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ビートルズとベルリン・フィル

何故こんなタイトルなのか意味不明ですよね。
異論はあるでしょうが、言うまでもなく両者はそれぞれがロック・バンドの最高峰とオーケストラの最高峰です。

そしてこれは今回のさだまさしのアルバム「予感」を作っている時の僕の抱いていたイメージ、というか、実感です。

ビートルズが活躍した時代はシンセサイザーが出始めの頃であり、現在のようにやろうと思ったことを何でも出来る時代ではなかったと思います。
そんな中で彼らは様々な実験を繰り返しながら、ジョージ・マーティンと共に自分たちにしか出来ない新しいことをやり遂げました。自分たちだけで出来ることは何でもやり、出来ないことだけ外部のミュージシャンに協力を要請しました。
今回の「予感」でも、シンセサイザーなどの電子楽器は一切使わずに、ギターからパーカッションまでまさしひとりで出来ることは何でもやりました。
例えばギターは曲作りをしている最中に、まずまさしとどのギターが相応しいと思うかディスカッション。本番では楽器担当の小松クンに何本かのギターを用意してもらい、実際にまさしが弾いて、どのギターにするかこちらで決めさせてもらって録音をスタート。パーカッションは、本来楽器ではないもの(スタジオの壁、箱、指揮台、ソファ、更にはビックカメラの袋まで)をまさしがスティックやマレットで叩いた音を録音し、それを僕やエンジニアが音をセレクトし、まさし本人も納得した音をエディットし、シーケンスを作って行きました。

ベルリン・フィルは1970年代後半、ポップスと同じようにマルチトラック・レコーディングし、なおかつ複数のテイクを録り、それらをつなぎ合わせて演奏もバランスも完璧なものを作っていました。勿論、音楽監督のカラヤン自らが望んだことであり、自分が先頭を切ってエディットしていたそうです。
世界最高レベルのベルリン・フィルが、更に高いレベルの完成形を目指してカラヤン、プロデューサー、エンジニアたちが磨きをかけていた訳です。

今回の「予感」には、まさしや僕らスタッフのアイデア、創意工夫などが詰まっていると思います。

コメント

ご無沙汰致しておりました。
職人擬から甲斐に立つセキレイと名を改めました。
「予感」聴きました。
まさしく、イギリスのにおいがしました。
特に「何もなかった」「冬薔薇」「静夜思」からイギリストラディショナル、僕は「ポール・サイモン・ソングブック」かな?と思ったんですが。確かに伝統的な手作り職人サウンドと現時点での最高クオリティが融合するとこうなるのですね。詩はストーレートな応援歌がいつもより増して多く、今迄以上に、背中を押される気持ちで聴いております。
 それにしても、レインソングをレコーディングで使って来るとは意外でした。

八野さま
こんばんは
既にアルバム5回くらい聴きました。まだまだこれからです。
今回の音作りブックレットにもこだわりを見つけました。使用ギター(なんと使用弦までも)がすべて銘記されていたからです。
MartinD-45 DX(93) 西横綱,
Dori 西関脇,
Rain Song DR1000,
YAMAHA 12-strings さだまさしCustom
ソロプレミアムのプログラムで紹介されていたギターが役割を果たしていると知り、何故スタッフの方がそのギターを相応しいと決めたのかを考えながらその音色を十分味わいたいと思います。今回音がシンプルだけに、Chromatic Harp,Recorder,Accordionの澄んだ音色は非常に新鮮です。渡辺俊幸さんのブログでこれらが4/4に録音されたことや一本茂樹、堀沢真己、旭孝、朝川朋之、西脇辰弥、桑山哲也(敬称略)の方々の写真紹介もあり一層親しみが湧きました。
 本日の日刊スポーツの特集記事の中で3月末までに「何もなかった」「つくだ煮の小魚」の2曲しか出来上がっていなかったと書いてありました。“せとぎわの魔術師”に八野さまはかなり苦悩されていたことを実感しました。

八野さん、こんばんは。今日「予感」が届いたのでヘッドホンではなく、ラウドスピーカーからしっかり音を出して、聴き入りました。今回のアルバムは、選び抜かれたギターとさださん自身によるアコースティックなサウンドで、全編もう心に沁みました。それにしてもさださんの弾くD-45は低音から鈴なりの高音まで、ため息が出るほど程美しい。「片恋」の演奏はまさにさださんの真骨頂といえるまさに絶品ですね。カポ4のアルペジオ、今回はGでしたね。Doriは石川さんのものをお借りしたのでしょうか。ぬくもりの感じる響きとさださんの生み出すオブリガードが作品に見事に寄り添っていますね。「片恋」のPVを先日のNHKで拝見しましたが、素晴らしかったです。是非、完成したものを早くみたいものです。
「何もなかった」の開放弦を含んだスリーフィンガーもさださんならでは。「つくだ煮の小魚」の演奏も実に美しい演奏。さださんのギタリストとしての腕前も存分に発揮されていますね。この曲だけでなく、さださんのギターの表現力は半端じゃないですね。石川さんとはまた違うこだわりのギターアレンジ。さすがです。「静夜思」の透明感溢れるイントロ。そして2本のD-45のアンサンブルに絡むたおやかなDori。歌詞に表現される空気感が伝わってきそうです。
(イントロの絶妙なタイミングで鳴ってる音はハーモニクス?ギターしかクレジットしていないし…。この音を入れたのは渡辺さんのアイデアでしょうか。イントロがこの曲の世界観を象徴しているかのように感じました。)
「予感」のギターとストリングスの見事なサウンドにのせて、自然体のさださんのボーカル。ああ、さださんだなあって、しみじみと思いながら…。
なんだか全編、さださんの世界にゆったりと心からひたりきることができました。ああ、今回のアルバムは私にとってCDと共にギターが弾きたくなるアルバムです。八野さんをはじめ、スタッフのみなさんのお仕事に感謝しつつ、何度も何度も聴いていたいアルバム。本当にありがとうございました。

追伸です。
まっちゃんさんのコメントを拝読して思い出しました。Dori、プログラムに載ってましたね!失礼しました。
まっちゃんさんの仰るとおり、ギター弦まで紹介下さるこだわりは非常に嬉しかったです!
読み応えのあるブックレット。やはりアルバムは音源ファイルだけでなくCDで買うものだと。大満足のアルバムです。

甲斐に立つセキレイさん、まっちゃんさん、Jun.さん、こんにちは。
コメントありがとうございました。

今回のアルバム「予感」はギター・アルバムにし、その他の楽器も極力まさしがやる、というのが音楽上のコンセプトでした。

単純にオーディオ的に音の良いギターは、言うまでもなくMartin D45 DXですが、今回はそういう観点からだけでなく、サウンドのバリエーションとしてもレイン・ソングなど異なるギターを使うようにしました。

Martinは僕にとってピアノのスタインウェイと並ぶ名器。両者に共通するのは高音が鈴の音が混じっているように聞こえること。今回様々なギターを使ったものの、改めてトゥリー・オブ・ライフの凄さを見せつけられました。

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