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「シェエラザード」について・番外編

「ストコフスキー盤」(1965年)
第1楽章でティンパニとブラスがズレていたり、第4楽章でアンサンブルが乱れていたり、元の録音がオーバーレベルなのか全体的に歪みっぽくDeccaらしくはないかもしれません。
そうではあっても、様々な部分のスコアに手を入れていて(つまり何らかの編曲が施されていて)、これはこれでとても面白く劇性溢れる表現で感動的です。

「ライナー盤」(1960年)
第1楽章冒頭のブラスが凶暴過ぎると思いますが、もしかしたらシャーリア王のイメージを出したのかもしれません。
しかし全体的にはメロウで丁寧な表現をしています。
DSDマスタリングした盤を聴いているのですが、とても音が良く、50年以上前の録音とは信じ難いです。
第1楽章5:37のところで弦と金管楽器のリズムがズレていたり、第4楽章の2分台、5分台でアンサンブルが乱れていたり、船が難破するシーンで音が歪んでいるのが惜しいと思います。

「ロストロポーヴィチ盤」(1978年)
多少アンサンブルが甘いところがありますが、全体的に素晴らしい演奏だと思います。
特に第3、第4楽章はテンポの動かし方が激しく、濃厚な表現になっています。
また難破とその後の静寂のシーンの表現はカラヤン盤、コンドラシン盤に次いで素晴らしいと思います。
どちらかと言えば僕にとって多少大味な表現をするイメージがあったパリ管ですが、
ここでは繊細で美しく共感に溢れた表現をしていて、とても素晴らしいと思います。

「メータ盤」(1975年)
Deccaだけあって音質が素晴らしいです。
第4楽章のアンサンブルが少し甘いですが、ギリギリのところで持ち直していると思います。
難破のシーンはパーカッションが突出していて、その他の楽器がそのテンションに追いついてないですが、全体的な表現は素晴らしいと思います。

「マゼール盤」(1979年)
クリーヴランド管弦楽団の上手さが光っています。
録音は少しオフっぽいですが、とても美しいと思います。
わずかに低音の量感が多く、それに対応するように金属系のパーカッションが煌びやかに鳴らしてバランスを取っているいるように感じます。
ただ全体的には柔らかい音なので、Decca録音であるのにテラーク録音のようなイメージもあります。
柔らかく心地良いけれど、音像がやや中央に寄っていて、音場が狭く感じますが、
クリーヴランド管のサウンドは雑味が無くて美しいものであると改めて認識させられたディスクです。
第4楽章のアンサンブルも比較的安定していますが、スネアがロールで演奏することでリズムの不安定さから逃げているようにも感じます。
その後の難破と静寂の表現も素晴らしいものがあります。

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