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影響を受けたCD その140

ベートーヴェン/交響曲全集
クリーヴランド管弦楽団/指揮:ジョージ・セル
CD http://tower.jp/item/3291265/George-Szell-Conducts-Beethoven-Symphonies-&-Overtures
SACD  http://tower.jp/item/4258313/ベートーヴェン:-交響曲全集-(2016年DSDリマスター)-(SACDハイブリッド)<完全生産限定盤>

既にお亡くなりになっている音楽評論家・志鳥栄八郎さんが生前、絶賛しておられたベートーヴェンの交響曲全集がこれです。
かつて(今でもかもしれません)「セルが指揮した音楽は冷たい」とか、「セルが指揮したクリーヴランド管弦楽団の演奏は室内楽のようだ」とか、若干揶揄する意味合いを含めて言われたものです。

思うにこれはセルの耳が驚異的に良いことに起因する現象であり、そのセルに(もしかしたら反感を持ちながらも)ついていったクリーヴランド管弦楽団の驚異的なアンサンブルによるものだと思っています。

セルはオーケストラの各楽器の音程、リズム、アーティキュレーションなどに対する要求が他のどの指揮者よりも厳しかったのでしょう。
他のオーケストラの演奏と比べて、セルが指揮したクリーヴランド管弦楽団の演奏では、それらがきっちり揃っていたので、冷たくも聞こえ、室内楽のようにも聞こえたのだと思っています(つまり複数の人で演奏したフレーズの音程、リズム、ニュアンスなどがきっちり揃っていると、まるで一人で演奏しているように聞こえるということです)。

個人的には、セル=クリーヴランド管弦楽団の演奏を聴くと、まるで滑らかで美しい白磁を愛でているような錯覚に陥ります。透明度が高く、各楽器の音程、リズム、ニュアンスの揃ったその演奏で至福のひとときを味わうことが出来ます。

数年前のさだまさしのCDマスタリングの際、マスタリング・エンジニアの鈴江真智子さんが「仕事以外であまりクラシックのCDは聴かなかったのですが、セル=クリーヴランド管弦楽団の演奏を聴いて、クラシックの良さが分かるようになりました」と言っていたことも記憶に残っています。

今年、タワーレコードさんがこの全集をSACD化してくださり、セル=クリーヴランド管弦楽団のファンは驚喜しています。

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