« ブーム?! | メイン | 東京ニューシティ管弦楽団・定期演奏会 »

スピーカーの重要性

少し前の「1枚のCDが世に出るまで」でスタジオにおけるモニター・スピーカーの重要性について書きました。しかしこのことは自宅や会社においても当てはまります。
1年程前に会社が現在のところに引っ越してきてからは、手狭のために試聴室がなくなってしまいました。ですから出来上がった音や映像のシビアなチェックは自宅の自分の部屋でやるしかありません。

ここ8年間自室で、あるイギリス製のスピーカーを使ってきました。その最上位機種(左右ペアで数百万円)はヨーロッパなどではクラシック系レコーディングのモニターによく使われているようですが、クラシックを頻繁に聴くこともあってその下位機種を愛用してきました。しかしこの8年間どんなに調整してもわずかに思うようにいかない部分があって悩んできました。自室で自分が関わったCDを聴くと、ほんのわずかに楽器バランスが異なって聞こえてしまうのです。ただしこれはスタジオにある左右ペアで一千万円近くもするスピーカー、しかもヴォイシング・イコライザーと呼ばれる周波数特性をフラットにする機器を併用したものと比べての話です。
そんなこともあって3年程前に、ある国内メーカーのスピーカーを購入し、サブとして時々使ってきました。それをメイン・モニターに格上げする決心をしたのが、チキガリのレコーディングが終了した2月末でした。

(比較的大きなスピーカーが狭い自室に2セットもあった訳ですから正確な音が出る訳もありませんが、本来のイギリス製メイン・スピーカーで聴いて納得出来ないところがあるとサブのスピーカーで確認をしてきました。イギリス製スピーカーの方が音色自体は好みでしたので、必然的にそういう使い方になっていました。)

3月1日にそのイギリス製スピーカーを別部屋に移動し、より正確な音を求めて新しい方の国産スピーカーを単独で使い始めました。スピーカー周りにそれまでよりは多少空間が出来ましたので、より正しい音にはなったのですが、何と言ってもエージング不足(慣らし運転が充分ではないこと)だったことが露呈してしまいました。それはそれは酷い音で、またまた悩みは深まりました。この状態ではとてものことモニター・スピーカーとして使い物にはなりません。それ以来、帰宅するとCDやDVDなどをかけまくる日が続きました。最近ようやくある程度エージングが進行し、チェック用のモニター・スピーカーとしても使える状態になりつつある気がします。
今後発売するもののチェックが近々あることが分かっていますので、ここ数日ようやくスピーカーだけでなく、自分の気分も落ち着いてきました。

コメント

八野さん、こんばんわ。
大変ですね。何かを変える時には、思い切りと勇気が要りますね。
二月近くかかってやっと落ち着いてきたとのこと、次のチェックのタイミングに間に合って本当に良かったですね。

アーニーズダックさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

異なったオーディオ・システムで聴くと、例えば「精霊流し」が「関白宣言」に聞こえる訳ではありません。しかしその歌や演奏がどのような表情なのか、どれ位表情を出しているのか、あるいは表情を押さえているのか、などが異なって聞こえることはしばしばです。

自分の関わったCDで、ミックスやマスタリングでやりたかったこと、やったことをきちんと自分のオーディオ・システムで再現出来れば、進行途中のものや他の人のCDを聴いた場合、そのCDの状態がほぼ分かるはずですから・・・。
現状になるまで随分気をもんでしまいました。

どう言う事ですか?スピーカーが部屋に慣れたとか、耳に慣れたとかそうゆう理解で良いですか?確かに部屋が汚れている時に聞くのとか自分の気持ちが乱れてる時など同じ音楽が違って聞こえる事があります。そんな事なのでしょうか。狭い空間の空気の響きが違うのでしょうか?

フジツボさん、こんにちは。

勿論、耳に慣れたということもあるでしょうね。しかし、それだけではありません。スピーカーは新品あるいは新品に近い時の音と100時間とか1000時間とか使ったものとは音が異なります。使い始めたばかりの音はギスギスしていて、特に高域が突っ張っていて、全体的に音が固いと思います。
今回も徐々に変化して行くのが分かったのですが、特にひと月経った頃に大きく変わったと思いました。トライアングル、チェンバロ、ベルなど金属系の楽器の音のきつさが減り、声など中域が滑らかになりました。

そうですね、部屋やオーディオ機器を掃除する前と後では音が異なりますね。

お疲れ様で御座います。
capさんの格闘が見えるようです。
しかし順調に仕上がっていくようですね。

オーディオシステムが思う様に鳴ったときの喜びは天にも上がる様な気分ですね。

先は長いと思いますが楽しみつつ頑張ってください。
良い結果が出る事を期待しています。

ともおさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
まだ沖縄ですか?

苦しみつつ、楽しみつつやっています。こういう感覚はMacとの触れ合いに近いかもしれませんね。

僕はピアニストでも、ヴァイオリニストでも、オーケストラでも弱音が美しい人や団体が好みなんですが、このスピーカーでもようやくそのイメージが出て来つつありますので、今後をとても楽しみにしています。

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)