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2017年03月30日

影響を受けたCD その148

シューベルト/交響曲第7(8)番ロ短調「未完成」
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団/指揮:イシュトヴァン・ケルテス
http://www.hmv.co.jp/artist_シューベルト(1797-1828)_000000000034589/item_交響曲第8番『未完成』、第9番『グレート』%E3%80%80ケルテス&ウィーン・フィル_5341575

僕がクラシック音楽の泥沼に片足を突っ込んだ頃、クラシック入門用のLPと言えば、「ベートーヴェン/交響曲第5番とシューベルト/交響曲第8番(その当時の番号)」のカップリング、俗に言う「運命/未完成」がスタンダードでした。
僕もご多分に漏れず、アンドレ・クリュイタンスがベルリン・フィルとレコーディングした「運命/未完成」が初めて買った30cmLPでした。
実はこれは残念ながら自分で選んだものではなく、僕が風邪をひいて高熱で苦しんでいる時、少しでも気分を良くしようと気遣ってくれた母から「何か欲しいものはある?」と聞かれ、それに応えて母が買ってきてくれたもの。どうやらレコード店の店主に勧められたものであったようです。
中学生の頃までは生家にLP、EP、SPがかかるレコード・プレーヤーがあって、レコード棚には父が大好きだった「未完成」のSPもあったのですが、数分毎に盤面をひっくり返すのが面倒なのと、音が悪く古くさいイメージが嫌でLPを買ってもらったことを覚えています。
そんな偶然から手に入れたLPを20年ほど大切に聴き続けましたが、その後は紆余曲折を経てデッカ・レーベル特有の音の良さもあって、ケルテスのものを好んで聴くようになりました。

スタジオやコンサート・ホールで何年かレコーディングしていると次第に分かってくるものかもしれませんが、演奏が始まってすぐか或いはしばらく経つと、その演奏が名演になるか判断出来ることがあります。
これはその場の空気とか演奏者たちの集中力、勿論ディレクター(プロデューサー)やエンジニアの集中力も関係しているのではないかという気がしますが、レコーディング・マジックとしか言いようがないとさえ思う時があります。
上記のケルテスのものは演奏開始後、2分位で最高の名演になるとその時のプロデューサーやエンジニアは思ったかもしれません。
その頃から演奏が俄然集中力を増してきて、力感とナイーヴさの両方が兼ね備わり、ウィーン・フィルならではの美音も含めて圧巻です。50年近く経った今でも極めて存在価値が高い演奏だと思っています。

2017年03月15日

譜面書きの日々

3月8日に初台の東京オペラシティ コンサートホールで「荘村清志 meets さだまさし」と題されたコンサートがありました。

今回荘村清志さんと仕事をご一緒させて頂くことになった時、僕が小学5年生、6年生の時にNHK教育テレビ(当時)の「ギター教室」でクラシック・ギターを勉強した後、荘村さんが彗星の如く日本のクラシック音楽シーンに登場し、その演奏がテレビで放送される度にワクワクして観ていた記憶が甦りました。

1月27日に東京国際フォーラムで荘村さんとの打ち合わせがあり、それを踏まえて1月30日から主にさだまさしパートの譜面作成に携わりました。
2月12日に都内某スタジオで1回目のリハーサル。
その際にあったお二人の要望を受けて、譜面の手直しやら実際にピアソラが弾いた音源の採譜、はたまた別曲の新たな譜面の作成をして、3月2日の2回目のリハーサルに臨みました。
その後にも更に演奏が良くなる可能性を追求して手直しをしたりと、久しぶりに毎日譜面を書く日々を過ごしました。

本番までにまさしはかなりの練習をした成果が出て、完璧と言ってもいいほどの本番の演奏になりました。
「アルハンブラの思い出」での荘村さんのトレモロの美しさに圧倒されたのは言うまでもありませんが、アンコールの「リベル・タンゴ」でのリスナーの方々の熱狂ぶりは凄かったです。
個人的にも記憶に残る演奏会になりました。