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2010年12月29日

どうもありがとうございました

白鳥座の復刻CDについて書いた後、またも滞ってしまいました。
この間、佐田玲子の東京でのクリスマス・ライヴ、さだまさしの東京・ホテルニューオータニでの2回のディナーショー、チキガリの東京・豊島公会堂でのクリスマス・コンサート、そして昨夜の国技館に於けるまさしのコンサートなどがありました。
それぞれたくさんのお客様にお越し戴きました。心から感謝申し上げます。どうもありがとうございました。

事務所の仕事は本日が年内の仕事納めで、年明けの事務所の業務再開は1月6日になります(勿論、名古屋でのカウント・ダウン・コンサートはまだこれからですが・・・)。
こちらのブログでも今年1年どうもありがとうございました。
来年もどうぞ宜しくお願い致します。

2010年12月22日

白鳥座 1stアルバム「白鳥座」/2ndアルバム「DENEB」初CD化 4の4

基本的に当時のレコーディングやミックス・ダウンを現場でディレクションした担当者として、それぞれの曲のレコーディング上、音質上の長所・短所を把握している者として(当時の録音機材、モニター・スピーカー、レコーディング技術、僕自身のスキルでは残念ながら、当時としては満足感はあったものの自分が理想とする「音」とはある程度離れたものになっていました)、今回のリマスターで我儘を通させてもらいました。

アルバム「白鳥座」と「DENEB」のCD化を単なるノスタルジーで済ませるならば、当時の音源(マスターテープ)からストレート・コピーするだけでも良かったのかもしれません。しかしそうすると2枚の復刻CDがノスタルジーでしかない古くさいサウンドになってしまうことも事実です。何としてでも現代の耳で聴いても素晴らしさを体感出来るようなものにしないとこれまで以上の拡がりはないと思っていました。
客観的に最新録音と同等の音になったかどうかは別として、少なくとも長所を伸ばし、短所を軽減出来て、結果的に大成功だと思っています。今回のリマスターが大成功したのはひとえにマスタリング・エンジニアの鈴江さんのお陰です。僕にしてみれば、30年近く前のレコーディング、ミックス・ダウンがこれで理想に限りなく近いものとしてやっと完成したという気持ちです。

これら以外にもいくつかのハードルはありましたが(勿論僕ひとりだけで動いた訳ではありませんが、いくつもの会社と契約面・条件面での確認・交渉・許諾、各方面の関係者との交渉・説得・許諾、新たにかかる制作経費面の交渉・説得、印刷業者・CDプレス業者の選定・交渉などなど)、自分としてはお客様に喜んで頂けるように最大限のことをやりました。

勿論何事にも賛否両論はありますのでお客様ひとりひとりの好みの部分までは何とも言えないところではありますが、現時点で考える理想に限りなく近いと信じている商品形態で皆様にお届け出来る喜びで満たされていることは事実です。
そして音的には間違いなくLP時代以上に、白鳥座の魅力、音楽の魅力を出せていると思います。当時拙いところはあったとは思いますが、この2枚のリマスターCDをお聴き頂くと、おそらく総合的には白鳥座の音楽の素晴らしさと共に、白鳥座の実力はかなりのものがあったとお気づきになると思います。

この「白鳥座」、「DENEB」という2枚のCDは来年5月11日にスターマンビジョン (現在、佐田玲子が所属するレコード会社) さんから発売になりますので、是非お手にとってご覧ください。
この企画を受け入れてくださり、実現に向けて一緒に努力してくださったスターマンビジョンの佐藤玲子さん、ありがとうございました。

最後になりましたが、当時の関係者並びに現在の関係者の皆さん、お世話になりました。ご協力を感謝致します。どうもありがとうございました。
これでCD化に対する多数のご意見をお寄せくださった白鳥座ファンの皆様の思いにやっと報いることが出来、10数年来の夢が実現した気分です。

2010年12月21日

白鳥座 1stアルバム「白鳥座」/2ndアルバム「DENEB」初CD化 4の3

本来ならばオリジナルマスターからリマスタリングをしたいところですが、所在が
不明のため仕方なくサブマスターかDATテープを使ってリマスタリングをするつもりで、11月頭からこのプロジェクトの準備を始めました。

そしてワーナーさんにジャケットの使用をお願いに行った時に、マスターテープ(オリジナルマスター)についても改めて調査してもらうことを依頼しました。
そうしたら何と、ワーナーさんが契約している倉庫で眠っていることが後日判明(1990年代半ばに制作セクションに問い合わせた時には不明とのことでした)。飛び上がらんばかりに嬉しかったのは言うまでもありません。
早速取り寄せてもらい、原盤(マスターテープのこと)の本来の所有者(この場合はさだ企画)として引き上げに行き、それをマスタリング・スタジオに運び込みました。

30年近く前のテープですから、そのままテープ・レコーダーにかけたら磁性体が剥がれ、テープを破損してしまって永久に使い物にならないものになってしまいます。その問題を解消すべくマスタリング・スタジオで加熱処理してもらい(加熱処理してから数日間のうちに作業しなければまた元の良くない状態に戻ってしまいます)、11月17日に「白鳥座」、30日に「DENEB」のマスタリングを鈴江さんとやりました。
このプロジェクトのためにSonyスタジオに持ち込んだのは、ワーナーさんから一時戻してもらった4本のマスターテープ(アルバム毎に2本ずつ)、さだ企画が契約している倉庫に行って探し回った数本のサブマスターやコピーマスター(全てアナログテープ)、そして個人的に保管していた2本のDATでした。最高のものを作るためにあらゆるトラブルを想定し万全の準備をして臨みました(勿論クォリティが高い順にトライするつもりでした)。

マスタリングの実作業では、いつも通り無理難題を押しつけ放題で、マスタリング・エンジニアの鈴江さんを悩ませ、苦しませてしまったと思います(これで鈴江さんの帯状疱疹がぶり返さなければいいのだけれどと思いながらやってました)。何しろ25年以上前に録音したものを、最新録音かと思えるようなものにしたいのですから・・・。
DSDシステムを使って鈴江さんと一緒に、声の質感やドラムス(特にスネア、タム、キック)の質感や距離感、更には音楽全体の周波数バランスの改善をすることを中心にリマスタリングすると音質がかなり改善される(古くさく聞こえなくなる)ことは10年ほど前のさだまさしの全リマスターで実践して分かっていたことです。しかも現在では更にノウハウや機材面も進化しています。

2010年12月20日

白鳥座 1stアルバム「白鳥座」/2ndアルバム「DENEB」初CD化 4の2

そしてジャケットなどのヴィジュアル面ですが、何度かこのブログでも出来の良い紙ジャケットを賞賛してきましたように、「オリジナル・デザインによる紙ジャケットで、尚かつ歌詞カードなどの印刷物も完全復刻する」というのが個人的な希望でした。
つまりユーザーの方が、出来上がった商品を手にした時、LPをそのままダウン・サイジングしてはあるものの、当時のイメージやこだわりがそのまま残っていると思ってくださるようなものにしたかった、ということです。

そのようなビジュアル面を実現させるために、かつて印刷物を制作し、現在もその権利を保有している当時のレコード会社であるワーナーミュージックさんに相談し、印刷原稿(版下)を借用することをお願いし、その他のことも色々と相談に乗って頂きました。
残念ながらワーナーさん所有の版下は既に処分されていることが後日判明し、現物(LP)からスキャニングするしかないとの結論に至りました(ジャケット、歌詞カード、レーベルなど可能な限り復刻するつもりですが、必ずしも当時と同じものにはならないと思います)。
その為、今度は保存状態の良いLP(ジャケット、印刷物)をどなたかから借りる必要に迫られて動きました。
会社や関係者が所有しているものは、ジャケットに「サンプル盤(見本盤)」というシールが貼ってあったり、レーベルには同じ「サンプル盤」の印が押されていたり、レーベルの色が白だったり、そういう状態のものでしたので、ユーザーの皆さんがお持ちのものとは異なっていますので使い物にはなりませんでした。

2010年12月19日

白鳥座 1stアルバム「白鳥座」/2ndアルバム「DENEB」初CD化 4の1

11月19日に書いた「10数年前から夢見てきた企画」とは、白鳥座の1st & 2ndアルバムの初CD化です(この情報は本日が解禁日と決まっていましたので、ようやくここに書くことが出来ます。この間、お問い合わせを頂いても解禁日にならないと書くことが出来なくて心苦しい思いでいっぱいでした)。
何度かこのブログにも白鳥座ファンの皆様からCD化を望むご意見を頂きましたが、これから下に書く以外にも難しい問題が山積みしていて今まで実現出来ませんでした。
来年、白鳥座はデビュー30周年を迎えますので、この企画を押し進めるにはちょうどいいと思いました。

上にも書いた通り、このCD化に至るにはいくつかのハードルを乗り越えないといけませんでした。
まずは、一番重要なマスターテープの問題。
弊社が契約している倉庫にサブマスターは存在し、制作担当者として当時のマスターテープからダイレクト・コピーしたDAT(カセットテープの半分以下のサイズのメディアにデジタル・レコーディングするセミ・プロ用の機器であり、そのテープ自体のことをも指す)を個人的に保管していました。
しかし一番クォリティが高い、つまり一番音質の良い肝心のマスターテープの所在が長らく不明でした(ワーナーさんと契約が切れた90年代中頃の時点でマスターテープはワーナーさんには無いとワーナー制作セクションからは言われていました。通常、原盤制作会社はレコード会社にマスターテープを貸し出し、それを使ってレコード会社はいつでも増産することが出来るようになっています)。
ですからサブマスターとDATを準備し、DSDによる最新マスタリング、しかもやるからにはさだまさしやチキガリのプロジェクトでいつも一緒に作業しているSonyの鈴江さんとのコンビでやろうと計画を立てていました。

しかし当時のサブマスター (38cm/2tr) などのアナログテープはそのままでは使い物にはなりませんし、20年前にコピーしてもらったDATは、構造上テープが薄いため、何度も再生と巻き戻しを繰り返しながら音作りをするマスタリング作業に堪えられるか不安がありました。
アナログテープの磁性体が剥がれていて再生が不可能だったり(そういう事故・事件は数多く報告があります)、DATでの作業中にテープが切れたり、巻き込んだりしてしまえば再生が不可能となり、CD化が出来なくなります。
そして最後の手段としては「板おこし」と呼ばれている、LPからのデジタル化がありますが、この場合はスクラッチ・ノイズ(パチパチというあのアナログ盤特有のノイズ)を完全に除去することは不可能です。
つまりCD化は「やってみなければ分からない」状態でしたし、実際にやってみなければ制作費が一体いくらかかるのか分からない状態でもありました。本来このようなことは企業的には許されない(やってみなければ分からないことに制作費をつぎ込めない)はずです。一般論からすると経営陣にしてみれば、やってみなければ分からないプロジェクトを容認するはずはありません。

2010年12月17日

天は二物どころか・・・

先日休みが取れたので、数ヶ月前に買っておいたDVDをようやく観ました。
「天は二物を与えず」と言われていますが、俄に信じがたいようなものを視聴しました。

このDVDの存在を知る前には、不勉強ながら当DVDの主人公ユリア・フィッシャーをヴァイオリニストとしてしか認識していませんでした。
たったひとつの楽器でさえ、国際的なコンクールで優勝することは至難の業であることは言を俟ちませんが、彼女は参加した8つのコンクール全てで優勝。それも何と、5回はヴァイオリンで、3回はピアノで、です。

このDVDは2008年元旦にフランクフルトで行われた彼女がソリストを務めた一夜のコンサートを収録したものですが、その演目は何と第1部ではサン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番、第2部ではグリーグのピアノ協奏曲。
それぞれに引き込まれてしまい、至福の時を過ごすことが出来ました。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3848391

近年、若手女流ヴァイオリニストの活躍が目立ちます。以前ここに書いたジャニーヌ・ヤンセンが外へ外へと向かって行くタイプであるとすれば、ユリア・フィッシャーはどこまでもストイックに心の内側へと向かって行くタイプだと言えるかもしれません。
ヴァイオリニストとしてだけでなく、ピアニストとしてもこれからも注目して行きたいと思います。

2010年12月16日

隠れたベストセラー?

近年、僕が行く先々のスタジオにかなりの確率で置いてあるのが「EX-AK1」という型番のビクターの激安CDコンポ。
レコーディング・スタジオにある何百万円、何千万円もするような機器だけではなく、一般の家庭で使われるような機器もエディットやミックス・ダウンの際には使用することによって、あらゆる状況をも想定した音作りは進められて行くことがあります。

さて、この買値が4万円程度の「EX-AK1」、結構いい音が出ます。
ベストセラーと言っても行く先々のレコーディング・スタジオで見かけるケースがほとんどなのですが、「ポン」と置いただけのセッティング(まあスタジオですからそれなりに気を遣って置いてはありますが・・・)でも自然で美しいサウンドが飛び出してきて、音楽とその美しい響きに魅了されてしまいます。

比較的狭い部屋で、あまりお金をかけずに音楽を楽しみたいのなら、これを選ぶのがベストかもしれません(意見には個人差があります。勿論、これだけが良いと言うつもりもありませんが、CDプレーヤー、アンプ、スピーカーを自分自身で組み合わせる場合はそれなりに知識その他が必要になります)。
ハイエンド・オーディオのサウンドとはいささか次元が異なりますが、優れた機器を選びさえすればこの位の価格のものでも音楽は楽しめると実感しています。

2010年12月15日

コードネーム付き歌詞カード

ここ何日かは年末恒例(?)の「コードネーム付き歌詞カード」の作成に取りかかっています。
昨日も追加があって、結構ドキドキの毎日を送っています。

毎年思うことですが、どこまで正確に書くか、或いは簡略化するかの判断が一番難しい。その極めつきはギターのオープン・ハイ・コードを使った曲。
そういう曲はコードの響きを正確に書くか、コードネームとしては正確ではなくても分かりやすい方を書くか・・・。
結構迷ったり、書き直したり・・・。

2010年12月14日

まいったなぁ〜

かなり前のことになりますが、このブログで「アクサンチュス」というフランスの混声合唱団のことを書きました。
卓越したテクニックと音楽性、そして素敵な音色を併せ持っているこの合唱団のCDを3枚持っていますが、その3枚を含む4枚組が驚きの価格でリリースされます。

バーバー/弦楽のためのアダージョ
マーラー/交響曲第5番第4楽章アダージェット
ヴィヴァルディ/「四季」より「冬」
ラヴェル/マ・メール・ロワ
など美しさきわまりない曲のトランスクリプション(この場合は器楽曲を合唱曲に編曲すること)は特に聞き物です。
クリスマスをテーマにした4枚目のCDはまだ聴いたことがないので、既に持っている他の3枚とダブってしまいますが、この4枚組をいつか購入して聴いてみたいと思います。
しかし価格破壊ですね、これは。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3928813

2010年12月13日

アルバム「笑わなしゃーない」13

「夢の出逢うところ」
比山貴咏史さんが元々男性コーラスのために書いた曲です。以前、混声コーラスでレコーディングしたことがあったそうなのですが、今回、比山さんから紹介されて本来の形でやるべく収録させて頂くことにしました。

歌詞も曲調も、これまであまりチキガリがやってきてなかったタイプのものです。
「夢の出逢うところ」全体を録り、エディットし、ミックス・ダウンしたものから編集してイントロ部分だけを取り出し、それをOvertureとして使っています。
これはこれまでにチキガリで何度かやって来た手法ですね。

オシャレで、大人っぽく、リゾート的で、ドリーミーでもあるこの作品でアルバム全体を挟むことで、これまでに無い新しさとチキガリ・コーラスの心地良さを実現出来たと思っていますが、いかがでしょうか。

メンバー全員が曲作り、レコーディング(渡辺はアレンジも)で頑張った成果が、このアルバムに現れていると思います。
2曲ですが比山貴咏史さんは曲やアレンジで貢献してくださり、エンジニアの鈴木智雄さん、遠藤等さん、西山潔さん、鈴江真智子さんも更に上を目指してくださったことで、アルバム全体のクォリティが一段と高まったと思います。
今回もアキュフェーズさん、アコースティック・リヴァイヴさんに機材を提供して頂いたこともあり、より一層のクォリティの向上が叶いました。
皆さん、どうもありがとうございました。

このアルバムでひとりでも多くの方と笑顔、夢、感動を分かち合えたら最高だと思います。
最後になりましたが、既にお聴き頂いた皆様に感謝致します。どうもありがとうございました。
まだお聴き頂いてない方には是非ともお聴き頂きたいと思います。

2010年12月12日

アルバム「笑わなしゃーない」12

「サンタへの手紙」
濱田と渡辺の共作。そしてメイン・ヴォーカルは渡辺(部分的に前澤)。このメイン・ヴォーカルも絶品だと思います(勿論、渡辺・前澤ともにです)。やはり今回も渡辺のメイン・ヴォーカルは、彼の声が良く出る午前中に録りました。

締め切り間際に届いた元々は濱田が作った作品(原曲の作詞・作曲)のコンセプトを気に入り、その共感を呼ぶであろうテーマをより伝わりやすくしたり、より感動的に、しかもより完成度を高くするために、何度も何度も手直しを繰り返してもらい、最終的にメロディを渡辺に書いてもらうことにしました。
渡辺には「唱歌・童謡」をイメージさせるような素直なものでシャウトして歌う必要がないもの、メロディが太いもの、インストゥルメンタルにしても通用するようなもの、とかなり無理難題だと思われるような依頼をして出来上がった3曲(メロディ)のうちのひとつに決めました。
そしてその後、救いの部分を作るというか、親子双方向の思いを表現するため前澤が歌っている部分を渡辺が書き加えました。
そういう経緯で見事な共作となりました。

国内の様々な著名アーティストのレコーディングでコーラスをしていらっしゃる比山貴咏史さんにアレンジをお願いしました。
比山さんにもかなり詳細に希望を出させて頂きましたが、それに見事に応えてくださり、作品全体がより素晴らしく感動的なものになったと思います。

この作品のお陰でこのアルバムが様々な感情を表現するものであり、感動的であり、重量感もあり、かつ普遍的なものになったと思います。

2010年12月11日

アルバム「笑わなしゃーない」11

「また会えるかな、また会えるね」
渡辺の作詞、作曲によるバラードであり、彼らチキガリのひとつの柱である、小林と川上のツイン・ヴォーカルを楽しめる作品。

具体的には1コーラス目は男歌で小林がメイン・ヴォーカル、2コーラス目は女歌で川上がメイン・ヴォーカルをとり、最後の方では男女(役の上では小林、川上)の掛け合いになっています。
やはりこのゴールデン・コンビは破壊力がありますね。二人のそれぞれの持ち味を出せたのではないかと思います。

個人的にはディズニー映画「アラジン」の主題歌である、ピーボ・ブライソンとレジーナ・ベルが歌った「ホール・ニュー・ワールド」を彷彿させる仕上がりを意識したのですが、そのようなイメージに聞こえるでしょうか。

2010年12月10日

アルバム「笑わなしゃーない」10

「あなたのぬくもり消えないうちに」
川上の作詞、作曲、メイン・ヴォーカルによるスロー・テンポのマイナー曲。
彼の持ち味を最大限に発揮するのはこういうタイプの曲ではないでしょうか。

この曲のように歌詞が抽象的なタイプのものは、一見とっつきにくいようにも思いますが、どこかの部分で聴き手の気持ちとフィットすると、その人にとってなくてはならない曲になるのではないかと思います。

川上ならではの声の情感、哀感をも存分にお楽しみください。
勿論、ミックス・ダウンやマスタリングでも、情感や哀感を増すように様々な工夫を施しています。一例としては、ぽっかり中央にメイン・ヴォーカルが浮かんでいて、周りの音との間に滲みが少なくなるようにしています。
ミックス・ダウンでこのような音処理をすると情感・哀感が増すと思います。

2010年12月09日

アルバム「笑わなしゃーない」9

「ベンチ」
濱田の作詞、作曲、メイン・ヴォーカルによるもので、今回のアルバムに収録した“サラリーマン3部作”の最後を飾るものになっています。
この作品はかなり前から詞曲がありましたが、ここ数年、手直しを繰り返してきました。最終的にかなり感動的なものになったのではないかと思います。

レコーディングでメイン・ヴォーカルを何度も何度も歌ってもらい、柔らかい時がホームに流れるようなイメージのものになるように頑張ってくれました。
上にも書きましたが、作品のクォリティを上げるべく、数年に渡り何度も何度も手直しにチャレンジして、細かい表現、着地するポイント、最後のフレーズなどを考えてきました。
結果的に、こういうムード、コンセプトの作品はどちらかというと女性に好まれるものになったと思うのですが、いかがでしょうか。

2010年12月08日

遂に千秋楽!

昨日はまさしの大宮コンサートの初日でした。
たくさんの方々にお越し戴きました。どうもありがとうございました。

6月19日にサンシティ越谷で始まり、その後日本全国で展開して来ましたこの「予感」ツアーは、いよいよ今日の大宮での千秋楽を残すのみとなりました。
これまでにこの「予感」ツアーにお越しくださった多くの皆様、どうもありがとうございました。

まさしチームはこの後、各種リハーサル、いくつかのディナーショー、28日の国技館と名古屋センチュリーホールでのカウントダウン・コンサートへと続いて行きます。
そして来年の2月からは「予感+(よかんプラス)」コンサートが始まります。

年末の慌ただしい時を迎えていますので、皆様もどうぞご自愛ください。

2010年12月07日

アルバム「笑わなしゃーない」8

「ボサノヴァ2010」
川上の作詞、作曲、メイン・ヴォーカルによるチキガリの定番のナンバー。
東芝EMI(当時)からリリースした1stアルバムに収録されていた「ボサノヴァ」を、アレンジ的にも歌唱的にも進化させた形でセルフ・カバーしたものです。

1stアルバム「Acapella」に収録していた「ボサノヴァ」とメイン・ヴォーカルが一番異なるのは、「あぁ・・・どうして」の部分でしょうか。
1stアルバムのテイクはそこがかなり色っぽかったのに対して、今回のテイクは割とノーマルで普遍的になっていると思います。
これはどちらが良いとか正しいとかの問題ではなく、お聴き頂いている方のその時の気持ちにフィットするかしないかだであり、好みの問題だとも思います。
1stアルバムをお持ちの方はそのあたりを中心に聴き比べてみるのも一興かもしれません。
やはりこの曲は名曲ですね。

2010年12月06日

アルバム「笑わなしゃーない」7

「LONELY MAN」
濱田の作詞、作曲、メイン・ヴォーカルによるサラリーマンをテーマにした曲。
小林のヴォイス・ギターのソロも良い味を出しています。

同じサラリーマンをテーマにした曲でも、「ベンチ」とは異なり、こちらの曲はどちらかと言えば男性向けのシニカルでシリアスなナンバーになっていると思います。
音楽的にはかなり凝った作りの曲ですが、それをあまり難解には聞かせない渡辺のアレンジも良く出来ていると思います。
濱田のメイン・ヴォーカルもカッコ良さ、テンションの高さ、シャープさ、シニカルなところ、シリアスなところなど様々な要素を出せていて、彼独自の世界を表現出来ていると思います。
部分的ですが長谷川のベース声によるメイン・ヴォーカルも輝きを放っており、この作品を効果的に盛り上げていると思います。

2010年12月05日

アルバム「笑わなしゃーない」6

「理想」
渡辺が作ったアップテンポのナンバーで、小林がメイン・ヴォーカルをとっています。
渡辺によるヴォイス・ギターのバッキングは「スリラー」で最高のパフォーマンスを聴かせていましたが、この「理想」でも負けず劣らず素晴らしいパフォーマンスを発揮しています。
やはりヴォイス・ギターに関して渡辺のバッキングと小林のソロというパターンは絶品ですね。

全体的にシリアスでカッコいいサウンドであり、これをきちんとステージで再現出来たらステージ映えする曲のひとつになると思います。
アレンジ全体をどのような方向にするかということは大事なことですが、個人的に好みのアレンジ・フレーズというものも存在します。

今回のアルバムの中で個人的に好きなアレンジ・フレーズは、この曲の「あなたの夢を邪魔するのなら」という部分の濱田、川上、前澤の3人によるフレーズです。
この3人が一体になってひとつのオブリガートのように聞こえるかもしれません。3人の声の定位のさせ方と相まって、ステレオの中央やヘッドフォンなどで聴いた場合、音像が綺麗に流れて行くように聞こえると思います。実際には3人の中で音の高い濱田(左チャンネル)から始まったフレーズが次に高い川上(右チャンネル)に向かい、最後に一番低い前澤(右やや中央寄り)に移動して行きます。
このようなやり方は、その演奏効果を考慮した上でチャイコフスキーなども好んだやりかたのひとつで、「くるみ割り人形」の中の「行進曲」などのオーケストラ作品でも最大限の効果を発揮します。

2010年12月04日

アルバム「笑わなしゃーない」5

「遥かな夢」
リーダー川上の作詞、作曲、メイン・ヴォーカルのミディアム・ナンバー。

彼は見た目は怖そうですが、実際にはメンバーの中で一番シャイでしょうね。
そういう性格だけに(?)、歌入れの時に徐々にマイクから遠ざかる癖があります。
歌入れを行いながらリアルタイムで歌詞カードにそのテイクの出来具合を書き込んでいる時、川上の声質が変わったと思う瞬間があります。ふと目を上げ彼を見ると、歌い始めた時よりもマイクから数センチ遠ざかっていたりします。
レコーディングに使うマイクはカラオケ屋さんによくある長細いダイナミック・マイクとは異なり、口とマイクとの距離が数センチ変わっただけでなかり音が変化します。逆に言うとコントロールしようと思えばかなりコントロールすることが可能、ということでもあります。

歌入れの時に、こちらからもっと強く、あるいはもっと弱くとお願いすることはしょっちゅうなのですが、本人たちにしてみれば物凄く微妙な強弱のようです。
このあたりはレコーディングの難しさですね。
しかしこのようなことが最終的に歌の表情を変え、客観的な表現になったり、主観的で感動的な表現になったりしますので、極めて重要な部分です。

この曲の場合、相変わらす彼独自のやり方で作品の世界を表現し、心の機微をも表現しているのは流石です。

2010年12月03日

死の秘宝 Part1

先日休みが取れましたので話題作「ハリー・ポッターと死の秘宝 Part1」を観に行きました。

本で読んでイメージしてきたハリーの生家付近の風景と映画の中の風景があまりに近かったのが個人的な驚きでした。
ラスト・シーンに入った瞬間、それと分かるような作りになっていて(つまり次回作Part2に期待を持たせるようなということ)、やっぱりな〜と感心させられました。
また全体的にも相変わらずそつのない作りになっていて、完成度は高く、制作費も充分かけています。つまり手抜きは一切感じられません。真面目に一生懸命に作っている作品は評価されて欲しいですし、興行収入の増加にも結びついて欲しいと思います。それにしても映画や音楽はいつの時代までビジネスとして有り続けるのでしょうか・・・。

世界同時公開に出来るようにと話題の3Dにはしなかったそうですが、個人的にはこれで大正解だとも思いました。今回のものでさえ、あるシーンでは驚き(恐怖? 僕はある生き物が好きではありません)のあまり身体がのけぞってしまいました。

しかし映画館の中の温度は客が調整出来ないので困ったものですね(観に行った時には体感的に室温が30度近くあったように思えて、具合の悪い人が出ないかと心配でした)。
映画館として音質も画質も良かっただけに、スタッフの方々にはもう少し温度管理にも気を配って欲しいと思いました(何千人ものキャパシティがあるようなコンサート会場では全ての席を同じ温度になるようにするのは大変ですが、通常の映画館のように100人程度であればコンサート会場より易しいのではないでしょうか)。

ブルーレイかDVDになったらいつも通り買ってしまうだろうなぁ。

アルバム「笑わなしゃーない」4

「Begin」
「あなたが好き」までは今までのチキガリとは趣が異なるようなものを敢えて並べてありますが、この「Begin」はチキガリのアップ・テンポ曲のイメージそのものです(勿論、悪い意味ではありません)。

当初のメロディはあるヒット曲を連想するような部分がありましたので、レコーディングする際に作者である渡辺に手直ししてもらいました。

この曲のメイン・ヴォーカルは小林がとっています。彼の場合、ステージで何回か歌った曲の出来が良いことがレコーディングの特徴で、実際この曲でも伸びやかさとテンションのバランスが良く、素晴らしいテイクが録れたと思っています。彼が乗った時は天下一品です。
またこの曲はライヴ映えする曲だと思いますので、チキガリのアップ・テンポの定番と呼んでいいほどのものになってゆくかもしれません。

尚、当初は曲タイトルが「BEGIN」でしたが、有名グループ名と全く同じ字面になってしまうので頭だけ大文字のものに変更しました。

2010年12月02日

アルバム「笑わなしゃーない」3

「あなたが好き」
この曲は前澤がベイシック(作詞・作曲)を作り、渡辺がメロディに手を入れて完成したもの。
今までのチキガリの作品にはなかったタイプのものですし、個人的にずっと引っかかっていた作品で、尚かつメンバーもレコーディングしたがっていたものです。この曲はやりようによっては個性溢れるものに仕上げることが可能だと思いました。

これは当初の渡辺のアレンジから、いくつかの要素をそぎ落としてもらって、限りなくシンプルにやるようにしてもらいました(そうすることによって聴き終わった後も「あなたが好き」というフレーズが頭の中を駆けめぐるように・・・)。
サウンド的にはビートルズの「Because」のア・カペラ・ヴァージョンを意識しながら(客観的にはかなり違いますのでイメージしにくいとは思いますが、僕の中では相通ずるものがあります)、もっともっと音像が近く、耳元でささやいているようなものを目指しました。これは歌入れやミックス・ダウンだけでなく、アレンジ面からもそのようになるようにしていったということです。
実際に前澤のメイン・ヴォーカルだけでなく、コーラスの一部でも「ウィスパー・ヴォイス」(ささやき声)でやっています。
前澤のメイン・ヴォーカルも更に進化していて、ウィスパー・ヴォイスによる表現もより完成度の高いものになりました。
耳元で愛をささやかれているように感じて頂けましたでしょうか。

2010年12月01日

祝杯!

昨日は例の10数年来願い続けてきたプロジェクトの音の最終日でした。

どういう訳かスタジオで夕食を取るタイミングを逸しました。
全作業の終了後、スタジオを出て自宅の最寄り駅に着いたのはかなり遅い時間。

駅を出るや「生ビールと餃子」モードに突入してしまったので、駅前の王将に入り、ひとり静かに深夜の祝杯を挙げました。