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タイムスリップ 15

このアルバムを企画してから数年になります。その間、じわじわと「おじさんバンドブーム」が起こり、GS(グループ・サウンズ)の再評価と共に、当時活躍された方々が表立った活動を再開しつつあります。

最初に数十曲を荒選びして以来、スタッフやチキガリのメンバーと何度も検討を重ねてきました。その結果、涙を飲んで今回は見送った曲が何曲もあります。
その理由は様々です。
GSの方々は当時20歳そこそこだったのですが、その年齢だからこそ似合った曲は沢山あり、彼らが熟年になってから歌ってもその曲のオリジナル歌手だから何ら不自然さは感じません。ところがチキガリは現在平均年齢が40代に入っています。
また当時ザ・タイガースと共に抜群の人気を誇ったのはザ・テンプターズです。何故彼らの曲が入ってないのかご不満の方もあることでしょう。彼らもヒット曲は多いのですが、その中で現在のチキガリが歌わせていただいても年齢的不自然さがないのは、おそらく「エメラルドの伝説」でしょう。しかしこの歌の冒頭の歌詞は「湖にきみは身を投げた」です。自殺者の数が急増している現在、オリジナルのザ・テンプターズの皆さんが歌うのとは異なり、平均年齢が40代で大人の良識を問われる彼らが歌うにはわずかに抵抗感がありました(個人的にはとても素晴らしい曲だと思っています)。
そしてチキガリの6人のリード・ヴォーカルの曲数のバランスと、それぞれのヴォーカリストにフィットするかどうかも大きなポイントでした。
また、例えばフォーセインツの「小さな日記」や「希望」なども当初候補に挙げましたが、彼らはGSというよりも「カレッジ・ポップス」でしたので今回は見送りました。余談ですが、そのフォーセインツのリーダーで、ヴォーカルを担当されていたのは上原徹さん。上原さんはその後、フジテレビに入社され「夜のヒットスタジオ」などのディレクターをなさり、現在はフジパシフィック音楽出版の社長という重責を担いながらもさだまさしの映像作品を担当してくださっています(つまり近年のさだまさしのDVDは、上原さんが映像ディレクター、僕が音楽ディレクターという訳です)。

このように涙を飲んで見送った曲の何と多いことでしょう。僕としては何曲でも使わせて頂きたかったというのが本音です。今回のレコーディングの前も後も、GS作品を生み出された方々、GSの方々、そしてGS関係者の方々に対する尊敬の気持ちでいっぱいです。当時のリスナーの人たちを喜ばせていただき、後進を育てていただき、そして今回楽曲を使わせていただき、本当にありがとうございました。

エンジニアの鈴木智雄さん、遠藤等さん、谷健太さん、アシスタント・エンジニアの石山晶規さん、西山潔さん、そしてマスタリング・エンジニアの鈴江真智子さんを始めレコーディング関係者の皆さん、ありがとうございました。皆さんの協力と努力があったからこそ、このアルバムが出来上がりました。また次も宜しくお願い致します。そしてレコーディング機材を提供してくださったAccuphaseさん、Acoustic Reviveさんにも感謝申し上げます。

チキガリのメンバー共々ギリギリまで選曲その他の練り直しをしました。それゆえ時間のあまりない中でレコーディングに突入することになってしまいました。チキガリのメンバーの頑張り無しにはこの企画や作品自体が成立しませんでした。レコーディングの回数を重ねる毎に、アルバムの数を重ねる毎にチキガリは進化し続け、深化し続けています。彼らは「音楽」を愛しているからこそ成長し続けることが出来ているのだと思います。このアルバム「タイムスリップ」は彼らのアルバムの中で、音楽的な観点から見ても、オーディオ的な観点から見ても、間違いなく今までで最高のものになったと思います。

当時GSをお聴きになっていらした方々の「思い」や「気持ち」が「あの頃」にタイムスリップ出来て、楽しんで頂けるのなら、そしてGSを知らない世代の方々にも楽しんで頂けるのなら幸いです。そして前にも書きました通り、様々な世代の方々がこの「タイムスリップ」がきっかけのひとつになって、お互いに理解を深めることが出来、今まで以上に会話の場が持てるなら、こんなに嬉しいことはありません。

コメント

         ♪ こんばんは! 八野さん ★(^^)V★ ♪

 絶対、曲の紹介・説明だけで終わらない!って思っていたんです。やっぱりそうでした。
 試聴しました♪ ★(^^)V★ なんて言ったらいいでしょうか?(’’)?。もし、今感じている想いに1番近い言葉があるとしたら…、【 生きてる! 】 かな? 確かに八野さんの言われるように、時代や歌う人の年代という問題はあります。でも、それをも乗り越える真実って、あると思いませんか? 私はあると思います。
 『 万葉集 』 や 『 古今和歌集 』・『 新古今和歌集 』 などの代表的な歌人の和歌はもちろんのこと、人々の心をとらえた和歌は、【 読み人知らず 】 でも、今に生き続けてますよね。今回の 【 タイム スリップ 】 には、そんな時を越えて生き続ける歌の息吹を感じたんです。
 私はまだ、♪ 廃虚の鳩 ♪ しかチキンガーリックステーキが歌っているのを聴いたことがありません。CDを手にした時、残り12曲をどんな想いで聴くのでしょう?どんなに売れても、メンバーには、おごることなく、一語一語、一音一音、大切に心を込めて歌い継いで…、そう! ♪ 歌い継いで ♪ いってほしいです★(^^)V★ 【 タイム スリップ 】 は、そんなファンの期待に応えられる、アルバムだと思います! 

八野さん、こんばんは。

GS以前、以後では音楽がガラリと変わったイメージがあります。
現在の多種多様な音楽の原点なんでしょうか?(ってここまで書くと、少し大袈裟でしょうか?)
今聞いても色褪せない曲の多いこと!
その中から選ばれた13曲なんですね。

八野さん始め、チキガリメンバーの皆様、レコーディング関係者の皆様、本当にありがとうございます。そして本当にお疲れ様でした。

このアルバムは、どの世代にも楽しめる素敵なアルバムだと思います。
GSを知らない世代の私にとって、このアルバムとの「出会い」はとても大きいものになりました。
何かの「きっかけ」がないと、なかなか出会うことの無いこと。
「音楽」についても、進化し続け、また、深化し続けるものだということ。
…いろいろと考えることができました。

本当にありがとうございます!
そして、これからもよろしくお願いいたします。

八野さん、こんにちは
テンプターズの歌う「エメラルドの伝説」、小学生の時にライブで聴いたことがあります。私の町にある、室内プールのある大きな施設のステージでのライブでした。子どもながらに、「どうして湖に身を投げちゃうんだろう・・・」とけっこう真剣に考えたのを覚えています。もうひとつ強烈な記憶は、そばにいた20代と思しきお姉様が「キャーッ!」と本気でショーケンに声援を送っていて、「大人ってこんなときにこんな風な声を出せちゃうんだぁ・・・」とこれまた不思議に思ったことでした。びっくりしました。テレビでは見たことありましたけど、間近で「キャーッ!」を聞いたのは初めてでしたから・・・。
皆さんの思いがたくさん載ったCDができあがったのですね。このページで作った方たちの思いを知って聴くと、またひと味違って、深く感じとることができそうです。ありがとうございました。

寝たら最後★さん、おはようございます。
コメントありがとうございました。

そうですね。いつも思うことは「新しいものはやがて古くなり、古いものはもう古くはならない」ということです。
「古典」とか「スタンダード」といわれるものの素晴らしさは時空を超えますよね。

たまさん、おはようございます。
コメントありがとうございました。

僕もGSの前と後では日本のポップスは変わったと思います。
古いものだけが良い訳ではありませんし、新しいものだけが良い訳でもありませんよね。
でもやはり「古典」「スタンダード」は偉大です。今回のプロジェクトでも勉強させていただきました。

Kiyokoさん、おはようございます。
コメントありがとうございました。

そうですか、Kiyokoさんの町でテンプターズは歌ったことがあったのですね。
その大きな施設には僕も子供の頃、頻繁に行ってました。確か街道からの入り口付近にGS(この場合はガソリン・スタンド)がありましたよね。

当時、ジュリーとショーケンは人気を二分していましたよね。そのライバルの二人が後年、同じバンドで活動することになるなんて当時は思いもよらないことでした。

CDをどうぞお楽しみになさってください。

八野さん、お返事ありがとうございました。
そうです!街道沿いにGS、ありますよ!結構有名な人たちがライブをやっていたんですよね。
ショーケンは確かにかっこよかったです。

話はかわりますが、今日久しぶりに「三年坂」を聴きながら台所の仕事をしていたら、なつかしくもあり、新鮮でもあり、とても良い時間がもてました。さださんと吉田さんの30周年や3333回の時のことも重なり、なんだか不思議な時間でした。とても楽しかったですよ。
そして、聴きながら、私のさださんファンの原点は、やはり「フレディ」と「朝刊」だな、と再認識しました。

Kiyokoさん、こんにちは。
コメントありがとうございました。

やはりそうでしたか!

先日、フェスティバルホールでライヴ・レコーディングした「フレディもしくは三教街」は僕が今まで聴いた中でも最高のテイク(10/9の方)のひとつだと思います。

八野さん、こんばんは

フェスティバルホールの「フレディ…」聴きたかったですねぇ。
WOWOWで放送される時に聴けるのかなぁ…でも、我が家はBS等は見られるようにしていますが、圧倒的にテレビを見る時間が少ないので、余計なものは契約していないのです。
DVD発売!となることを心から祈っております。
聴きたいです!

八野さん、こんばんは。
いよいよ明日が発売日ですね!

古いものだけ、あるいは、新しいものだけが良い訳ではないというのは、本当にそうですね。
しかし、「古典」や「スタンダード」があってこその「新しいもの」だと思ってます。
(う~ん。。。ちょっと違うかな~…)
そのうちに、「新しいもの」が「古典」や「スタンダード」に変化していくこともありますよね?
そんな音楽が少しでも多くなればいいな~なんて思ってます。

Kiyokoさん、こんにちは。
コメントありがとうございました。

10/9の「フレディもしくは三教街」は来春発売予定のライヴ・アルバムに収録していますので、お聴きいただけると思います。
こちらも楽しみになさってください。

たまさん、こんにちは。
コメントありがとうございました。

新しい曲を作ってレコーディングし、発売する際、僕らはスタンダードになることを願います。スタンダードになるにはいくつかの要素が必要になります。ひとつは「何年先、何十年先になっても共感を得られるような普遍的なテーマであり、古びない言葉が使われていること」、もうひとつは「ヒットするか、大勢の方々に知られていること」だと思います。
例えば「北の国から」の場合は、シングル・レコード(「長崎小夜曲」のB面でした)が大ヒットしたとは言えませんが、かなり多くの方が「北の国から」のテーマ曲はご存じだと思います。ご存じの通り山口百恵さんに提供して大ヒットしたのは「秋桜」です。これはもうスタンダード曲だと言えると思いますが、歌詞に「縁側」という単語が使われています。少なくとも「縁側」のある家は現在の都会ではかなり減っていると思います。例えば50年後に「秋桜」の歌詞にある「縁側」での母娘のやりとりについて、その温度感、空気感まで理解出来る人が何人いるかは疑問に思えたりもします。
難しい問題ですよね。

八野さん、こんにちは。

「タイムスリップ」
ちゃ~んと「架け橋」になっていますよ!
うちの中1の娘は、すでにヘビーローテーションです(笑)
お気に入りは「モナリザの微笑み」!
(あはは…、マニアックな親を持つと子どもまで・笑 中1にしてはちょっと渋すぎやしませんかね?この選曲)

最近思うのは、どういうきっかけであれ、「知る」ということは大切なことなんだな~ということ。
GSを知らない世代の人達が、これをきっかけにGS音楽に興味を持ってくださることとか。
(う~ん、書いてて「何か壮大な感想をもってしまったな~」・笑 でも、ほんと、そう思うんですよ)
チキガリを通じて、八野さんのblogを読ませていただくようになり、「音作り(この場合は「創り」かもしれませんね)」の難しさ、大変さを感じました。
そして、音楽に対して、もっと真摯に受け止めなければ…なんて思っているんです。
今までもそういう「気持ち」で音楽には取り組んできているつもりなんですけれど…。

…う~ん。。。うまく表現できないなぁ~…

これからも、「音楽」だけでなくいろいろなお話をお聞かせいただけたら嬉しいなぁと思ってます(^^)
あ!コメント、残さなくてもちゃんと読んでますよ!(笑)

たまさん、こんにちは。
コメントありがとうございました。

お嬢さんにも気に入っていただけたのですね!
「架け橋」になっているようで最高の気分です!

きっとどの分野の方も必死にやってらっしゃると思います。主婦もそうですよね。
受け取る人のことを想って作ったものは最高のものになる可能性が高いですね。料理にしても、食べる人を想い、食べる人が思わず笑顔になるようなものを作れば、それが最高の料理だと思います。

「知る」ということは大切ですし、「知ってもらう」ということも大切ですし、大変なことだと思います。
チキガリももっともっと沢山の方に知られるようになって欲しいと切に願います。

八野さん、こんばんは。

『「架け橋」になっているようで最高の気分です!』
やった!!
八野さんに言ってもらえて、私のほうこそ嬉しいです(^^)
この言葉を見たとき、思わずガッツポーズをしてしまいました(笑)

『「知る」ということは大切ですし、「知ってもらう」ということも大切ですし、大変なことだと思います。』
確かにそうですよね。
「知る」というのは自分で行動すれば出来ることだと思いますが、「知ってもらう」というのは自分で行動する+αだと思います。
相手の「知る」「きっかけ」づくりを手助けすることでもあるんですよね?
(って、何かちょっと違うかな?)

う~~ん。。。文章にして表現することは難しいですねぇ…。

チキガリも、本当にもっともっといろいろな方たちに知ってもらえたら最高!!
「知ってもらう」「きっかけ」を作るよう、頑張りますね☆

たまさん、こんばんは。
コメントありがとうございました。

おっしゃる通りです。
これからもチキガリの応援を宜しくお願い致します。

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