影響を受けたCD その126
ベートーヴェン/交響曲第9番ニ短調「合唱」
ウィーン交響楽団/指揮:エリアフ・インバル
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1975654
これは“ベルリンの壁”が崩壊した直後のウィーンに於けるジルベスター・コンサートをライヴ・レコーディングしたCD。
僕はこれをテレビの生中継で観て、手に汗握るほど興奮し、感動の渦に巻き込まれました。
全体的には穏やかな音楽運びなのですが、時々猛獣が牙を剝き、ベートーヴェンの本気が現れるように感じます。
フルトヴェングラーほどの激情や陶酔はありません。カラヤンほどの美の極致もありません。バーンスタインほどの激しいパッションや勢いもありません。しかしここには安定と憧れと表面的には穏やかな激情があります。
オーソドックスで音質の良い、しかも廉価な「第9」をお探しの場合には、最初に指を折るもののひとつであることは間違いないと思います。少しオフ気味で、美しく柔らかいサウンドに特徴がありますので、ゆったりと音楽に身を任せることが出来ますし、「第9」と対峙することも出来ます。
「ベルリンの壁」の崩壊から20年以上の時が流れた今でも、僕の「第9」の愛聴盤のひとつはこのCDです。