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2009年02月18日

影響を受けたCD その101

ポール・サイモン/ポール・サイモン
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1852167

1970年の「サイモン&ガーファンクル」の解散後、ポールが1972年に発表したファースト・ソロ・アルバム(実際にはS&G時代に、あの「サウンド・オブ・サイレンスケジュール」が大ヒットする前にイギリスでソロ・アルバムをレコーディングしているのですが、これは全世界では発売されませんでした)。

このアルバムを初めて聴いた時、サウンドは地味だし、歌詞は個人的で一般性がないと思いました。しかし何度も繰り返し聴くと、とても味わい深い滋味溢れるアルバムだと確信するようになりました。
ポール・サイモンはS&G時代からヒット曲が多いので、ポピュラリティの高い曲を書くように思われがちですが、彼は同時にリズムやサウンドに対して貪欲で革新的な人でもあります。
このアルバムではジャマイカの「スカ」というリズムを使った「母と子の絆」、ペルーの民族音楽であるフォルクローレのグループ「ロス・インカス」を「コンドルは飛んでゆく」に続いて起用してレコーディングした「ダンカン」などがあります。「母と子の絆」のバック・コーラスには、ホイットニー・ヒューストンの母親シシー・ヒューストンが参加しています。

このアルバムでは、ほぼ全編にポールのギターがこれ以上ないくらい効果的に使われていて、ギター・ファンにとっても必聴のアルバムだと思います。また、まさしや僕が大好きなジャズ・ヴァイオリニストのステファン・グラッペリとポールのデュエット曲「ホーボース・ブルース」(ヴァイオリンとアコースティック・ギターによるインストゥルメンタル)も収録されています。尚、この曲に触発されて、後年まさしはアコースティック・ギター中心のアルバム「ほのぼの」で「ほのぼの's Blues」を石川鷹彦さんと同様のスタイルでやることになります。

2009年02月16日

ここ数日は

ここ数日は、さだまさしの次のプロジェクトの準備をしたり、携帯ファンサイトのディレクター・コメントを書いたり、様々なプロジェクトの打ち合わせをしたり、プライベートの時間を使ってあるところから依頼された編曲をしたり・・・。
一昨日は「MSコーラス」さんの練習。そして昨日は、横浜・赤レンガ倉庫で行われたチキガリのコンサートに行きました。

お陰様で毎日を有意義に過ごさせて頂いています。

2009年02月10日

忘れてはいけないこと

昨日書いたばかりですが、レコーディングに使用する機材を提供してくださっている会社にAccuphaseさんがあります。自宅でも10年程前からAccuphaseさんのアンプを使っています。

そもそもアンプ自体が大きく重いのですが、箱も巨大で、保存するとなるとかなりの場所を取ります。ですから購入後しばらく使って初期不良がないことが分かってから、箱や発泡スチロールを処分してしまいました。
今までに使用したどのメーカーのアンプよりも長持ちしていますが、昨年、ボリューム・ノブを回すとほんのわずかにガリ(ノイズ)が出るようになりました。そこでAccuphaseさんに連絡を取り、修理及びオーバーホールの依頼をしました。
箱が無いことを伝えるとぴったり入る箱を用意してくださり、中には送付するためのAccuphaseさんの住所を書き込んだ伝票も入っていて、完璧に修理・オーバーホールして送り返してくださいました。その際にも必要なくなった箱を返却するための伝票が入っていて、それを貼り付けた後、宅配便に電話するだけですんだことは言うまでもありません。

音も使用感も元通りになり、その丁寧でユーザーを思いやる仕事ぶりに感激しました。そして自社の製品やユーザーに対しての誇りや深い愛情を感じました。Accuphaseさんは法律で決められている以上に古い製品のパーツを今でも大切に保存し、かなり古い製品まで修理出来るそうです。こんな「ユーザー想い」なことを一体幾つの企業がやっているでしょうか。効率という名の下に大切なことをどれだけ切り捨てているでしょうか。これらのバランスを取ることこそが大事だと個人的には思います。
お金を払えば可能な限り修理してくれるのは当たり前ですが(それでもパーツがないために修理不能で戻されるオーディオ製品は多いので、そういうメーカーの製品はもう買いたくありません)、Accuphaseさんの場合、そこに言葉では言い表しにくい「+α」があるのです。きっと「ものを作って売る」ということはこういう事なのだと思います。「もの」だけを売るのではなく、「誠意」や「良心」までも売っているメーカーにこそ、いつまでも生き残って欲しいと思うのは僕だけでしょうか。昨今問題になっている、自分(たち)の利益だけのために「食品偽装」をやった企業とは正反対ですね。

そういうこと(昨年のAccuphaseさんとのこと)があるとユーザーとしては、ますますそのメーカーに対して信頼感を覚え、次に購入する際にそのメーカーの製品を真っ先に候補に挙げようと思うものです。
世間ではリストラの嵐が吹き荒れ、「ものが売れない」と嘆いているメーカーは多いですし、きっと皆さん口に出来ないほどの苦労や努力を重ねて頑張っているのだと思います。
自分を戒めるためにもこのAccuphaseさんの企業理念を忘れたくはありません。
本当に感謝に堪えない出来事でした。ありがとうございました。

2009年02月09日

CD「FESTIVAL HALL 200」感想

前にも書いたと思いますが、レコーディングに使用する機材を提供してくださっているオーディオ・メーカーに「Accuphase(アキュフェーズ)」(日本が誇る高級オーディオ・メーカー)さんと「ACOUSTIC REVIVE」(各種ケーブルを含む驚異の音質改善グッズ・メーカー)さんがあります。いつもありがとうございます。
そのAcoustic Reviveの代表・石黒さんにCD「FESTIVAL HALL 200」 をお送りしたところ、次のようなメールを頂きました。許可を得ましたので、以下に記します。

八野様
いつもお世話になっております。
さださんのライブ盤お送り頂きありがとうございました。
さっそく聴かせて頂きました。
驚愕です。
拙宅のリスニングルームにフェスティバルホールが出現しました。
ヴォーカルの音像の明瞭さ、声や楽器のリアリティは正に「史上最強のライヴ盤」
の通りだと思います。
素晴らしい作品をありがとうございました。
                        石黒 謙

2009年02月06日

クラシック音楽 未来のための演奏論

昨夜は名古屋に出張し、深夜2:30までのまさしとの打ち合わせを終え、本日帰社するとデスクの上に郵便物が載っていました。
包みに入っていたのは、「クラシック音楽 未来のための演奏論」(毎日新聞社刊)と題された、東京ニューシティ管弦楽団・音楽監督の内藤彰さんによる御著書でした。

内藤彰さんの研究の成果を何度も実際のオーケストラの音でお聴かせいただいている訳ですが、それを今度は書籍でも堪能させていただきます。
内藤彰さん、東京ニューシティ管弦楽団事務局の皆さん、ありがとうございました。拝読するのをとても楽しみにしています。

御著書の帯原稿は以下の通りです。

フルトヴェングラーも、カラヤンも、間違っていた!?
『第九』も、オペラ『蝶々夫人』も、原曲どおりに演奏されていない??
音楽の考古学的研究の成果と、独自のオーケストラ演奏の実践によって、原曲を歪めてきたこれまでの演奏習慣をきびしく告発し、名曲本来の姿を明らかにする。
異能の指揮者・内藤彰があえて音楽創造の場から問う、論争必至の画期的な演奏論。

2009年02月03日

影響を受けたCD その100

ラヴェル/ダフニスとクロエ
演奏:ロンドン交響楽団/指揮:ピエール・モントゥー
http://www.hmv.co.jp/product/detail/307655

50年前の録音ですので最新録音と同等の音質とはいきませんが、そこは流石にDECCAレーベル、この立体感、音場感はただ事とは思えません。きちんとセレクトし、セッティングされ、調整されたオーディオ・システムで聴くと、眼前にオーケストラが現れると思います。
ピエール・モントゥーは大好きな指揮者のひとりですが、彼ほど短い時間におけるクレッシェンド、デクレッシェンドの表現に長けている人はいないのではないでしょうか。彼の紡ぎ出す音楽にはそこはかとないニュアンスと深い愛情が溢れていると思えてなりません。
プロデューサーのジョン・カルショーはこのアルバムを自分自身の最良の仕事のひとつと思っているようですし、僕自身もモントゥーの代表作であると共にカルショーの代表作のひとつだと思います。

エソテリックの大間知さんが、この演奏をSACD化してくださらないかなぁ!
期待しているのですが・・・。

2009年02月01日

ハマっているもの

この2年程「円熟黒」と「エマニュエル・クリヴィヌ」にハマっています。

「円熟黒」はさておき(笑)、クリヴィヌのCDを何枚か聴いてきて、僕が音楽やオーディオに望む「二律背反」を、最近の指揮者の中で最も上手く表現しているひとりは彼だと思うようになりました。ここで言う「二律背反」は、「剛と柔」「激情と冷静」「主観と客観」などです。勿論、DENONの優秀な録音にも多分に助けられてはいるようではありますが、「色彩感」「香り」といったものの表現にも長けている存在だと思います。
彼が指揮したCDでよく聴いているものは、
「ドビュッシー:海/夜想曲/牧神の午後への前奏曲」
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1975121
「リムスキー=コルサコフ:シェエラザード」
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1975130
「ムソルグスキー(ラヴェル編):展覧会の絵」
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1975132
「ベルリオーズ:幻想交響曲」
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1975153
「ビゼー:<アルルの女>組曲第1番、第2番」
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1975137
「フォーレ:レクイエム」
http://www.hmv.co.jp/product/detail/124879
です。この中から優れたCDをどれか1枚選べと言われたら断然ドビュッシーです!

以上DENONレーベルのクレスト・シリーズのCDをいくつか紹介しました。
クリヴィヌとは関係ありませんが、クレスト・シリーズで上記以外では、例えば
「ヴィヴァルディ:四季、ピアソラ:四季」演奏:イタリア合奏団
http://www.hmv.co.jp/product/detail/125026
がオススメ。
この演奏で聴くとヴィヴァルディもピアソラも実に刺激的でワクワク感に満ちた音楽に聞こえます。
ヴィヴァルディの「四季」で、名盤の誉れ高いイ・ムジチ合奏団(Solo Violin:フェリックス・アーヨ)のCDは流麗かつ美しく感動的なものの代表だとすれば、イタリア合奏団のこの時のものは刺激的かつ聴く度に新たな発見があるもののひとつ。最近ではヴィヴァルディの「四季」を聴きたくなると、真っ先にCDトレイに載せるのはこのイタリア合奏団のこのCDになってしまいました。
今回紹介したものは全て税込み¥1050です(場合によってはそれ以下)ので、どれもが超お買い得だと思います。