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タイムスリップ 1

これから何回かに分けてチキガリのニュー・アルバム「タイムスリップ」について書こうと思います。具体的な内容に触れるようなこともありますので、先入観なしに「タイムスリップ」をお聴きになりたい方は、この先をお読みにならないでください。

数年前にこの「チキガリがGS作品を歌う」という企画を考えた時、音楽的に成功するかどうかに関しては、それぞれの曲で誰がソロを取るか、それぞれの曲のアレンジ・コンセプトをどうするかが鍵だと思いました。
GS(グループ・サウンズ)の方々が実際にお歌いになっていた頃(1960年代後半がメインですので40年前)、小学生だった僕は彼らにのめり込み、多大な影響を受けてギターを始めました。
その少し前にヒットを連発していた加山雄三さんの「旅人よ」もそうですが、GSの曲のいくつかはダイアトニック・コード(ドレミファソラシドの音を根音にしたコード)だけではなく、ノン・ダイアトニック・コード(ドレミファソラシド以外の音を根音にしたコードで転調感が伴います)が時々使われていました。あのビートルズが好んで使っていたこのノン・ダイアトニック・コードの響きは、当時もの凄く斬新でカッコ良く聞こえました。
そしてあの頃実際に聴いていた人にとって、イントロ、間奏、歌中のオブリガートなどに特に印象的なフレーズが存在します。つまりそれらは曲と切り離せない存在なのです。さだまさし作品では例えば「精霊流し」のイントロは曲のメロディそのものと一体化していますし、「風に立つライオン」には「アメイジング・グレイス」の存在は欠かせないと思います。つまり全ての曲に原曲とは異なるテイストを付加しすぎてしまうと、原曲を知っている人にとって新しさはあっても共感とはほど遠いところに行ってしまう可能性があります。

最終的な選曲とその13曲のリード・ヴォーカリストの選定と共に、その13曲でどの曲の(オリジナルにあった)どのフレーズ、どのコードをアレンジ上残すか、どの曲のアレンジはフレキシブルにするかなどを決め、それをチキガリのメンバーに正確に伝えることが重要な課題でした。
勿論、僕ひとりで決めた訳ではありませんし、メンバーの意見も入ってはいますが、それらの意図をくんでアレンジ担当の渡辺を始めメンバー全員がよくやってくれました。その結果、全体的な統一感がありながらもバリエーション豊かで、音楽的・オーディオ的にも今までで最高のカバー・アルバムになったと思いますし、業界内の評判も良いようです。
メンバー、スタッフ全員がGSの方々、作家の方々及びその作品に対し、尊敬の念を持っていますし、そういう気持ちを持って実際にレコーディングに励みました。音を聴いて頂いてそれが伝われば最高です。

コメント

八野さん、こんばんは。

「先入観なしに「タイムスリップ」をお聴きになりたい方は、この先をお読みにならないでください。」なんて書かれたら…読みたくなるじゃないですか(笑)
カバー・アルバムのアレンジって、やはり難しいものなんですね。
いかにオリジナルを残し、そして、新鮮に聞こえるか。
「今夜だけきっと」を聞いたとき、鳥肌が立った記憶があります。
スタレビのオリジナルを知っていたからなんですけど、その曲の中で印象に残っているフレーズっていうのが必ずあると思います。
そこがきちんと残っている。
すごく嬉しかったですね~。
(どこを残すかを考えるのは難しい作業だとは思いますが…)

GS特有のサウンドの仕組み、納得しました。
あ、なるほど~なんて(笑)
今、聞いても新鮮に聞こえるのは、コードの使い方なんでしょうね。
(な~んて、エラそうにすみません^^;)

八野先生の講義(笑)、楽しみにしていますね!

たまさん、こんばんは。
コメントありがとうございました。

一般的に、カバーする場合、全く変えてしまうことが多いですね。勿論、それも正解だとは思いますが、その曲に思い入れが多ければ多い人ほど抵抗感を覚える可能性は高いですね。
難しい問題だと思います。

これから「タイムスリップ」から1日1曲ずつ紹介して行こうと思っていますでの、よろしかったらお読みくださいませ。

八野さん、こんばんは!
『先入観なしに「タイムスリップ」をお聴きになりたい方は、この先をお読みにならないでください。』う~ん。悩んでしまいましたが、やっぱり読みたくなっちゃいました。元々原曲をあまり知らないので、チキガリ様のを聴いてから、またレンタルか何かでオリジナルも聴いてみようと思っていたのですが、文章読んで想像してみるのは面白いかななんて・・・。元歌知らないのですから想像するのも、勘違いとか多いかも知れませんけど。
会報であっちゃん様が、もっと崩してもいいかと思ったのですが、八野さん達には既に崩し過ぎなんですよと書いて下さっていたのですが、どんな感じなのか聞き比べもしてみたいななんて思ってます。
『原曲を知っている人にとって新しさはあっても共感とはほど遠いところに行ってしまう可能性があります。』確かに難しいところですよね。例えば今回のさださんのトリビュート「さだのうた」のSEAMOさんほど大幅に変えて別の物にしてしまうのはそれはそれで面白いと思うのですが、そうではなく、テレビ番組などでいろんな方が物真似か何かで歌ってる番組なんかだとちょっと違ってるだけでも元歌と違ってると気になっちゃったりすること多いですものね。オリジナルを大事にしつつ、コピーではなくカバーとして一つの作品に仕上げるってきっと大変な事なのでしょうね。

おめめさん、こんにちは。
コメントありがとうございました。

カバーする場合、ケース・バイ・ケースなので本当に難しいです。原曲の良さを残しつつ、新たな魅力を付加するのは大変だと思います。

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