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In The Blue Light

「イン・ザ・ブルー・ライト」 ポール・サイモンのニュー・アルバムのタイトルだ。
僕の好きなポール・サイモンが帰ってきた。

ツアーからの引退を宣言して始まった北米とヨーロッパを巡るツアー“Homeward Bound / Farewell Tour 2018”を9/22に終えたばかりとのこと。日本に来てくれなくて心から残念だ。

個人的なことであるが、1980年代後半以降、ポール・サイモンの音楽から多少遠ざかっていたところがある。
ポール・サイモンは一般的にはサイモン&ガーファンクル時代のイメージが強いので、革新的ではあってもポピュラリティ溢れる音楽をやっていると思われがちだ。
しかし特にソロになってからの彼の音楽をよく知っている人にとっては、革新的で一カ所に留まらないイメージの方が強いのは確か。

音楽の三要素と言えば、言うまでも無く「メロディ」「ハーモニー」「リズム」であるが、1980年代後半以降の彼はその中で「リズム」を最大限に重視してきたように思う。
勿論、それが間違っていると言うつもりは無いが、彼が生命を削って創る歌詞、メロディ、ハーモニーの特徴やその声質から、個人的にはそれまで「ウェット」「切なさ」「祈り」などの方をより多く感じ取ってきた。
そういう部分が1980年代後半からは少なくなってきたように思うので、ポール・サイモンに代わってスティングを聴くことの方が多くなったかもしれない。勿論、スティングだってリズムを重視しているが、時に彼の歌詞、メロディ、サウンド、声はとても切なく、叙情的だ。

今回のアルバム「イン・ザ・ブルー・ライト」はソロになってからの10曲をジャズ風なアレンジ、演奏にし、彼の切なく叙情的な声がここ30年創ってきたアルバム以上に活かされた作品。だから僕の好きなポール・サイモンが帰ってきたと感じたのだ。

ポール・サイモンのアルバム・タイトルは、しばしばアルバム中の曲の歌詞の一部だったりする。アルバム「ネゴシエイションとラヴ・ソング」しかり、今回の「イン・ザ・ブルー・ライト」しかり。前者は「遥かなる汽笛に」、後者は「想いこがれて」の歌詞の一節だ。

今回のアルバムで少し残念なのは、アルバム1曲目で歌に特徴的なディレイをかけていて(しかもディレイのリターンもセンター)、それが彼の歌の良さを若干スポイルしているように感じられたこと。
そして全体的にもう少しオケを整理し、バランスを押さえて歌の素晴らしさをより引き出せば完璧だと思う(あくまで個人的な感想です。難癖を付けるなんておこがましいです。また僕の現在のオーディオ・システムの情報量が多く、解像度が高すぎるのが原因かもしれません)。
それでも僕はこのアルバムを大いに評価し、大切に聴き続けていこうと思っている。

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