの皆さん、エンジニアの鈴木智雄さん始めスタッフの皆さん、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

2007年07月20日

さだまさし 2007アルバム・レコーディング 5

昨日のブログに、7/14の深夜2時(7/15の午前2時)に3曲分のデモテープが出来上がったことを書きました。

そんな時刻では流石にもうバイク便は営業していません。
この曲作りに先立ち、ピアニスト兼アレンジャーの倉田信雄さんと打ち合わせしておいたことがありました。

それは倉田さんアレンジの曲(演奏のベイシックな部分のみ)を7/15にレコーディングすること。
レコーディングする曲のデモテープを7/14までに倉田さんに渡すこと。
万が一、7/14夜までにバイク便で送れない場合は、Eメールの添付ファイル(MP3)にしてデモテープを送ることなどでした。

ひと月以上に及ぶ今回のレコーディングにおいて、後半になるにしたがって、まさしは毎日のように「せとぎわの魔術師」ぶりを発揮してくれました。
もう曲作りが間に合わないかもしれないとの思いがコントロール・ルームに漂い始めた7/14の23時頃、3曲が出来上がりました。

夜までには曲が出来上がらないかもしれないという倉田さんの読みは正しく、夜の浅い時間帯に自宅で仮眠を取っていたようです。
7/15の午前2時過ぎに倉田さんにEメールでデモテープを送り(本当に凄い時代になったものです)、その旨を電話して、倉田さんにはアレンジに突入してもらいました。
僕等は13時からのレコーディングに備えて眠ることにしました。スタッフはレコーディング機材のセッティングなど、準備のために午前11時にスタジオに戻らなければなりませんでした。

おそらく関係者全員、ほとんど眠ってない状態で7/15のレコーディングに突入したことでしょう。
みんなで「せとぎわの魔術師」をやっている感じでしょうか。
特にまさしの努力と意志は驚異的なものです。そしてアレンジャー、ミュージシャンやエンジニアの皆さんにも協力して頂いて、みんなで必死に走っている感じでもあります。

2007年07月19日

さだまさし 2007アルバム・レコーディング 4

連日連夜スタジオにこもっています。
このひと月は詞曲を作ったり、デモテープを作ったり、はたまた本番用のレコーディングをしたりの毎日です。

少し前に遡りますが、7/14の昼間には、まだ7曲しかありませんでした(7曲の曲作りが終わり、バックのオケ(演奏部分)を録っただけで、歌は一切入ってませんでした)。

しかし同日23時頃、いつものようにまさしのいるブース(スタジオ内の小部屋)に呼ばれました。
ブースに入ってみると、まさしは何と3曲同時進行で作っていました。

ブース内でまさしがギターの弾き語りをし、意見を求められます。その後もう一度弾き語りをしてくれ、それをリアルタイムで僕が譜面化していきます。
我々がコントロール・ルームに戻った時点で作品が他のスタッフにもオープンになります。
ここからがデモテープ作りです。まずギターを録り、その後、録ったギターを聴きながら歌を入れます。そしてミックスしてデモテープが完成。

この日は3曲でしたので、デモテープを作り終えたのは午前2時でした。この時点で、全10曲の詞曲がほぼ完成したことになります。

2007年07月14日

影響を受けたCD その80

チック・コリア/ライト・アズ・ア・フェザー
http://www.hmv.co.jp/product/detail/702205

先日このブログに書いたロドリーゴの「アランフェス協奏曲」は世界中で愛され、様々なミュージシャンに影響を与えてきました。僕の大好きなジャズ・ピアニスト、チック・コリアはこれに触発されて「スペイン」という曲を書いています。
この「スペイン」は彼の代表曲ということもあって、折に触れて演奏しており、様々なヴァージョンが存在します。ここでは最初のものを取り上げました。この曲はアランフェス協奏曲第2楽章のあの有名なメロディを借用したものから入り、スペイン、ラテンの要素が交錯し段々熱を帯びて行き、熱狂のうちに曲を閉じます。

ジャズ・ギタリストのラリー・コリエルが、同じくジャズ・ギタリストのスティーヴ・カーンと2台のアコースティック・ギターで演奏した「スペイン」も絶品なのですが、残念ながらそのCD「Two For The Road」は現在では廃盤です。尚、このラリー・コリエルらの「スペイン」は、アランフェス協奏曲第1楽章冒頭のギターのフレーズを借用したものからスタートしています。

チック・コリア自身のこのオリジナル版は勿論素晴らしいのですが、僕にとっては東京の田園コロシアム(ライヴ・アンダー・ザ・スカイ)でやったライヴ・ヴァージョンが忘れられません。残念ながらその演奏は当時FM東京がオン・エアーしただけで、CD化されてはいません。実は当日のコンサート・チケットを持っていながら、レコーディングの打ち合わせが入ってしまい行けませんでした。後日FM東京でオン・エアーされたものを聴いて、その演奏のあまりの凄さに愕然としたのですが、後の祭りでした。その時は、チック・コリア(エレクトリック・ピアノ)、トニー・ウィリアムス(ドラムス)、バーニー・ブルネル(フレットレス・ベース)、アル・ディメオラ(エレクトリック・ギター)という凄いメンバーでした。

2007年07月12日

さだまさし 2007アルバム・レコーディング 3

今日は渡辺俊幸さんアレンジ分のリズム・トラック1曲、同録1曲、そして弦などのダビングを2曲やりました。
着々とレコーディングが進んでいます。

今日のレコーディングのために渡辺俊幸さんは朝まで譜面を書いてくださったようです。そしてほとんど寝てない状態でスタジオ入り。

スタジオでは朝11時から準備を始め、13時にレコーディングがスタート。バック・アップを含めた全ての作業が終了したのは21時頃でした。

2007年07月11日

影響を受けたCD その79

ロドリーゴ/アランフェス協奏曲
ギター:ぺぺ・ロメロ/演奏:アカデミー室内管弦楽団/指揮:ネヴィル・マリナー
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1071219

「アランフェス協奏曲」は1999年にこの世を去った、盲目のギタリストであり作曲家でもあったロドリーゴの代表作です。彼が新婚旅行でアランフェス宮殿を訪れたときの印象を綴った作品とされており、特に第2楽章のメロディが印象的で美しく、世界中で愛され続けています。

この作品もイエペスや、比較的最近のものだと村治佳織さんのものなど、いくつかを聴いてきましたが、上記のペペ・ロメロのものが特に好みです。情熱的ですし、聴くたびに感動させられます。
ソロ・ギターが素晴らしいのは勿論ですが、ネヴィル・マリナー指揮・アカデミー室内管弦楽団によるバックの演奏も滋味溢れるものだと思います。

そして演奏だけでなく、名エンジニア、オノ・スコルツェ氏による録音も素晴らしく、とても30年も前のものだとは思えないくらいです。いたずらにワイドレンジを標榜するのではなく、ナチュラルで奇を衒ってない名録音だと思います。ワイドレンジにして、音場空間の再現性も見事です。

2007年07月10日

お気に入り その2 iPod

近年大ブレイク中の「iPod」。これも僕にとって手放せないツールのひとつです。
僕が使っているのはアップルコンピュータが開発・製造しているものですから、「iPod」そのものです(最近ではアップルコンピュータ以外からも、ハードディスクやメモリーを使った携帯プレーヤーが発売されています)。

これにさだまさし、佐田玲子、チキガリのライヴ盤以外のCDを全て入れています。
こうしておくといつでも音資料が手元にあることになります。それ以外にもレコーディングの資料として様々なジャンルのアルバムを何百枚分入れていますので便利です。
また、機種によっては音楽や写真だけでなく、動画も入れられますので、映像資料まで持ち歩くことが可能になりました。

また、このiPodをコントロールする「iTunes」というソフトのお陰で、ニュー・アルバム制作時の曲順、コンピレーションCDの曲順などを決めるの際に、随分作業が楽になりました。良い時代になったものです。

2007年07月09日

さだまさし 2007アルバム・レコーディング 2

昨日は朝11時過ぎにスタジオ入りして準備を始め、13:30から23時頃まで、ベイシック(リズム)2曲、弦などのダビングを4曲やりました。
アレンジャーは渡辺俊幸さんでした。美しくてカッコイイものになったと思います。
関係者の皆さん、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

2007年07月07日

さだまさし 2007アルバム・レコーディング 1

6/11から、さだまさしのアルバムの曲作り及びレコーディングの日々です。
まだまだ曲名などが変更になる可能性がありますので詳細は書けません。

毎日まさしも大変でしょうが、だんだん成果が現れ、作業は少しずつ進んでいます。

2007年07月04日

お気に入り その1 マッキントッシュ「PowerBook G4」

世の中のパーソナル・コンピューターの90%位は「Windows」というOS(オペレイティング・システム)が搭載されたものですが、まさしや僕などが使っているものは「Mac」というOSが搭載された、アップルコンピュータが開発・製造しているものです。
最近ではシェアが10%以下(正確な数字は知りません)ですので不便なこともあるのですが、色々な面での使い易さから、まさしや僕などにとって仕事、プライベートを問わず無くてはならないもののひとつです。

僕自身はMacというOSの成り立ちや考え方が好きなのと、使いたい音楽ソフトがMacでしか動かないことからMacを使い始めました。
「The Computer for the rest of us」(全ての人に使えるコンピューターはMacだ)という言葉の元に、複雑な呪文のようなコマンドをキーボードで打つこともなく、直感的な操作で、幼児でさえも簡単に使えるように、という思想で開発されたのがMacです。「Logic」という僕が使っている音楽制作ソフトは現在でもMacでしか動きません。
ここ十年くらいでマイクロソフト社の作るOSも使い易くなったとは思いますが、Macユーザーにとってはやはり「かゆいところに手が届く」のはMacであることは間違いありません。

また、レコーディング・スタジオで、ここ数年来テープレコーダーとして使用する「Pro Tools」と呼ばれているソフトもMac専用のものです。
ですからスタジオなどの音楽制作現場は、スタジオの備品であっても、ミュージシャンやスタッフが持ち込むコンピューターでも、ほぼMac一辺倒ですので困ることは皆無です。しかし音楽やアート以外のことをMacでやろうとすると、使いたいソフトがMacに対応してないことがしばしばあります。これはとても残念なことです。

2007年07月02日

影響を受けたCD その78

「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」オリジナル・サウンド・トラック
演奏:ロンドン交響楽団/作曲・指揮:ジョン・ウィリアムズ
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1875031

全世界でトータル1億部以上売れているJ.K.ローリングの書いたファンタジー、「ハリー・ポッター」シリーズの第3話を映画化したもののサウンド・トラック盤です。
このCDからは、あの広いアビーロード・スタジオ第1スタジオを使った、雄大にして繊細な音楽が鳴り響いてきます。
これを聴いて、特にパーカッションの使い方の上手さ、奏者の力量に感動しました。
この演奏ではパーカッショニストの刻むリズムが決して前のめりにはなっていません。これは当たり前のようでいて、完璧に出来るのはプロのオーケストラにとっても希だと思っています。僕が安易なクラシックとポップスの融合を嫌う理由のひとつはここにあります。
ここでのジョン・ウィリアムズの音楽自体、哀しいほど美しく、何と言っても感動的なのですが、ロンドン交響楽団の演奏能力の高さ、とりわけこのパーカショニストの能力に圧倒されました。いつか一緒に仕事がしたい!!
パーカッションの音色といい、演奏といい、あまりにもカッコイイので、さだまさしの「恋文」のレコーディングやミックスの参考にさせて頂きました。

2007年07月01日

ライヴ・レコーディング

6/29、30は東京・国際フォーラムで、第22回まさしんぐワールド・コンサートがありました。

今回の企画の無謀さ(?)に一番プレッシャーを感じていたのは立案者のさだまさし本人だと思うのですが、このコンサートに関わったもの全員がそれぞれのプレッシャーを抱えていたと思います。まずは無事に終わってほっとしています。

歌う(演奏する)曲が決まってないということは、ライヴ・レコーディングする側にとっても深刻な問題でした。
皆のスケジュールが合わない中、たった2日間(6/21、22)で100曲分のリハーサルが出来るわけはありませんので、収録に使う資料を満足に作ることさえ出来ませんでした。

さだまさしの通常のコンサートの場合、歌う曲はどんなに多くても20曲には届きません。その時のバンド編成に応じて全曲のリハーサルが出来れば、誰は何の楽器を弾くのか(例えば宅間さんは10数種類の楽器を使い分けていますし、その場の雰囲気で使う楽器を変えることさえあります)、イントロは何小節で誰がメロディか、間奏は、エンディングはどうなっているか、また歌中でも誰が印象的なことをやっているかなどをチェックし、それを歌詞カードに詳細に書き込みます。ライヴ・レコーディングする際には、僕がそういう資料を作成し、レコーディング・チームに配り、映像チームにも渡します(勿論、映像チームは独自に何らかの資料を作成するとは思いますが)。

この資料を基に音楽をレコーディングし、映像チームはカット割りをする際の参考にします。これがきちんと出来ていると、まさしだけではなく、各奏者の印象的なフレーズ、動きなどを音や映像で追うことが出来るわけです。

今回は全曲リハーサルが出来たわけではありませんので、数分の一程度しか資料を作れませんでした。バンド編成が異なれば、アレンジが異なることがありますから、CDの通りのサイズや演奏楽器であるかどうかも解らないのです(実際に同じ曲で何種類かの楽譜が存在しますし、楽譜に何らかのフレーズが書いてあっても、それを誰が弾くのかはケース・バイ・ケースです)。ですから、レコーディング・エンジニア、収録スタッフの方々には生声で僕がその都度伝え、映像チームにはインカムを使って、数分前かほぼリアル・タイムで伝えるという荒技に頼らざるを得ませんでした。

お客様を始め、さだまさしを支えてくださっている方々、このコンサートに関わり合った全ての方々に御礼申し上げます。
ありがとうございました。