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2010年03月29日

お別れ、そして初演

昨日はまさしのアコースティック・コンサートが東京厚生年金会館でありました。
まさしがフェスティバルホールに次いでコンサート回数が多かったのは東京厚生年金会館でした。
フェスティバルホールは2008年末に建て替えのために閉館になりました。
そして東京厚生年金会館は今月いっぱいで閉館が決まっているのは周知の通りです。
僕らも昨日、ホールに今までの感謝を込めて使わせて頂きました。

現在レコーディングが進行している(アルバム・タイトルは現在未定)アルバムの中の1曲“片恋”をダブル・アンコールで初演しました。
その際の客席の緊張感、集中力、そして終わった時の割れんばかりの拍手は終生忘れないと思います。

お越しくださったお客様にも、ホールにも感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。

2010年03月25日

最終日!

本日は「カウントダウン・ソロプレミアム in 国技館」ミックス・ダウンの最終日。

現時点までは全て予定通りに進行中。
このまま何事も起きなければ、あと数時間で音が完成。今夜は現場のレコーディング・スタッフ全員で美味しいビールが飲めるかなぁ。

エディットやミックス・ダウンの様々なことが完璧とは言わないまでも、今までで一番納得出来るものになったのではないかと思います。やはり皆、日々進化しているということ。全てのスタッフに感謝です。

梯子を下りる時に、もう少しで足が地面に着くという頃が一番危ないので、この後も気をつけないと・・・。

2010年03月24日

マニア!?

自分のことは解っているつもりでいても、思わぬところで人から指摘を受けて驚くことがあります。
もう10年程前に無くなってしまいましたが、「スタジオ・ヴィンセント」という大好きなレコーディング・スタジオが原宿にありました。
当時ヴィンセントに所属していたTクンというエンジニアとはしょっちゅう一緒に仕事をしたのですが、彼から「八野さんって階段マニアですよね!?」と言われて驚いたことがあります。自分ではそれほど意識はしてはいませんでしたので・・・。

当時も常にカメラを持ち歩いて、心に響く風景に出会った時にはシャッターを切っていました(カメラをバッグから取り出さないまでも、持ち歩いているという意識があると常にアンテナを張り巡らせている状態になるので、感覚やものを見る目が敏感になれるような気がします)。
被写体との偶然の出会いの面白さだったり、光と影が綾なすモノクロ的なグラデーションの美しさだったり、色彩のコントラストだったり。勿論それ以外にも心に響く光景は沢山あります。

確かにその頃はあまり意識もせずに階段ばかり撮っていました。特に地下鉄千代田線の明治神宮前駅からJR原宿駅近くに出る階段が午前中から昼頃にかけて作り出す光と影のグラデーションの美しさと青空との対比に魅せられていましたし、半地下にあったヴィンセントに降りる階段の光のグラデーションも美しいものでした。

前にこのブログで赤坂にある階段に惹かれていると書いた記憶がありますが、最近「東京の階段 (松本泰生・著) 」(日本文芸社刊)という本に出会いました。
これから時間が出来たら東京を歩いてみようかと思っています。

2010年03月22日

2日目

昨日の朝から「カウントダウン・プレミアム in 国技館」のミックス・ダウンに入っています。

聴いてくださったお客様が宝物だと思ってくださるようなものを目指して関係者一同頑張ります。

26日の午前中には出来上がった音を映像チームに渡す約束をしています。

レコーディング・チームの誰一人が欠けても完成しませんので、誰も体調を崩しませんように。

2010年03月20日

追っかけ!?

休みが取れたら好きな人たちの追っかけをしようと決めていたのですが、やっと本日それが叶いました。
メンバー全員がソリスト級の実力と音楽性を持ち合わせていると言われるベルリン・フィルの追っかけです。

時空を超え、まず朝はアテネへと飛びました。勿論、目と耳と心だけ。
2004年のオリンピック・イヤーにアテネの古代野外音楽堂で開かれたベルリン・フィルのコンサートDVDを観た訳です。

曲目はブラームスのピアノ協奏曲第1番、ピアノ四重奏曲第1番の管弦楽版(シェーンベルク編曲)。
ピアノはダニエル・バレンボイム。指揮はサイモン・ラトル。
日頃、ブラームスのピアノ協奏曲第1番を聴こうと思うと、ブレンデル(ベルリン・フィル/アバド)、カーゾン(ロンドン響/セル)、ルービンシュタイン(イスラエル・フィル/メータ)あたりのCDに手が伸びるのですが、今回初めて指揮者としても活躍しているバレンボイムのものを聴きました。
ピアニストとしてのバレンボイムのCDはモーツァルトのピアノ協奏曲を聴いてきましたが、ミスはあったとしても今回はベルリン・フィルと一緒にやったためか集中力が高く、凝縮力が物凄い。時折挿入されているアテネの町並みも馬の背のような山並みも素敵で、音声にのっている鳥たちのさえずりさえも平和の象徴のようでほほえましいと思いました。
このピアノ協奏曲第1番の美しい第2楽章を書いている時に、ブラームスの心には何があったのでしょうか。また、どんな哀しみや夢が去来したのでしょうか。
カップリングのピアノ四重奏曲第1番の管弦楽版は初めて聴きましたが、編曲は流石シェーンベルクと思わせるものであり、ラトル指揮によるベルリン・フィルの機能性、テクニック、音楽性は物凄く、やはりベルリン・フィルの強みは響きの凝縮と拡散だと思い知らされました。
演奏、音、映像の全てが素晴らしいDVDでした。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3770272

午後はベルリンへ。
ベルリン郊外にある人々の憩いの場である公園「ヴァルトビューネ」の野外音楽堂で毎年6月に行われているベルリン・フィルのコンサートがあります。
2006年にネーメ・ヤルヴィの指揮で行われた「千夜一夜」と題されたコンサートを収録したDVDを観ました。
この野外音楽堂には3万人位のリスナーが入っているようなのですが、子供からお年寄りまでがみんなで一緒に心から音楽を楽しんでいるのが印象的です。

曲目はグリーグ:『ペール・ギュント』組曲、マスネ:タイスの瞑想曲、サン=サーンス:序奏とロンド=カプリチオーソ、リムスキー=コルサコフ:交響組曲『シェエラザード』など。
ソリストが何人か登場しましたが、やはりメインはヴァイオリンのジャニーヌ・ヤンセンでしょう。彼女のCDは何枚も持っていますが、映像を観るのは初めてなのでとても楽しみにしていました。
マスネ:タイスの瞑想曲、サン=サーンス:序奏とロンド=カプリチオーソでの彼女は踊るような身振りで演奏しながらも、決して下品でもわざとらしくもありません。全身全霊で演奏している姿にも、その作り出す音楽にも感動させられました。やはり今をときめく人は違いますね。
そしてやはりメイン・プログラムである「シェエラザード」は圧巻としか言いようのないもので感動の嵐でした。ここでも鋼というか、強力なバネというか、強烈なパワー。しかもアメリカのオケのような野放図なものではありません。

ベルリン・フィルの人たちの演奏は、自分の楽器で出す音を自分の心の深淵に向けた後、自分がそれまでに培ってきたものや自分の存在をかけて魂と共にそれを何倍もの力で聴き手に向けてはじき返しているようなイメージなんです、僕にとっては。
彼らの音は世間で言われるような単に重量感のある音ではなく、ひとりひとりの団員がその生命や存在をかけた、人生そのものの音がしています。だからこそ彼らの音は重い。自分にとってオーケストラは彼らか、彼らではないかの2つに分けられるようにさえ思える時があります。

アンコールでは線香花火のようなものをお客さんが聖火のように高く掲げて振り回したり、踊っている姿がとても印象的です。まるでロックのコンサートのように演奏者もリスナーもノリノリで楽しんでいて、このようなコンサートを観ると日本が音楽後進国であることを痛感させられます。
こちらのDVDも演奏、音、映像の全てが素晴らしく、オススメ出来るものです。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2554909

お陰様でとても勉強になる楽しいひとときを味わえました。

2010年03月19日

今や絶好調!?

僕の場合はたいてい1月中旬に花粉症の症状が現れます。
今や絶好調!? 
毎年5月中旬にピタッと症状が止まります。
鼻づまり、鼻水、涙目、目のかゆみ、そして集中力不足・・・。

8月下旬にまた現れ、その後、秋にも現れます。

さあ、気を取り直して頑張ろうっと!

食事会

昨日は会社で仕事をした後、夜は食事会でした。
実は昨年の5月頃から11月頃まで、見解の相違が原因の大きなトラブルをふたつ抱えていました。
約半年間、毎日綱渡りの綱の上に立っているようでもあり、針の筵に座らされているようでした。眠ってもすぐに目が覚めてしまうような日が続きました。

もう30年以上前から会社ぐるみで親しくさせて頂いているところに相談し、そちらのトップの方にお骨折り頂いたり、実務を担当されているSさんと問題解決のために何度か行動を共にしました。その間、僕とSさんは同志であり、戦友でもありました。
昨年末にはその全てが解決したので、何らかの形でお礼をしたいと思っていたら、弊社の元会長のお別れの会にそのトップの方と一緒にSさんもお越しくださいました。そして別れ際にSさんと今度食事をご一緒しましょうということに。

僕のスケジュールが昨日しか空いてなかったので、申し訳なく思いながらも合わせて頂いて、弊社の取締役ふたりを交え、Sさんとの食事会が実現しました。
Sさんは僕より幾分年下で、お茶大出身、才色兼備の素敵な方。
数年前まで僕と同じ町にお住まいになっていたことが判明し、大いに盛り上がりました。
お連れした乃木坂の店(以前ここに書いた我々レコーディング・チームお気に入りの和食屋さん)も気に入ってくださり、帰宅するやご主人に店や料理の素晴らしさを話されたそうです。
急遽ご主人がその店に行きたくなったとのことで、早速今日予約を入れるそうです。
気に入ってくださって良かった〜。

2010年03月17日

もろもろ進行中!

昨日はレコーディングではなく、会社でDVDの粗編集をチェックしていました。

例の「カウントダウン・ソロプレミアム in 国技館」のミックス・ダウンが近づいています。
ミックスの資料として使用するDVDが数日前に映像チームから届きました。
こちらが気付いていない何かのトラブルが発生していないか、映像チームとしてどのような構成、出来上がり具合を意図しているのか、などの確認をしました。

昨日、まさしは厚木市文化会館でコンサート。
前に中孝介さんから昨日のチケットを頼まれました。お楽しみ頂けたのならいいなぁ。

今日は既にスタジオに入っていて、準備が整いつつあるところです。

2010年03月15日

究極の無駄?

スタジオにいると、人によっては空き時間が出来たりするものです。
そんな時、スタジオの備品が“遊び道具”になることがあります。

その中のひとつはストップ・ウォッチ。
今手元にあるストップ・ウォッチには「XX時間XX分XX秒XX」という表示が出ます。
これを使って「1.00秒」、「1.11秒」、「3.33秒」などで止める、なんてことをやったりします。
これにまさしや僕も時には加わったりするのですが、これがやってみるとなかなか難しく、表示を見ながらだとかえって出来なかったりするので注意が必要です。

最近、皆で盛り上がっているのは上記のストップ・ウォッチの表示が「99時間59分59秒99」の次にはどういう表示になるのか、ということ。「00時間00分00秒00」に戻ってから更に続いて行くのか、それともそこで止まってしまうのか・・・。

現在、そのストップ・ウォッチは「97時間」あたりを指していますが、さてこの結末は???

2010年03月14日

毎日

相も変わらずスタジオにこもっています(11日の夜はレコーディング・スタジオでの作業終了後に、フジテレビに移動して、13日に放送された「親父の一番長い日」のミックス・ダウンをやりました)。

今日だけはスタート時間が遅かったので、午前中は自由な時間を堪能しました。
とても嬉しく興奮したひととき。身も心もとろけそうに。

先ほどスタジオから帰宅し、別プロジェクトで使うスコアの確認をした後、ほっとしたところで今Macに向かっています。

明日はまた朝からレコーディング・スタジオにおこもり。

そして21日からはいよいよ「国技館」のミックス・ダウンに突入です。

2010年03月10日

今日の出来事

今日は貴重な体験をしました。

このところずっとまさしと一緒に連日連夜スタジオにこもっていますが、スケジュールは押しながらもまあまあ順調に作業が進んでいるため、昨日と今日はまさしがオフを取りました。
昨日は一日レコーディング・スタッフだけでエディット作業をしましたが、今日だけはレコーディング・スタッフも皆でオフを取ることに。

数日前、その日の作業が終わった時、アシスタント・エンジニアの西山クンが「ヴィラ・アフガンでカレーを食べて、分杭峠に行きたい」と言い出しました。
今回のアルバムにより大きなパワーを注入したいとの思いもあり、彼の希望を受け入れることになりました。

昨夜からの雨や雪で実行が可能かどうかはわかりませんでしたが、新宿駅近辺に朝9時30分、エンジニアの鈴木智雄さん、谷クン、西山クン、僕が集合し、中央高速を山梨方面へと車を走らせました。
しばらく走ると甲府近辺が通行止めとの情報。それでも行ってみると通行止め直前にある出口は大渋滞。出口の数メートル手前で突如通行止めが解除になり、そのまま高速を走りました。その後も通行止めやチェーン規制を心配しながらの旅は続きました。

車のチェーンを付けたり外したりしながら目的地のひとつヴィラ・アフガンに予定の30分を過ぎた12時に到着。
すると駐車場前を店のスタッフの方々が雪掻きをしており、声をかけると、雪のためにまだ何も料理の準備が進んでおらず、事実上営業が出来る状態ではないとのこと。そこで近隣のトンカツ店を紹介してもらいました。
当初の目的のひとつは達成出来なかったものの、十二分に美味しいトンカツと地元の野菜を堪能。ヴィラ・アフガンさんからの紹介があったこともあって、素敵なもてなしをして頂きました。

走行距離が長いこともあり、山の天候が変わりやすいこともあって、それからの道中は晴れたり雪が降ったりの繰り返し。それでも分杭峠へと近づくにつれて雪は段々と強さを増しました。

分杭峠まであと300メートルに迫ったところで突然車は止まりました。
何と太い杉の木が薙ぎ倒されて道を塞いでいました。
倒れた木のところまで行ってみましたが、男四人の力だけではどうにもならないことを思い知らされ、バックでしばらく戻り、どこかでUターンして帰ろうということになりました。しかしその時、後ろからトラックが・・・。
智雄さんたちがトラックを誘導したものの、ノーマルタイヤのトラックがスリップしてUターン出来ずに苦労をしているところに、今度は赤い乗用車が登ってきました。
30分後にやっと皆Uターン出来、事なきを得ました。車3台の立ち往生のために分杭峠で遭難して新聞沙汰などはまっぴらでした(数年前知人のSさんは雪山で遭難。ヘリコプターで救助され新聞沙汰になったのは記憶に新しいところ。僕らが常に気を付けていることは、僕らに何かあると「さだまさしの」というフレーズが付いてしまい、まさしに迷惑がかかる可能性があることなんです)。

帰りの中央道は打って変わり快晴になり、澄み切った透明感と雄大な風景を堪能。
そして無事に帰京し、急遽「彩風」のてっちゃんも加わってみんなで楽しい中華バイキング。
当初の目的は達成出来なかったものの、誰も怪我をせず、大きなトラブルにも見舞われずに済んだので、楽しい宴会になりました。

「やらなければ絶対に出来ないけれど、やったからといって絶対に出来るとは限らない」という至極当然の結果にはなりましたが、まさかこのようなオチが待ち受けていることを誰が想像出来たでしょうか。大雪のために料理が間に合わないことがあり、片道250キロメートルの道程のうち、最後の300メートルだけが通れずに成就しないことがあるということです。いくつもの高いハードルを乗り越えて99%が無事に済んでも最後の最後で自力では叶わないこともあるということです。

過程ではなく結果だけが大切な今の時代にあって、会話が弾んだ楽しい「過程」と“壮大な無駄”かもしれない今日の「結果」は四人にとって一生忘れられない素敵な思い出になったと思います。
智雄さんを始め、皆さんありがとうございました。