影響を受けたCD その89
ベートーヴェン/交響曲全集
演奏:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団/指揮:アンドレ・クリュイタンス
http://www.hmv.co.jp/product/detail/906765
これでベートーヴェンの交響曲全集のことを書くのは2回目になります。
この全集はベルリン・フィルがひとりの指揮者で全集を録音した最初のものです。ドイツ人でもオーストリア人でもない、ベルギー人のクリュイタンスが、栄えあるその栄誉を得て録音されました。この全集の中では偶数番の曲が名演、とりわけ第6番がブルーノ・ワルターのものと並び称され「超」の付く名演とされています。ちなみに僕が初めて自分の小遣いで買ったクラシックの30cmLPは、このクリュイタンスとベルリン・フィルの第5番でした。
この全集は、フルトヴェングラー亡き後、カラヤンの色に染まる直前のベルリン・フィル本来の音色を聴くことが出来る、と評されることが多いものです。ベルリン・フィル特有の張りがあって、重量感があり、テンションが高い演奏であるのに、フルトヴェングラーよりも多少軽く、優雅でエレガントな演奏になっているのは、やはりフランス音楽が得意だったクリュイタンスの個性が色濃く表れたのでしょうか。それともEMI特有の録音の為でしょうか。
個人的には、ベートーヴェンの交響曲(全集)を聴いて、そのオーケストラや指揮者の判断をしてしまう傾向があります(勿論、作曲家との相性や録音などの問題がありますので、それだけで判断するのは危険ですし、本来してはならないことだとは思います)。様々なオーケストラのベートーヴェンを聴いた後、ベルリン・フィルのものを聴くと、やはりその巧さ、音色、重量感、気迫に圧倒されてしまいます。
この全集はリーズナブル(CD5枚組で二千数百円)ですので、ひとつくらい全集を持とうかとお考えの際には、最新録音のものではありませんが最有力候補のひとつだと思います。
コメント
八野さんこんにちは
ベートーヴェンはいろいろな演奏者のものを聞き比べると本当におもしろいですね。
ずいぶん前のことですが、FMで交響曲第5番の一楽章出だしの聞き比べをやっていたのをたまたま聞きました。車の運転中でしたが、いい番組に出会った!と感激しました。残念ながら家ではなかったので、録音もできず、自分の記憶の中でしか再現できません。(実際は無理です。)
フルトベングラーとカラヤンではこう違う、ショルティならどうだ、と非常に面白いものでした。「ジャジャジャ、ジャーン!」というところだけです。解説も面白かったのですが、どなただったのか記憶に残っていません。
先日の朝日新聞にはベートーヴェンのピアノソナタのDVDのことが紹介されていました。バレンボイムだったと思います。吉田秀和さんの面白い解説が紹介されていましたよ。ずいぶんご高齢になられても、現役で音楽解説をなさっている吉田さんに感心し、感激しました。
ところで、昨晩は玲子さんのクリスマスコンサート会場でお会いできて嬉しかったです。またまた図々しく声をかけさせていただきました。失礼しました。とても楽しいコンサートでしたね。
Winter Light とてもステキでした。ありがとうございました。
どうぞよいお年をお迎えください。
投稿者: Kiyoko | 2007年12月21日 15:52
Kiyokoさん、こんばんは。
コメントありがとうございました。
ベートーヴェンの5番は冒頭からして指揮者、オケ共にプレッシャーを感じるそうですね。またそういうところだからこそ、個性が表れるとも思います。
僕も朝日新聞の吉田秀和さんの評論を読みました。吉田さんの生き方にも、評論にもいつも刺激を与えていただいています。ありがたいことです。
昨夜は(も)コンサートにお越しくださいまして、ありがとうございました。また声をかけてくださいね。
Kiyokoさんも、どうぞ良い年をお迎えください。
投稿者: cap | 2007年12月21日 21:18