影響を受けたCD その85
ベートーヴェン/交響曲全集
演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団/指揮:ハンス・シュミット=イッセルシュテット
第1、3番 http://www.hmv.co.jp/product/detail/883160
第2、4番 http://www.hmv.co.jp/product/detail/887565
第5、6番 http://www.hmv.co.jp/product/detail/880448
第7、8番 http://www.hmv.co.jp/product/detail/885899
第9番 http://www.hmv.co.jp/product/detail/879876
ベートーヴェンの交響曲全集には名盤が数多くあると思います。人によって異なるものを評価することがあるのは当然ですし、そもそも僕自身がたったひとつの全集に絞ることが出来ません。
上記はベートーヴェンの演奏にかけて他に類を見ないほどの伝統を有するウィーン・フィルが、ひとりの指揮者によってレコードのために録音した最初の交響曲全集です。
指揮者のイッセルシュテットは音楽の造型感と雄大な流れを大事にし、極めてノーマルなテンポでオーソドックスに音楽を進行させ、しかもそこかしこによく歌わせたフレーズを配しています。勿論、ウィーン・フィルの技量、音楽性、美しい音色を抜きに語ることが出来ないことも事実です。
9曲のどれもが優れた演奏だと思いますが、特に第8番は現在に至るまで名演として語り継がれています。僕自身は第8番とならんで第5番もとても優れた演奏だと思っています。造形美、強さ、逞しさ、優しさ、高揚感、凛々しさなど美点を挙げたらきりがありません。
この交響曲全集のプロデューサーは、イッセルシュテットの実の息子で音楽学者としても名高いエリック・スミス(1931〜2004)。(参考CD http://www.universal-music.co.jp/classics/release/great_recordings/great_recordings.html)
またこの全集には4名のエンジニアが関わっているのですが、僕が第8番、第5番を好むのは、その2曲のレコーディング・エンジニアがケネス・ウィルキンソンであることも大きな理由のひとつです。彼は僕が最も敬愛するクラシックのエンジニアのひとり。彼の音は周波数特性がフラットに聞こえながらレンジが広く、音場の拡がりや奥行きの表現力も確か。立体感があり、しかも情報量が多く、解像度も高い、素晴らしいものだと思います。