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2009年10月28日

憧れの楽器 5. 「Fender Rhodes Piano」

最も憧れた楽器のひとつが、大学時代にアルバイトに精を出し、ローンを組んで買った「Fender Rhodes(フェンダー・ローズ)」という名のエレクトリック・ピアノ。
ジャズ、フュージョン、ロック、ポップスなど、クラシックを除くあらゆるジャンルのミュージシャンから愛され続けているエレクトリック・ピアノの代表格です。

さだまさしの曲の中では「フェリー埠頭」、「指定券」などが印象的ではないでしょうか。
楽器に内蔵されたエフェクターである「トレモロ」も印象的ですが、ほとんどの場合、外付けの「フェイズシフター」「コーラス」「ディメンジョンD」などのエフェクターを併用します。
それらのエフェクターを使った美しくて幻想的なサウンドが特徴ですが、近年はレコーディングやステージで、シンセサイザーで作ったエレクトリック・ピアノの方が多くなってしまいました。これは便利な反面、本物のローズ・サウンドを知っている人にとってはとても残念なこと(勿論、シンセサイザーで作ったエレクトリック・ピアノのサウンドにも良さはありますが・・・)。ですからレコーディングでは時々オリジナルの「Fender Rhodes」を使っています。やはり本物はひと味違いますね。
かつて自分でこの楽器を所有していたので、調律(音程や音色を調整)するための専用の道具も購入。ひと頃はそれをレコーディングの度に持ち歩き、スタジオに置いてある「フェンダー・ローズ」が不調だと多少の調整をしてからレコーディングしたものでした。

2009年10月26日

“夢と魔法の王国”へ

昨日は久し振りに、もう25年自分にとって常に最も行きたい場所のひとつであり続けている「東京ディズニー・リゾート」へ行ってきました。
初めての「ディズニー・シーでのハロウィーン」でした。
ホントは数ヶ月おきに、いや毎月行きたいのですが、なかなかままなりません。

ただどこに行ってもめちゃ混みでしたので、ショーもアトラクションもそれほど楽しむことが出来ませんでした。少し残念!
ディズニー・ランドと比べてディズニー・シーの魅力は「パーク内でお酒が飲める」こと? でも定期検診が近づいているので、じっと我慢。きっと意味のない無駄な努力なのだろうけど・・・。

あまりにも「ダッフィー」が可愛かったので連れて帰ってきてしまいました。少し首をかしげているものを探し、最終的に選んだのは「連れ帰って欲しい」と目で訴えていて(?)、表情に哀愁が漂う¥3,800のものでした。

次はいつTDRに行けるのかなぁ・・・

2009年10月25日

揺るぎない音像、澄み渡る音場、そして圧倒的なリアリティ

先日、Acoustic Reviveの石黒さんが「アコースティック・コンディショナー RWL-3」を3枚送ってくださいました。
これはオーディオ・ルームの音を調整するチューニング・ボード。
当方の環境ではオーディオ機材の裏にそのまま置けないため、先日来置く方法を考えて来ました。最終的に「RWL-3」をそれぞれ台に乗せることに決め、近所のホームセンターに行って、台を作るための木材を購入し、こちらの指定するサイズにカットしてもらいました。3つの台を組み立てた後、「RWL-3」をそれぞれの台に乗せ、いよいよ待ちに待った音出し。

今回も最初の一音から驚きの連続でした。
音が出た瞬間、SN比が前にも増して良くなったと感じました。それぞれの楽器の定位がより明確になり、前後感が更によく出て、空間が飛躍的に拡がりました。これまで以上に音が前後上下左右に拡がって行くのにそれぞれの音のピントはシャープです。まるで音の粒が見えるよう。そして残響の最後の最後まで聴き取れます。
その後も大編成のオーケストラものを中心に様々なチェックを繰り返しました。
周波数特性が改善されたように聞こえ、情報量がこれまで以上に増え、解像度もこれまで以上に上がり、演奏のニュアンスの出方も今まででベスト。
何より驚いたのは、左側でトライアングルが鳴った後、その音が斜め右側の壁に反射してこちらに飛んで来て、更にランダムに拡がって行くようなイメージまで再現されたこと。
単に音が良いなどと言うのではなく、目の前で演奏がなされているようなリアリティ溢れる音。そして直接音と間接音のバランスが見事に再現されています。
断言出来ることは、「RWL-3」を使うと、よりリアリティ溢れる音が得られ、音楽が更に生命力溢れたものへと変貌するということ。
すっかりはまってしまって、何時間も音楽を聴き続けてしまいました。

2009年10月21日

鉄道・絶景の旅

「鉄道・絶景の旅」という番組が明日10月22日から始まります(BS朝日 毎週木曜21:00〜21:55)。
この番組のオープニング・テーマ曲はあの「主人公」。シンガー・ソング・ライターの峠恵子さんがこの番組のためにカバーなさっています。
番組のホームページは下記
http://www.bs-asahi.co.jp/tetsu_zekkei/index.html
映像美溢れる番組のようです。

2009年10月20日

アルバム「Blend」Rec.最終日

昨日(10/19)はチキガリのアルバム「Blend」とシングル「風がきれい」のレコーディングの最終日でした。

東京・乃木坂のスタジオで、マスタリング・エンジニアの鈴江真智子さん、レコーディング・エンジニアの鈴木智雄さんと3人での作業でした。
約半年かけてやってきたプロジェクトでしたので、昨夜はやっと肩の荷が下りたような気分を味わいました。やはりそれぞれのプロジェクトがひとつひとつ確実に終わっていかないと精神的にも肉体的にも辛い、という当たり前なことを今回改めて思い知らされました。もしかするとこの後、どっと疲れが出るのかもしれません。

チキガリのメンバーを始め、数多くの関係者の皆さん、お疲れ様でした。
それぞれがそれぞれの役割を理解し、それぞれのポジションで頑張り、明らかに前作を超える働きをした結果、音楽的にも、オーディオ的にも更に進歩した素敵なアルバムになったと思います。ありがとうございました。

2009年10月17日

それから先のことは・・・

今日は2週間ぶりにMSコーラスの練習があった。ピアニストさんが休みだったので、仕方なく自分でピアノを弾いてきた。「花咲きぬ」「それぞれの旅」の練習を終えて携帯電話を見ると「留守電あり」の表示が・・・。
外に出て留守電を聞いてみるとエンジニアの鈴木智雄さんから「加藤和彦さんが亡くなった・・・」と。
加藤和彦さんは言うまでもなく日本のポップス・シーンを長年牽引してきた大御所のひとり。

小学校高学年の冬、通っていたスケート場にはいつもGSやフォーク・ソングが流れていた。そこに彗星の如く登場したのが「ザ・フォーク・クルセダーズ」の「帰って来たヨッパライ」だった。当然、夢中になった。テープ・レコーダーを使い、「帰って来たヨッパライ」ごっこに興じた覚えもある。これが僕の「レコーディング」の原点。
「フォークル」解散後に彼は「ミカ・バンド」を作り、ロックの分野でも活躍。加藤和彦・ミカ夫妻、高中正義さん、小原礼さん、高橋幸宏さんという超豪華メンバーだった。
そしてミカ・バンド解散後に彼はソロに転じ、リリースしたアルバムが僕の大好きな「それから先のことは・・・」(1976年発表)。後に結婚することになる作詞家の安井かずみさん(1994年に他界)と組んだ最初の作品でもあった。
このアルバムはポール・サイモンの「ひとりごと」に影響を受け、アメリカ・アラバマ州のマッスル・ショールズのスタジオで録音されたもの。プロデュースは加藤和彦さん自身と新田和長さん(新田さんはサークルは僕と異なるけれど学校の大先輩。「海は恋してる」という曲の作曲者であり、ザ・リガニーズのメンバーのひとりだった方)。

先ほどから僕の部屋ではずっと「それから先のことは・・・」が流れている。
加藤和彦さん、みんな残念がっています。どうぞ安らかにお眠りください。
合掌。

2009年10月14日

憧れの楽器 4. 「Martin」(マーティン)

“マーティン”は周知の通りアメリカのギター・メーカー。一般的にはアコースティック・ギターと言えばマーティン。ギブソン、ギルドと並ぶ三大メーカーのひとつ、というよりアコースティック・ギターの代表的存在。

「D(ドレッドノート)」シリーズが特に有名で、ポール・サイモン、ボブ・ディラン、エリック・クラプトン、CSNYなど、その愛用者は枚挙にいとまがありません。
僕は残念ながら所有したことはありませんが、1980年代中頃、ステージで一度だけD-35を弾いたことがあります。その当時まさしのバックをやっていた坂元昭二さんのスケジュールが合わなかったため、赤坂・自由飛行館でのライヴをまさし(歌、ギター)、渡辺俊幸さん(エレクトリック・ピアノ)、僕(ギター)の3人でやった時のことでした。そのライヴ当日の会社の昼休みに、まさしから電話がかかってきました。「今日は坂元がいないからさ、今夜のライヴでギター弾いて!」。僕は驚きながらも、昼休み中必死に会社に置いてあったまさしのD-35を弾いて、指ならしをしてから本番に臨みました。リハーサル無しのぶっつけ本番だったこともあり(ライヴで歌う曲はお客さんの反応を見ながらその場でまさしが決めてました)、僕にとっては結果は惨憺たるものでしたが、今となってはいい思い出です。

近年のさだまさしのレコーディングでは、Martinの「Tree of Life」という高額(と言ってもストラディバリウスの100分の1位か)のギターが大活躍。パワーには多少欠けるところがありますが、それほどパワーを必要としないレコーディングでは、その音色やバランスの素晴らしさのため、我々にとっては無くてはならないもののひとつです。

2009年10月09日

憧れの楽器 3. 「Guild」(ギルド)

“ギルド”は1952年に設立されたアメリカのギター・メーカー。
あのポール・サイモンがマクガバン支援コンサートなどで使っていた愛器のひとつはギルドの「F-30」という型番の小ぶりなギター。
このギターに憧れて、大学時代に都内の楽器店を随分探し回りましたが見つからず、同じギルド社の異なるモデルを入手しました(南こうせつさんがお使いになっていたのと多分同じモデル)。
その後しばらくして、ジャズやフュージョンに熱中したため、ピアノ(キーボード)に興味が移ってしまい、可哀想なことにあまり弾かずに今は実家で休眠中です。
まさしも確かギルドの12弦ギターを持っていたと思うのですが、あまり使用してないかもしれません。

2009年10月06日

憧れの楽器 2. 「メロトロン」etc.

“メロトロン”は1960〜70年代に大活躍した電子楽器の一種。
この楽器はいわゆるキーボードの形をした楽器ですが、その実体は再生専用テープマシーンです。
ストリングスやフルートがこの楽器を代表する音で、例えば「ド」の音を弾けば、その音程であらかじめ録音されているストリングスの音(あるいはフルートの音)が出るのです。ですから、現代的に言えば「再生専用のアナログ・サンプラー」ということになります。

この楽器は当時ロック系の音楽をやっていたミュージシャンの憧れの楽器のひとつで、あの名作キング・クリムゾンの「クリムゾン・キングの宮殿」(エピタフetc.)やビートルズの「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」などで聴くことが出来ます。
重くて不安定、しかもメンテナンスも大変な楽器だったため、1974年に発表された「ソリーナ・ストリング・アンサンブル」(テープ式ではなく電子的に弦楽器の音を作ったもの)に取って代わられました。尚、この「ソリーナ」の音は、さだまさしのシングル「雨やどり」で聴くことが出来ます。この楽器も非常に重く(50kg位だったような気がします)、ひと頃さだまさしのステージでは必需品でしたが、80年代中頃にシンセサイザーに取って代わられました。また、白鳥座が4人で活動していた頃は、持ち運びが大変な「ソリーナ・ストリング・アンサンブル」ではなく、もっと軽い(と言っても20kg位)ヤマハの「SS-30」をステージで使っていたこともありました。
以上が主な「弦楽器」の音が出るキーボードの系譜ですが、80年代中頃から徐々にシンセサイザーに取って代わられました。

2009年10月05日

憧れの楽器 1.「モズライト」

これは1960年代に一世を風靡したエレクトリック・ギター。加山雄三さん、寺内タケシさん、ベンチャーズの皆さんなどの愛器としても有名です。
中学時代に憧れた楽器ですが、中学生にとってはあまりに高価で購入するには至りませんでした。ただ友人(といってもかなり年の離れたお兄さん)から真っ赤なモズライトをお借りして、中学の文化祭で寺内タケシさんがアレンジしたベートーヴェンの「運命」を弾いたことは今でも記憶に残っています。
遙か後年、さだまさしのアルバム「うつろひ」のレコーディング中、「昔物語」のリズム録りの時にギタリストの松原正樹さんにお願いしてモズライトを持ってきて頂きました。お気づきの方もいらっしゃるでしょうが、「昔物語」は加山雄三さんの世界(曲)をイメージして作られたものです。

2009年10月01日

影響を受けたCD その112

ベートーヴェン/交響曲第6番「田園」、第5番「運命」
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団/指揮:カール・ベーム
http://www.hmv.co.jp/product/detail/687670

このCDは1977年3月2日の東京・NHKホールに於けるウィーン・フィル(指揮:カール・ベーム)のコンサートをライヴ・レコーディングしたもの。
30年以上も前のこの日のことは今でも鮮明な記憶があります。

夕方から自宅のオーディオ・システムの前に陣取り、コンサートが始まるのを今か今かと待っていました。このコンサートをNHK・FMが生中継していたのです。
オープンリール・デッキとカセット・デッキを用意して待っていた訳ですが、不安がひとつありました。
当夜の1曲目は「田園」だったのですが、この曲を演奏するには通常ほぼ45分を要します。
オープン・リール・デッキでの収録時間は問題ありませんが、カセット・デッキにセットしたテープが90分のもの(片面の収録時間は約46分)。120分のテープは薄くて耐久性に問題がありそうなので、使いたくはありませんでした。
ベームが出すテンポが遅ければ、テープには入りきれなくなる可能性があります。演奏が始まり、ドキドキしながら、録音レベルやテープの残量を気にしていました。
しかし途中から、あまりの演奏の素晴らしさに、意識は音楽だけに向かいました。
結果的にカセットの片面に収録出来、裏面には「運命」とアンコール曲を入れることが出来ました。そして当夜のあまりの演奏の素晴らしさに度肝を抜かれ、大きな感動を味わいました。

その後も長年に渡りそのテープを大切に聴き続けてきました。
それが何と25年後の2002年にAltusさんによってCD化されました(現在出ているものは2009年に再発されたもの)。
その日をどれ程待ったことでしょう。
FM放送をエア・チェックしてテープに録音したものよりも素晴らしい音質で、あの日のあの感動が甦ったのです。
このCDの解説で音楽評論家の宇野功芳さんは「田園」を絶賛なさっていますが、個人的には「運命」の演奏の凝縮力にも大いに惹かれます。
こんな素晴らしい演奏が、今から30数年前の一夜日本で行われたのでした。
このCDを入手した日に、ひとり静かに亡きカール・ベームとウィーン・フィルハーモニー管弦楽団に思いを馳せ、祝杯をあげました。

それにしても、このCD、2枚組で何と¥1,050という激安。Altusの斉藤さん、リスナーのためにありがとうございます。