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影響を受けたCD その106

ポール・サイモン/グレイスランド
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1263089

1986年に発表したポール・サイモンがソロになってから2度目のグラミー賞(アルバム・オブ・ジ・イヤー)受賞アルバム。
このアルバムはそれまでの一般的なポール・サイモンのイメージとは異なる作りになっているので、当初違和感を覚えた方は多いと思います。実際に僕もそのひとりでした。

彼は元々革新的なミュージシャンですから、このように一見スタイルが変わったように見えることはむしろ望むところなのでしょう。しかし繰り返し聴いてみると、リズミックなアプローチは昔からやっていましたし、メロディ的にも、ハーモニー的にも彼の流儀と合わないことをやっているのではないと気づかされました。
ポップス界はこの頃からメロディやハーモニーよりもリズムを重視する時代に入って行きました。アフリカのミュージシャンとコラボレートして作られたこのアルバムは、そういう意味でも時代を代表するアルバムと言えなくはないと思います。
アフリカ的なリズムに乗った比較的シンプルなメロディとハーモニーを持ったサウンドが特徴だと思いますが、ここに彼のある種の原点回帰を見た気がしました。
このアルバムのタイトルになった「グレイスランド」ですが、これはアメリカ合衆国テネシー州メンフィスにあるエルヴィス・プレスリーの家のことです。

参加ミュージシャンは当時話題になった黒人ミュージシャンたち(特にレディスミス・ブラック・マンバーゾのア・カペラ・コーラスは驚異!)ばかりでなく、エヴァリー・ブラザース、ロス・ロボス、エイドリアン・ブリュー、このブログでも紹介した「Dedicated to the One I Love」という名アルバム(愛に溢れた夢のように美しい作品で、僕にとってのベスト・アルバムのひとつ)を後年作ることになるリンダ・ロンシュタットなど大御所が多数。

コメント

八野さん、GRACELANDですね!
こういうお話を伺ってから聞くと、味わい深くなってきます。
いつも新しい視点をくださってありがとうございます。
…というより、私があまり色々考えないでいつも聞いている、ということなのかも・・・・知れません…。
それにしても、参加ミュージシャンの顔ぶれは、すごいのですね。ボーッと聞いていた自分がちょっと恥ずかしい…。

Kiyokoさん、こんばんは。
コメントありがとうございました。

リスナーの方々はたいてい参加ミュージシャンやプロデューサーやエンジニアなどスタッフのことはあまり認識してないと思います。それでいいと思いますし・・・。
ただ僕なんかはサウンドの傾向が変わったりすると、本人以外の理由も知りたくなりますし、時にはプロデュース・チームを信頼してCDを買うことすらあります。

ただCDを多角的に聴いたり、背景を調べたりすると新たな発見はきっとあると思います。

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