音にも魂があると思っています。
チキガリのニュー・アルバム「笑わなしゃーない」のレコーディング、エディット、ミックス・ダウン、マスタリングが終わり、続けて5月にやった「まさしんぐWORLD2010」のレコーディング、エディット、ミックス・ダウンしたもののマスタリングをやり、更に続けて「北の国から2010 -遙かなる大地より〜螢のテーマ-」のミックス・ダウンが終わったのは9月6日のこと。
7日はエンジニアの鈴木智雄さんと待ち合わせて、群馬県の伊勢崎市に向かいました。
近年、我々のレコーディングに高級オーディオ・メーカーの「Accuphase」さんとアクセサリー・メーカーの「Acoustic Revive(これはブランド名で、社名は関口機械販売)」さんに無償で機材を提供して頂いています。
そこで伊勢崎市にあるAcoustic Reviveさんにお礼に伺った訳です。
社長の石黒さんと色々と話し込み、最近スタッフになられたYossyさんの案内で近年話題のPCオーディオを体験させて頂きました。
その日にお借りした「ACスタビライザー RAS-14」を、本日やっとオフが取れたので自宅で試聴しました。
先日のチキガリのミックス・ダウンでも使わせてもらいましたので、だいたいの素性は分かっていましたが、改めて自宅で聴かせて頂くと、更に色々なことが分かりました。
まずSN比が格段に向上し、周波数レンジとダイナミック・レンジが拡大する。情報量が増え、解像度が増す。立体感が増し、歌や演奏が目の前で行われているように感じる。手を伸ばせば演奏者に届きそうだ。
そして一番気に入ったのが、クレッシェンドが本来の意味のクレッシェンドに聞こえること。
これはちょっと分かりにくいことだと思いますが、こういうことなんです。
僕は自分でディレクションしたものやアレンジしたものに関して、クレッシェンドはアンプのボリュームを上げるのとは異なり、単に音を強く、大きくするのではなく、そこに演奏者の気持ちをのせるようにお願いしています。これが上手く行くとより強く音楽に魂がのります(これは単に僕の思い込みに過ぎないのかもしれませんが、明らかに僕には異なるものに感じます)。
この「RAS-14」を使うと音楽に(特にクレッシェンドに)魂がのっていることがより強く分かります(雑味が取り払われたので本来あるものが正しく再生されているのだと思います)。
演奏者の、プロデューサー(ディレクター)の、エンジニアの、音楽や作品に対する愛が魂として聞こえてきます(そう感じる、ということです)。
聴いている音楽の深みが増し、感動が何倍にも増幅し、今まで聞こえなかった数々の音も聞こえてきました。
スメタナの「モルダウ」冒頭のフルート奏者2人の掛け合いがその音色の違いまで手に取るように分かり、ある部分では今まで聞こえてこなかったハープの音まで聞こえてきました。
続けて聴いたストラヴィンスキーの「火の鳥」においても、これまで以上の立体感と共に劇的に進化した音が聞こえてきました。
こんな経験をしましたので、もう手放せなくなってしまいました。