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白鳥座/アルバム「DENEB」4.「先輩」

3フィンガー(ギターの奏法のひとつで3本の指を使って弾く最もフォーク的な奏法)を基調にしたフォークぽいサウンド、玲子メイン・ヴォーカルの物語ソング。
この曲もギタリストであり、アレンジャーの安田裕美さんにアレンジを依頼しました。

生ピアノと並んでフェンダーのエレクトリック・ピアノが代表的なピアノ・サウンドでしたが、この頃「ダイノマイ・ピアノ」と呼ばれるフェンダーのエレクトリック・ピアノを改造したモデルが登場しました。その音の特徴は、グロッケンやヴィブラフォン(ヴァイブ)をイメージさせるような、より澄んだピュアなもの。
このアルバムでは「道程」以外は、その「ダイノマイ・ピアノ」(実際には「コーラス」と呼ばれるエフェクターを併用)を使っています。そうすることによって、聴いてくださる方がこの曲に限らず「青春の輝きと風」をイメージ出来るようになるのではないかと思いました。
特にこの曲では、アコースティックなギター・サウンドと並んで、明るく美しい、透明感溢れるエレクトリック・ピアノのサウンドが印象的だと思います。

高比良の作品は歌詞に無駄が無く、ひとつの現象を表現するのに真正面からだけでなく、様々な角度から表現していることが特徴のひとつ。これは個人的に作詞家に求めるいくつかの要素のひとつですが、こういうことが出来ている歌詞は深みがあり、作った人の個性とその大いなる力量も感じます。
平和な日曜日の東京・新宿の歩行者天国の風景が浮かび、主人公たちそれぞれの状況やその日の行動が浮かび上がって来ます。その後のふたりの状況の変化と心情の変化も・・・。

玲子もこの作品の個性を読み取って素晴らしい歌で応えています。
前アルバムに収録した「彼女は」、「心届かぬままに」、この「先輩」、次の「川風」などが合わさって、僕の中では、後年、ソロに転向した佐田玲子のコンセプトのひとつが浮かぶようになります(悩みながらも一所懸命生活していると時が早く流れたり、時にはゆったり流れたりします。そんな中で玲子本人のように地方から出てきて都会で生活する人の心情を表現することは必然でもありました)。

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