メイン

2017年03月30日

影響を受けたCD その148

シューベルト/交響曲第7(8)番ロ短調「未完成」
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団/指揮:イシュトヴァン・ケルテス
http://www.hmv.co.jp/artist_シューベルト(1797-1828)_000000000034589/item_交響曲第8番『未完成』、第9番『グレート』%E3%80%80ケルテス&ウィーン・フィル_5341575

僕がクラシック音楽の泥沼に片足を突っ込んだ頃、クラシック入門用のLPと言えば、「ベートーヴェン/交響曲第5番とシューベルト/交響曲第8番(その当時の番号)」のカップリング、俗に言う「運命/未完成」がスタンダードでした。
僕もご多分に漏れず、アンドレ・クリュイタンスがベルリン・フィルとレコーディングした「運命/未完成」が初めて買った30cmLPでした。
実はこれは残念ながら自分で選んだものではなく、僕が風邪をひいて高熱で苦しんでいる時、少しでも気分を良くしようと気遣ってくれた母から「何か欲しいものはある?」と聞かれ、それに応えて母が買ってきてくれたもの。どうやらレコード店の店主に勧められたものであったようです。
中学生の頃までは生家にLP、EP、SPがかかるレコード・プレーヤーがあって、レコード棚には父が大好きだった「未完成」のSPもあったのですが、数分毎に盤面をひっくり返すのが面倒なのと、音が悪く古くさいイメージが嫌でLPを買ってもらったことを覚えています。
そんな偶然から手に入れたLPを20年ほど大切に聴き続けましたが、その後は紆余曲折を経てデッカ・レーベル特有の音の良さもあって、ケルテスのものを好んで聴くようになりました。

スタジオやコンサート・ホールで何年かレコーディングしていると次第に分かってくるものかもしれませんが、演奏が始まってすぐか或いはしばらく経つと、その演奏が名演になるか判断出来ることがあります。
これはその場の空気とか演奏者たちの集中力、勿論ディレクター(プロデューサー)やエンジニアの集中力も関係しているのではないかという気がしますが、レコーディング・マジックとしか言いようがないとさえ思う時があります。
上記のケルテスのものは演奏開始後、2分位で最高の名演になるとその時のプロデューサーやエンジニアは思ったかもしれません。
その頃から演奏が俄然集中力を増してきて、力感とナイーヴさの両方が兼ね備わり、ウィーン・フィルならではの美音も含めて圧巻です。50年近く経った今でも極めて存在価値が高い演奏だと思っています。

2017年02月09日

影響を受けたCD その147

ムソルグスキー/展覧会の絵
シンセサイザー:冨田勲
http://www.amazon.co.jp/展覧会の絵-冨田勲/dp/B000VI6KW8/ref=sr_1_1?s=music&ie=UTF8&qid=1369981686&sr=1-1&keywords=冨田勲+展覧会の絵

昨年鬼籍に入られた、作曲家にしてシンセサイザーの第一人者でもあった冨田勲さんが1975年に発表した、シンセサイザー作品としては2番目のアルバムで、全米のヒット・チャートで1位を獲得した作品です。
本来「展覧会の絵」はムソルグスキー作曲のピアノ組曲ですが、今日までに様々な編曲ものが存在します。
具体例を挙げると、有名なラヴェルのもの、映画「ファンタジア」の音楽でも知られる大指揮者のストコフスキーのもの、ピアニストでもあるアシュケナージのもの、ロックではエマーソン、レイク&パーマーのもの、そしてこの冨田さんのものなど、原曲の特質を生かしながら魅力溢れるものがたくさんあります。

発売当時はシンセサイザーがブームになりかかっていた頃で、このアルバムを何度も繰り返し聴いては、冨田さんのアレンジや発想の凄さ、執念、シンセサイザーの可能性に魅せられました。冨田さんはひとりご自宅のスタジオにこもって、たったひとつのパートでも何十回も重ね録りをしたと聞き及びます。その情熱と執念に頭が下がります。
このアルバムの隅から隅へと彼の気配りが行き届いていて感心させられますが、個人的には「卵のからをつけたひなの踊り」のリアリティ溢れる描写力には度肝を抜かれました。“ネコ”“ニワトリ”“ヒヨコ”が左右のスピーカーの間を追いつ追われつ走り回ります。全体的にも真摯なところとユーモラスなところが相まって素晴らしい仕上がりになっていると思います。

電子楽器を使ったレコーディング作品は時が経つと陳腐化することがよくありますが、冨田勲さんの数々の作品は今聴いても微塵も古さを感じさせないと思います。やはり一級品は違いますね。

2017年02月07日

影響を受けたCD その146

チャイコフスキー/交響曲第6番ロ短調「悲愴」
レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団/指揮:エフゲニー・ムラヴィンスキー
http://www.amazon.co.jp/チャイコフスキー-交響曲第4-6番-ムラヴィンスキー-エフゲニ/dp/B002GKRTC4/ref=sr_1_4?s=music&ie=UTF8&qid=1369979508&sr=1-4&keywords=ムラヴィンスキー%E3%80%80悲愴

1960年のレコーディングですので、今となっては古いものですが、その内容をも考え合わせると今もって世界最高峰の「悲愴」のひとつでしょう。
全世界のクラシック・ファンから愛され続けている演奏で、全盛期のムラヴィンスキーとレニングラード・フィルを代表する名演。
ムラヴィンスキーは厳しいことで有名でしたが、その練習の成果が如実に表れた演奏で、映像を見るまでもなく、弦楽器奏者全員のボウイングが完璧に揃っていると分かるような演奏を展開しています。
西側に出てきた時の録音であるにもかかわらず、ロシアの温度感、空気感、気候的厳しさ、哀愁などが、ものの見事に表現されており、その一糸乱れぬアンサンブルと共に至高の、入魂の音楽を紡ぎ出しています。
カラヤンの「悲愴」が真っ赤な炎だとすれば、こちらのムラヴィンスキーの「悲愴」は青白い炎だと言えるでしょう。

2017年02月06日

影響を受けたCD その145

チャイコフスキー/交響曲第6番ロ短調「悲愴」
http://www.hmv.co.jp/artist_チャイコフスキー(1840-1893)_000000000018904/item_交響曲第6番『悲愴』%E3%80%80フェレンツ・フリッチャイ-ベルリン放送交響楽団_7116830

若くして白血病で亡くなったフリッチャイが1959年に45歳でレコーディングした、この「悲愴」。
全てのフレーズに、いや1音1音にフリッチャイの魂が宿ったかのような奇跡の演奏だと思います。
この時代の録音にしては、かなり音が良く、今でも立派に通用することは間違いないでしょう。
作曲者の心を、その魂をも表現するようなところは、フルトヴェングラーに相通ずるイメージがあります(個人的な意見ですが・・・)。
フリッチャイとケルテスがもっと長生きしていたらと悔やまれてなりません。

2017年02月03日

影響を受けたCD その144

チャイコフスキー/交響曲第6番ロ短調「悲愴」
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団/指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
http://www.hmv.co.jp/artist_チャイコフスキー(1840-1893)_000000000018904/item_交響曲第6番『悲愴』%E3%80%80カラヤン&ベルリン・フィル(1971)_5753437

名演にして、名盤の誉れ高いCD。カラヤンとベルリン・フィル絶頂期の記録でもあります。
カラヤンの凄さ、ベルリン・フィルの凄さに圧倒され、音の洪水の中で溺れてしまいそうです。演奏技術や集中力の高さなど「知情意」の全てが高い次元で結びついた圧倒的な演奏だと思います。録音も立派なもので、計算され尽くした熱気を見事にとらえています。
これを聴くとあまりの凄さに絶句しますが、その反対に嫌う人もいるのも理解は出来ます。

2017年02月01日

ワォ!やった〜!

このブログの2006年10月8日と11月7日で書いた、2枚の名盤キース・ジャレットの「ケルン・コンサート」、チック・コリアの「リターン・トゥー・フォーエヴァー」がタワーレコードさんの企画でSACD化されます。
ECMレーベルのSACD化をひたすら待ち望んでいたので、「やった〜〜!!」という感じです。

2017年01月31日

最近ハマっているコンビ

このところ自由な時間があると、ジェラード・シュウォーツ(指揮)=シアトル交響楽団のCDを聴くことが多いです。所謂ハマっている状態。
1980〜90年代録音のワーグナーの管弦楽曲集第1〜3集、コダーイのハーリ・ヤーノシュ、2010年録音のシェエラザード。
ワーグナーとコダーイはDELOS原盤。シェエラザードはおそらくNAXOS原盤で、現時点での発売は全てNAXOS。

入手しにくいCDばかりですが、演奏・録音共に優れていて、立体感、遠近感、拡がり感に優れていて、耳に心地良く、感動的でもあります。

2017年01月27日

えっ?! 何これ・・・

3年以上に渡って愛用し続けたiPhone5sのバッテリーがヘタって来たので、数日前iPhone7に機種変更しました。

自宅に戻り、バックアップしてあったデータをMacBook ProからiPhone7に呼び戻して音楽を聴いたところ、これまでのiPhone5sとの音質差に驚きました。
様々な楽器の実在感が増し、歌や演奏のニュアンス、拡がり感、立体感が確実に向上しています。
これで移動時間も音楽に浸れるようになりました。

想定外だったことがもうひとつありました。
iPhoneアプリで本を読む場合、5sより大きい液晶画面を持つ7では表示領域が拡大されるだけで、文字の大きさは5sと7で変わらないとショップで説明を受けましたが、実際にはずっと読みやすくなり、通勤電車内で読書するのも確実に楽になりました。

これで通勤時間が苦ではなくなりました。

2017年01月16日

影響を受けたCD その143

チャイコフスキー/交響曲第6番ロ短調「悲愴」
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団/指揮:ジャン・マルティノン
http://www.amazon.co.jp/チャイコフスキー-交響曲第6番-作品74-「悲愴」-ボロディン/dp/B00005HW1I/ref=sr_1_1?s=music&ie=UTF8&qid=1369978460&sr=1-1&keywords=マルティノン%E3%80%80悲愴

フランスに生まれた名指揮者ジャン・マルティノンのドビュッシーは定評がありますが、彼はフランス音楽以外にも素晴らしい演奏を残しています。
このCDには1958年に彼がウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮した「悲愴」の名演が収められています。
ウィーン・フィルのサウンドは穏やかで、美しいものですが、ここでは特に金管楽器を活躍させ、いつもの穏やかなウィーン・フィルとは思えないような白熱した演奏を繰り広げています。勿論、ウィーン・フィル特有の滑らかな美しさにも欠けてはいません。
また、録音はデッカですので(エンジニアはケネス・ウィルキンソン)、そのサウンドは解像度が高く、奥行き感、拡がり感、立体感、リアリティなどに溢れた素晴らしいものです。
チャイコフスキーの「悲愴」を聴きたくなると、いくつかのCDに手が伸びますが、その中で最も数多く聴いて来たのはこのCD。
昨年、タワーレコードさんでSACD化されて嬉しい限りです。

2017年01月11日

基準

中学生の時、初めて自分で買ったクラシックのレコードはヨゼフ・スーク(Violin)、カレル・アンチェル(指揮)、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団によるメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲でした。
その後、廉価盤(1枚¥1,000程度)中心に増やして行きました。

アンドレ・クリュイタンス(指揮)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の「運命/未完成」、ジョン・バルビローリ(指揮)ハレ管弦楽団の「新世界より」、ポール・パレー(指揮)デトロイト交響楽団の「幻想交響曲」、ジャン・マルティノン(指揮)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の「悲愴」、カール・ベーム(指揮)ウィーン交響楽団の「第9」(モノラル)、ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)フィルハーモニア管弦楽団のブラームス1番(モノラル)と続き、当時CBSソニーから「ギフトパック・シリーズ」(2枚組¥3,000と格安)がリリースされ、ワルター、セル、バーンスタインなど、フィリップスからも2枚組¥3,000のイ・ムジチ「四季」(フェリックス・アーヨ)/アイネ・クライネ・ナハト・ムジークなどが自分のレコード・ラックに入りました。
ポップスでは、S&G、ビートルズ、カーペンターズ等、ジャズではオスカー・ピーターソン、チック・コリア、ウェザー・リポート等々。

それらのレコードから喜び、切なさ、夢、希望などを教えられ、嬉しい時、悲しい時、その他様々な時に常に自分に寄り添ってくれました。それらが生きる力をも与えてくれました。
学生時代の小遣いや自分でアルバイトして買ったレコード達によって自分の道は開かれ、指針にもなりました。

それ以来、それらのレコードが演奏面、音質面、感動などの精神面で自分の中での基準になり、現在に至っています。
それらの偉大な先達が創った宝物に恥ずかしくないように生きたいと改めて思います。

2016年12月05日

影響を受けたCD その138

スターウォーズ/エピソード1 ファントムメナス
ロンドン交響楽団/作曲・指揮:ジョン・ウィリアムズ
http://www.hmv.co.jp/artist_スター-ウォーズ-エピソード-1-ファントム-メナス_000000000134204/item_Star-Wars-Episode-1-The-Phantom-Menace_828286

有名なスペース・オペラ「スターウォーズ」の第1話(公開順は4番目)のサウンド・トラックです。
このCDを初めて聴いた時に、とても大きな衝撃を受けました。
勿論、かなり前に公開された第4〜6話のサウンド・トラックは既に聴いてはいましたが、全てが圧倒的に優れたものに進化していました。
ジョン・ウィリアムズの曲は勿論のこと、オーケストレーションも、演奏も、録音も全てが最高峰に到達していると思いました。

とりわけロンドン交響楽団の演奏能力の高さ(特にパーカッション奏者)に舌を巻きました。昔からイギリスで一番好きなオーケストラではあったのですが、自分のオーケストラ・ランキングで世界第4位になりました。
アビーロード・スタジオの1st(第1スタジオ)の素晴らしさも手伝って最高のオーケストラ・サウンドを提供してくれるこのCDは、1999年に初めて聴いた時から僕のリファレンスになっています。
このエピソード1を含む近年の「スターウォーズ」のレコーディング・エンジニアはショーン・マーフィーで、最近はネルソンス&ボストン交響楽団によるショスタコーヴィチの交響曲のレコーディングでも高い評価を得ています。

「スターウォーズ」というと、一般的には宇宙空間での戦闘シーンをイメージするかもしれません。しかし、その真の姿は、出会いと別れ、人間の素晴らしさ、哀しさ、性(さが)、価値観の相違、生きることの意味などを浮き彫りにした「人間ドラマ」であることは間違いありません。
そのことをジョン・ウィリアムズの音楽はいみじくも物語っています。

2016年11月22日

「シェエラザード」について・番外編

「ストコフスキー盤」(1965年)
第1楽章でティンパニとブラスがズレていたり、第4楽章でアンサンブルが乱れていたり、元の録音がオーバーレベルなのか全体的に歪みっぽくDeccaらしくはないかもしれません。
そうではあっても、様々な部分のスコアに手を入れていて(つまり何らかの編曲が施されていて)、これはこれでとても面白く劇性溢れる表現で感動的です。

「ライナー盤」(1960年)
第1楽章冒頭のブラスが凶暴過ぎると思いますが、もしかしたらシャーリア王のイメージを出したのかもしれません。
しかし全体的にはメロウで丁寧な表現をしています。
DSDマスタリングした盤を聴いているのですが、とても音が良く、50年以上前の録音とは信じ難いです。
第1楽章5:37のところで弦と金管楽器のリズムがズレていたり、第4楽章の2分台、5分台でアンサンブルが乱れていたり、船が難破するシーンで音が歪んでいるのが惜しいと思います。

「ロストロポーヴィチ盤」(1978年)
多少アンサンブルが甘いところがありますが、全体的に素晴らしい演奏だと思います。
特に第3、第4楽章はテンポの動かし方が激しく、濃厚な表現になっています。
また難破とその後の静寂のシーンの表現はカラヤン盤、コンドラシン盤に次いで素晴らしいと思います。
どちらかと言えば僕にとって多少大味な表現をするイメージがあったパリ管ですが、
ここでは繊細で美しく共感に溢れた表現をしていて、とても素晴らしいと思います。

「メータ盤」(1975年)
Deccaだけあって音質が素晴らしいです。
第4楽章のアンサンブルが少し甘いですが、ギリギリのところで持ち直していると思います。
難破のシーンはパーカッションが突出していて、その他の楽器がそのテンションに追いついてないですが、全体的な表現は素晴らしいと思います。

「マゼール盤」(1979年)
クリーヴランド管弦楽団の上手さが光っています。
録音は少しオフっぽいですが、とても美しいと思います。
わずかに低音の量感が多く、それに対応するように金属系のパーカッションが煌びやかに鳴らしてバランスを取っているいるように感じます。
ただ全体的には柔らかい音なので、Decca録音であるのにテラーク録音のようなイメージもあります。
柔らかく心地良いけれど、音像がやや中央に寄っていて、音場が狭く感じますが、
クリーヴランド管のサウンドは雑味が無くて美しいものであると改めて認識させられたディスクです。
第4楽章のアンサンブルも比較的安定していますが、スネアがロールで演奏することでリズムの不安定さから逃げているようにも感じます。
その後の難破と静寂の表現も素晴らしいものがあります。

2016年11月15日

影響を受けたCD その135

シューベルト/アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D821
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(Vc)、ベンジャミン・ブリテン(Pf)
https://www.amazon.co.jp/シューベルト-ロストロポーヴィチ-ムスティスラフ-ブリテン-ベンジャミン/dp/B002GQ74JQ/ref=sr_1_1?s=music&ie=UTF8&qid=1479173565&sr=1-1&keywords=ロストロポーヴィチ+アルペジオーネ

ロストロポーヴィチは現代を代表するチェリストのひとりで、小澤征爾さんとも親交が深い方。ブリテンは作曲家としても有名で中学の音楽の授業などで「青少年のための管弦楽入門(パーセルの主題による変奏曲とフーガ)」を聴いたことを記憶している方も多いことでしょう。

歌曲王として知られるシューベルトはこの「アルペジョーネ・ソナタ」を作曲している当時、梅毒にかかっていたそうですが、美しくも深いこの作品を作るに際して、心の中にどのような思いが去来したのか、心の目の前にはどのような風景が拡がっていたのか、誠に興味深いです。

上記のアルバムはDeccaの制作で、シューベルト以外にもシューマン、ドビュッシーの曲が入っていますが、1968年のこの曲の録音が際だって優れていると思います。
ピアノの音には若干の疑問が無いでもないのですが、チェロの音に関しては僕はこれ以上素晴らしい録音物は聴いたことがありません。
色彩感だけでなく音場感も素晴らしく、正に眼前で演奏が行われ、作曲者や演奏者の思いが心の芯にまでしみ込んで行き、楽器の残響はリスニング空間いっぱいに拡がって行きます。
この曲、この演奏は晩秋の夜に聴くには最適かもしれません。

2016年04月15日

ACOUSTIC REVIVEによるPC-tripleC化

ここ1、2年で自宅のオーディオ・システムのケーブルをPC-tripleCを芯線にしたものにヴァージョン・アップして来ました。
数ヶ月おきに、まずライン・ケーブル、次いでスピーカー・ケーブル、そして先月は電源ケーブル、と順を追ってお願いしました。
これで電源BOX以降は全てPC-tripleC化したことになります。

それぞれの時点でヴァージョン・アップの効果はハッキリ出ましたが、今回の電源ケーブルのPC-tripleC化が、更なる周波数レンジの拡大、音場の拡大、透明感の増大、ニュアンスの増大などに貢献してくれました。
オーディオ・システムを使って音楽を聴いているのではなく、音響機材を一切使わず生で音楽を聴いているかのような感覚に陥ります。

全域の透明感が上がり、低音は沈み込みが更に深くなり、一番重要な中域は更にナチュラルでリアルになったために音楽の抑揚が今まで以上に再現され、ヒリヒリ感・チリチリ感が無いのに高音や倍音はどこまでも伸びて行きます。
音のピントがジャストで合っているのに優しい音で、良い意味で柔らかくて刺激感の無い音でありながら、凶暴な表現では凶暴な音になります。

圧倒的なSN比の良さのお陰で静寂から音楽が沸き上がり、ピアニシモからフォルテシモへ向かう吹き上がり感は半端ではありません。
これはまるで乗っている車の排気量が倍位になったようでもあり、静寂からトゥッティまで、今まで以上にストレス無くリニアに反応するので、生のオーケストラが目の前に存在するかのようでもあります。

音場はどこまでも澄み渡り、現物のスピーカーのサイズや位置を大きく超えて、今まで以上に上下、左右、前後に拡がるために、録音が良いCDを聴くとスピーカーの存在が消えます。

あまりにも気持ちの良い音なので、ついついアンプのボリュームを上げてしまいます。録音の良いCDでは弦の音がシルキーで、身も心も溶けてしまいそうです。

しかしながら人間の欲望は限りないもので、こうなると電源BOXの内部配線、ブレーカーから電源BOXまでのケーブルも全てPC-tripleC化したくなってしまいます。

この文章では単純に「PC-tripleC化」としていますが、確かに芯線のPC-tripleCは優れていますが、そのPC-tripleCを使ったケーブル全体の設計やそのためのノウハウが優れているからこそ、このような素晴らしい、感動的な音になるのだと思います。
これはある意味でDSDに似ているかもしれません。
DSDは確かに優れた器ですが、その器に入れる音楽そのもの、器に入れるまでの音質、作っている人たちの感性が揃って良くなければ、どんなに器が優れていても素晴らしい音にはなりません。

これらのケーブルの設計をなさったACOUSTIC REVIVEの社主・石黒謙さん、そしてスタッフの皆さんに感謝しています。
ありがとうございました。

2016年01月12日

「シェエラザード」について・各論2

「コンドラシン盤」(1979年)
この盤を聴いてロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団が大好きになりました。
名コンサート・マスター、ヘルマン・クレバースのヴァイオリン・ソロはとても繊細で瑞々しく、表情豊かで美しいですし、各奏者のソロも抜群に上手いです。
コンドラシンの音楽作りも抜群で、ダイナミクスの合わせ方、タイミングの取り方なども完璧。
フィリップス録音の素晴らしさ、ホール音響の素晴らしさ、広大な音場感にプラスして、1音1音に愛情があり、オーケストラ音色美の極致とも感じます。
第4楽章のリズムの合わせ方も素晴らしいですし、船が難破するシーンから静寂を迎えるところ(僕は嵐が去った後、朝日が差してくるように感じます)のダイナミクスと表現も完璧(ここの表現はコンドラシン盤とカラヤン盤が双璧)。
ズバリ、僕の一番の愛聴盤です。
この盤がSACDとしてリリースされることを切に願っています。

「クリヴィヌ盤」(1989年)
この曲のヴァイオリン・ソロは、演奏するオーケストラのコンサート・マスターが弾くのが一般的ですが、この盤ではソリストのジャン=ジャック・カントロフが弾いています。
多少オフっぽい音場感ですが、比較的新しい録音ですので、音質が素晴らしく、音色も柔らかくて自然です。
カントロフのソロも素晴らしく、音程も表現も第一級のものです。
第2楽章9分あたりでヴァイオリン・セクションの誰かが音を外していると思いますが、第4楽章のリズムはギリギリのところで踏ん張っていて破綻には至ってません。
クリヴィヌの指揮はどちらかと言えば全体的に穏やかな表現をしていますが、丁寧で美しい音楽作りを目指していると感じます。
かなり疲れがたまっていて、かつ「シェエラザード」を聴きたい時には、迷わずこの盤に手が伸びます。
自然で音質の良い盤であり、価格もリーズナブルです。

「ゲルギエフ盤」(2001年)
発売当時、その音質の良さと濃厚な表現で随分話題になった名盤です。
最初に聴いた時、上記のように表現の濃厚さが一番印象に残りましたが、今聴くと第1、第2楽章はさほど濃厚でもないように感じます。とは言え、他の盤よりかなりテンポが遅い第3楽章の美しさ、第4楽章の嵐の凶暴さは比類の無いものだと思います。
個人的には、中高域がわずかに突っ張って聞こえたり、その楽器配置のためか多少音場が狭く感じますので、音質が最高とは断言出来ませんが、セルゲイ・レヴェーチンによるヴァイオリン・ソロは音程、表現共に安定していて、安心して音楽に浸れます。
ただ、第4楽章の終了間近のヴァイオリン・ソロのロングトーンの部分で、バックの木管楽器との音程のわずかなズレが気になります。

これら以外のCDも持っていますが、印象の強い盤のみを今回は取り上げました。
全ての盤に思い入れがありますが、敢えて「無人島の1枚」に選ぶなら、コンドラシン盤でしょうか。

2016年01月11日

「シェエラザード」について・各論1

「アンセルメ盤」(1960年)
若い頃から聴いてきたこともあって、僕にはテンポも表現も極めて標準的に聞こえます。
オケの響きは多少薄いかもしれませんが、ノーマルなオーケストラ・サウンドで知情意のバランスが良好。Deccaの録音だけあって音に変な癖が無く自然。
ヴァイオリン・ソロはローラン・フニヴで、音程も表現も安定して聞こえます。第4楽章の5:30秒台のトランペットのリズムはあやしいけれど何とか持ちこたえています。
このブログを書くにあたり改めて聴いて、やはり第一級の名盤だと感じました。
昨年、エソテリックによりSACD化されましたが、残念ながら既に廃盤。

「カラヤン盤」(1967年)
ヴァイオリン・ソロはベルリン・フィルの第1コンサート・マスターだったミッシェル・シュヴァルベ。威厳としなやかさが同居し、驚異的な表現力のシュヴァルベのソロはとても素晴らしく、その他の各楽器のソロの上手さにも驚嘆せざるを得ません。
第1楽章4:57で木管がひっくり返っているのか飛び出していたり、第2楽章9:36あたりでヴァイオリン群の中の誰かがミスを犯していたり、第4楽章2:40、5:30秒台、6:15から約10秒間はリズム面でアンサンブルが破綻していたりして、カラヤンとベルリン・フィルにしてはツメが甘く感じますが、それでも全体的な合奏の素晴らしさ、表現の素晴らしさ、ベルリン・フィル特有のインタープレイの凄さは群を抜いていて感動的だと思います。
この録音からもカラヤンとベルリン・フィルの凄さは「神」だと実感出来ます。
尚、上記は既に廃盤になった国内盤(The Best 1000シリーズ)での印象で、後にOIBP化されたものは位相が合ってないように聞こえて個人的な好みにはほど遠いです。
それにしても、カラヤンとベルリン・フィルがDeccaとレコーディング契約をしていたら・・・、と思わずにはいられません。

「小澤征爾/BSO盤」(1977年)
カラヤンの弟子だった小澤征爾さんが当時の手兵・ボストン響と共に作り上げた名盤。
ヴァイオリン・ソロは言うに及ばず、各楽器のソロも上手い。
第1楽章の最初の音から楽器間のバランスが完璧であり、ヴァイオリン・ソロが出てくる直前の木管のデクレッシェンドの揃わせ方も完璧だと思います。
また、ジョゼフ・シルヴァースタインのヴァイオリン・ソロも音程、表現ともに素晴らしいと思います。
第4楽章7:30あたりだけはアンサンブルが破綻しているように聞こえますが、全体的なアンサンブルの凄さを鑑みるに、小澤さんや奏者の皆さんの耳の良さと音楽作りの丁寧さに驚嘆せざるを得ません。
ボストン交響楽団はアメリカのオーケストラの中で最もヨーロッパ的な音色を持つと言われているだけあって、極めてノーマルかつノーブルな演奏だと思います。
数ある小澤さんの名盤の中で一番好きなCDです。

2016年01月08日

「シェエラザード」について・総論

ベートーヴェンの「交響曲第9番」、ベルリオーズの「幻想交響曲」と並んで、リムスキー=コルサコフの交響組曲「シェエラザード」が大好きです。
全楽章に登場するヴァイオリン・ソロの他にも随所に様々な楽器のソロが登場して、オリエンタルなムード醸し出しているのがとても印象的で、コルサコフの色彩感溢れる優れたオーケストレーションと相まってとても素晴らしい曲です。

「シェエラザード」には、子供の頃から聴いてきた僕にとって定盤のアンセルメ盤は勿論、カラヤン盤、小澤征爾盤、コンドラシン盤、クリヴィヌ盤、ゲルギエフ盤など素晴らしい録音が綺羅星の如く揃っています。

個人的には第4楽章のリズムをどう扱い、どう合わせるか、船が難破する嵐のシーンの前から難破後の静寂に向けてどのように音楽を作って行くかなどで、オーケストラと指揮者の力量や表現力が試されると思っています。

余談ですが、1960年代後半にヒットした日本のある曲が「シェエラザード」の第2楽章のテーマのメロディと2小節ほど同じなので、初めて「シェエラザード」を聴いた時にのけぞってしまいました。

2015年10月21日

トラブル続き!?

8年前から使っていたユニバーサル・プレーヤーが不調で買い換えたことをつい先日書いたばかりですが、先週、今度はAVアンプ(映像を視聴する際に使うアンプ)が壊れてしまいました。
そのためブルーレイ・レコーダーから直接テレビに出力して視聴しましたが、自室の小型薄型テレビから出る音の酷さと言ったら・・・。
仕方なく、テレビのイヤフォン端子からブルートゥース・スピーカーのAUXインにつなげて使い始めました。
少しはマシになりましたが、結構ストレスであることには変わりありません。
ということで、このところ「トホホ・・・」が続いています。

2015年09月20日

驚異のアコリバ

自室で8年前から愛用しているユニバーサル・プレーヤーが昨年から不調になり、ディスク・トレイが一度ではオープンしないことが続いていました。
8年前とは異なり、現在のユニバーサル・プレーヤーはCD、CD-R、SACD、SACDマルチ、DVD、DVDオーディオ、ブルーレイ、ブルーレイ・オーディオなどが再生出来ます。

続きを読む "驚異のアコリバ" »

2015年09月14日

ACOUSTIC REVIVEという名の奇跡、再び

さだまさしのアルバム「風の軌跡」のレコーディングが終了し、いくつものテレビ収録、そのエディットやミックス・ダウンが順調に終了しましたので、ようやく精神的な余裕が出来ました。

続きを読む "ACOUSTIC REVIVEという名の奇跡、再び" »

2015年03月10日

争奪戦?!

本日発売のマイナー・レーベルの、とあるCDは売り切れ続出か?
その、「エソテリック」というオーディオ・ブランドが年に数回リリースするスーパー・オーディオCD(SACD)は通常のCDショップには置かれずにオーディオ・ショップのみの扱いだが、発売日前の予約と販売で、もしかするともう既に完売状態なのかもしれない。

続きを読む "争奪戦?!" »

2014年04月04日

オーディオ試行錯誤2

半球型の木片をインシュレーター代わりに使って成果が出たことを書きましたが、まだ思い通りの音は出ていませんでした。

アコースティックリヴァイヴ(関口機械販売)の掲示板を何気に読んでいると、HQ-4というヒッコリー・キューブにQR-8を貼って使うことが話題になっていました。
こうなると試してみたくて仕方が無くなって、早速、開発者の石黒さんに連絡を取り、試させて頂きました。

続きを読む "オーディオ試行錯誤2" »

2014年04月03日

オーディオ試行錯誤1

メイン・スピーカーの他にサブ・スピーカーも使っています。
そのサブ・スピーカーは既に生産完了になってしまったフォステクス製のフルレンジ・ユニットを、とあるスピーカー・ビルダーさんの高さ90cmのトールボーイ型エンクロージャーに入れたもの。
テレビの両脇に置き、主に映像視聴用として使用し、リラックスして音楽を聴く時にも使えたらという気持ちで導入したものでした。

続きを読む "オーディオ試行錯誤1" »

2014年03月05日

またまた驚いたこと

オーディオ関係のことを時折このブログで書いてきました。
昨夜、改めてACOUSTIC REVIVEのREM-8という電磁波を打ち消すオーディオ・グッズの威力に驚かされました。

続きを読む "またまた驚いたこと" »

2014年01月28日

もろもろ

先々週から始まったフジテレビ系「ミュージックフェア」収録のための準備、リハーサル(勿論、更に前から番組のスタッフの皆さんは準備されています)。
いよいよ本番収録が近づきました。

続きを読む "もろもろ" »

2011年08月08日

アルバム「Sada City」紹介

7月6日に発売したアルバム「Sada City」をご紹介頂いています。

ひとつは音楽之友社から出ている月刊「STEREO」8月号のレコード評にいつもお世話になっている音楽評論家の富澤一誠さんが書いてくださっています。

もうひとつは、こちらもいつもお世話になっているAcoustic Revive(関口機械販売)の石黒 謙さんがアコリバ掲示板に書いてくださっています。URLは下記
http://www.acoustic-revive.com/xoops/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=1358&forum=1

興味のある方は是非ご覧ください。
富澤一誠さん、石黒 謙さん、どうもありがとうございました。

2011年07月11日

癒しの音

最近のマイ・ブームは小型スピーカー。
購読している雑誌のひとつに音楽之友社の月刊「STEREO」というオーディオ誌があります。
昨年の7月号の特別付録にフォステクス製の6.5cmフルレンジのスピーカー・キットというのがありました(今年の7月号は8cm)。それを先日組み立て、市販のエンクロージャー(スピーカーの箱)に入れて使い始めました。勿論、アコリバグッズも動員して高音質化を図っています。DIY店で板材をカットしてもらってスピーカー・スタンドも自作しました。

続きを読む "癒しの音" »

2011年07月07日

オーディオ・ボード

久しぶりのオーディオネタです。
ご承知のようにオーディオは何をいじっても、何の機器を追加しても音は変わります。ただ、音は変わるけれど必ずしも良い(正しい)方向に向かうかどうかは分かりません。これがくせ者です。

続きを読む "オーディオ・ボード" »

2011年05月07日

影響を受けたCD その120

ドヴォルザーク/交響曲第8番
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団/指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3618505

ボヘミア的憂愁がある美しいメロディに満ちあふれたこの作品に名演は多いのですが、その中でも特にCDトレイに載せることが多いのはカラヤンとウィーン・フィルによるもの。ただし旧録音のデッカ盤の方です。
1950年代末から60年代にかけての飛ぶ鳥を落とす勢いのあったカラヤンを、しかも最良の音質で聴くことが出来るのはデッカ盤のCDだと思います。個人的にはカラヤンのデッカ盤は全て名演だと認識をしています。
壮年期のカラヤンの覇気とカリスマ性、ウィーン・フィルの美しい音色、そしてプロデューサーのジョン・カルショウらレコーディング・チームによるリアルで立体的な音響、これらが全て揃っているのがデッカ盤の特徴です。
今日の耳で聴いても、この50年も前の録音には驚かされます。
美の極致そのものです。
2010年にはエソテリックからSACD盤が発売され、極上の演奏と音質を楽しむことが出来るようになりました(残念ながら現在は生産完了)。

2011年04月14日

超優秀録音盤

いつもお世話になっている関口機械販売(Acoustic Revive)のブログで石黒謙さんが、超優秀録音盤のひとつとしてチキガリのアルバム「笑わなしゃーない」を紹介してくださいました。
いつもありがとうございます。

URLは
http://www.acoustic-revive.com/xoops/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=1109&forum=1

2011年02月09日

やった〜!!

書き込みをしない日が続きました。
今年に入り、まさしと曲作りのためにスタジオにこもってない日は、通常業務の他に、引っ越しの準備、引っ越し、後片付け(再セッティング)をやっていました。

続きを読む "やった〜!!" »

2010年12月16日

隠れたベストセラー?

近年、僕が行く先々のスタジオにかなりの確率で置いてあるのが「EX-AK1」という型番のビクターの激安CDコンポ。
レコーディング・スタジオにある何百万円、何千万円もするような機器だけではなく、一般の家庭で使われるような機器もエディットやミックス・ダウンの際には使用することによって、あらゆる状況をも想定した音作りは進められて行くことがあります。

続きを読む "隠れたベストセラー?" »

2010年09月27日

音には魂がある 3

「Stereo Sound」(ステレオサウンド社)という季刊のオーディオ雑誌があります。
現在書店に並んでいるNo.176に、オーディオ評論家であり、音楽業界の大先輩でもある菅野沖彦氏が「オーディオの両輪」というタイトルで巻頭言(P74)をお書きになっています。

続きを読む "音には魂がある 3" »

2010年09月26日

音には魂がある 2

先日書いた「ACスタビライザー RAS-14」を使い始めて一週間ほど経ちました。
練れてきたのか音が更なる進化・深化を遂げています。

続きを読む "音には魂がある 2" »

2010年09月20日

音には魂がある

音にも魂があると思っています。

チキガリのニュー・アルバム「笑わなしゃーない」のレコーディング、エディット、ミックス・ダウン、マスタリングが終わり、続けて5月にやった「まさしんぐWORLD2010」のレコーディング、エディット、ミックス・ダウンしたもののマスタリングをやり、更に続けて「北の国から2010 -遙かなる大地より〜螢のテーマ-」のミックス・ダウンが終わったのは9月6日のこと。
7日はエンジニアの鈴木智雄さんと待ち合わせて、群馬県の伊勢崎市に向かいました。

続きを読む "音には魂がある" »

2010年06月12日

予感 最後に

こうやって書いてきてみると案外収録に使った日にちが少ないように感じるかもしれませんが(もしかすると書いてない日にちもあるかもしれません)、この他にも膨大な時間を曲作りだけでなく、出来上がったの詞曲のチェック、本番の歌入れの数日前に実際にマイクの前で歌いながらやる歌詞とメロディのマッチング具合の確認、各種エディット、ミックス・ダウンなどに費やしていますので、毎日朝から深夜までの作業が続きました。
まさしを始め、あのような状況の中で実に皆よく最後まで頑張ったものだと思います。

続きを読む "予感 最後に" »

2010年06月11日

予感 3

“私は犬に叱られた”
3月下旬にまさしがスタジオ入りした時、「あのさ、今日ね、犬に叱られた夢を見てさ」と話し始めました。
それが実際の曲になったのですが、それに輪をかけるようなとんでもなく素晴らしい弦のアレンジを渡辺俊幸さんがしてくださいました。
3月27日にレイン・ソング・ギターを録り、弦のダビングは4月9日に、松原正樹さんのギターは4月10日、歌入れは4月12、13日にやり、ミックス・ダウンは4月23日にやりました。
13日にいったんまさしも僕も満足出来る歌入れが出来ました。まさしがコントロール・ルームに戻ってきそうになりましたが、ふと思い立ってスタジオのドアのところまで僕が走っていって、もう1テイク更にテンションが高いものをお願いしました。まさしは快く応じてくれ、その結果1テイクでは終わりませんでしたが、物凄い歌を録ることが出来ました。やはりこうしたその場の“ノリ”的な集中力というか、凝縮力は凄いものがあると再認識しました。

続きを読む "予感 3" »

2010年06月10日

予感 2

“つくだ煮の小魚”
まさしのライナーに詳しく書いてあると思いますが、20数年前、井伏鱒二さんがご存命だった時に、井伏先生の詩にメロディを付けさせていただくことになっていたもの。
まさしが曲作りに悩みに悩んだ今回のアルバムで、最初に作られた作品です。
この“つくだ煮の小魚”と“何もなかった”は3月4日に最初のレコーディング(収録)をしています。
この曲も「トゥリー・オブ・ライフ」を使って弾き語り風に作っていますが、実際には最初にギターを入れ、後に渡辺俊幸さんの弾くチェレスタを入れ、4月5日に歌を入れ、ミックス・ダウンは4月22日にやりました。
特にこの曲はギターと歌の響きの美しさが際だっていると思います。
当初はこれがアルバムの1曲目の候補でした。

続きを読む "予感 2" »

2010年06月09日

予感 1

ひとつ前の「ビートルズとベルリン・フィル」は、アルバム「予感」に対する僕にとっての総論のようなものですが、これからは各曲について少し触れたいと思います。
レコーディングに於ける様々な細かいことをお知りになりたくない場合は、どうぞパスしてください。

続きを読む "予感 1" »

2010年05月16日

オフ!

休みが取れたので、CDを聴いたり、DVDを観たり、かなりオカルトっぽいオーディオの実験をしたり・・・。

続きを読む "オフ!" »

2010年02月22日

SH-1010

昨秋のある日、エンジニアの鈴木智雄さんから「今夜、アコリバの石黒さんたちと飲むことになったので、いらっしゃいませんか?」と連絡を頂きました。
その夜、指定された乃木坂のとある沖縄料理店で鈴木さん、マスタリング・エンジニアの鈴江さん、アコリバの石黒さんたちと酒席を囲み、オーディオ話に大いに盛り上がりました。
その際、石黒さんから紹介された中のおひとりが、サエク・コマースの北澤社長でした。ひとしきり製品開発の苦労話、裏話に花が咲いた後、石黒さんは「北澤さん、八野さんに例のHDMIケーブル送って聴いてもらったら?!」と。

続きを読む "SH-1010" »

2009年11月26日

判断の難しさ

今年も残すこと1ヶ月余りとなりました。
僕の周りでも今年も様々なことが起き、通り過ぎ、またあるものは今も心の中に留まったままでいます。
「事件」と言ってもいいものもいくつもありました。
哀しいもの、辛いもの、嬉しいもの、印象的なものなど様々です。
これはきっと誰しも同じ事でしょう。

続きを読む "判断の難しさ" »

2009年11月13日

実体感と立体感 更なる進化!

先日、エンジニアの鈴木智雄さんが「水晶粒子」を4kg分けてくださいました。
その前に鈴木さんはご自分で、直接Acoustic Reviveの石黒さんから「水晶粒子」を分けてもらったものを使って、エアー・フローティング・ボード「RAF-48」の中に敷き詰め、劇的に音質が向上したそうです。
そして僕にも試して欲しいとのことで、送ってくださいました。
そんな経緯があって、拙宅でも先日の日曜日に休みが取れたためチャレンジしました。

続きを読む "実体感と立体感 更なる進化!" »

2009年10月25日

揺るぎない音像、澄み渡る音場、そして圧倒的なリアリティ

先日、Acoustic Reviveの石黒さんが「アコースティック・コンディショナー RWL-3」を3枚送ってくださいました。
これはオーディオ・ルームの音を調整するチューニング・ボード。
当方の環境ではオーディオ機材の裏にそのまま置けないため、先日来置く方法を考えて来ました。最終的に「RWL-3」をそれぞれ台に乗せることに決め、近所のホームセンターに行って、台を作るための木材を購入し、こちらの指定するサイズにカットしてもらいました。3つの台を組み立てた後、「RWL-3」をそれぞれの台に乗せ、いよいよ待ちに待った音出し。

続きを読む "揺るぎない音像、澄み渡る音場、そして圧倒的なリアリティ" »

2009年09月28日

反省するこの頃

世の中はマス(大衆)の力によって動いている。
技術がある程度成熟してくると、多くの製品は、その存在をかけた本質が優れているかではなく、「ユーザーにとっての利便性」、「ユーザーの一時的な好み」あるいは「広告展開」で評価されているように思えてならない。それは正しいことでもあるので、それに対して批判のみをしたい訳ではない。例えばユーザーの求める「利便性」を満たすべく企業側は努力するので、それによって技術は進歩するのだろう。
極論を言えば、売れたものが善であり、売れないものは悪だ。
ある知人の芸能ジャーナリストは「いいCDとは売れたCDのことだよ」と結果論を言う。
確かにそれは当然のこと。売れない人のCDはやがて作れなくなるのだ(勿論、僕や僕の仲間たちが関わっているCDだけが優れているなどとはこれっぽっちも思ってないし、近年ヒットした曲の中にも個人的にも評価するものはたくさんある)。

続きを読む "反省するこの頃" »

2009年09月25日

“Acoustic Revive”という名の奇跡

いつもレコーディング機材でお世話になっている関口機械販売(Acoustic Revive)の石黒謙さんから、電源タップ(RTP-6ultimate、RTP-4)、電源タップ用クォーツアンダーボード(TB-38)、そして左右ペアでスピーカー用クォーツアンダーボード(RST-38)が送られてきました。
前回送って戴いたエアー・フローティング・ボード(RAF-48)のあまりの素晴らしさに衝撃を受けたことは記憶に新しいこと(7月12日のブログに書いています)。

続きを読む "“Acoustic Revive”という名の奇跡" »

2009年09月09日

待ちに待った この日!

もう10年も前から待ちに待っているCDたちが2009年9月9日の今日、全世界で一斉に発売されました。
それはビートルズの全オリジナル・アルバムのリマスター。
数年前に「Love」が出てからというもの、リマスターを待ちこがれる思いが加速していました。というのは、「Love」ではかなりの音質向上が感じられたから。
今後、全世界で今回のリマスターがどのように評価されるのだろう。
これから数日間、興奮で眠れない日々を送るのかなぁ・・・。

2009年07月12日

さすがアコリヴァ・クォリティ!

久しぶりのオーディオ・ネタです。
日頃レコーディングの機材関係でお世話になっているアコースティック・リヴァイヴの石黒さんが、先日、新製品の“エアーフローティングボード RAF-48”を送ってくださいました。
これはCDプレーヤーやアンプなどの下に敷くための板なのですが、二重構造になっていて自転車のチューブのようなものを使って上板を浮かせるようになっています。

続きを読む "さすがアコリヴァ・クォリティ!" »

2009年02月10日

忘れてはいけないこと

昨日書いたばかりですが、レコーディングに使用する機材を提供してくださっている会社にAccuphaseさんがあります。自宅でも10年程前からAccuphaseさんのアンプを使っています。

続きを読む "忘れてはいけないこと" »

2009年02月09日

CD「FESTIVAL HALL 200」感想

前にも書いたと思いますが、レコーディングに使用する機材を提供してくださっているオーディオ・メーカーに「Accuphase(アキュフェーズ)」(日本が誇る高級オーディオ・メーカー)さんと「ACOUSTIC REVIVE」(各種ケーブルを含む驚異の音質改善グッズ・メーカー)さんがあります。いつもありがとうございます。
そのAcoustic Reviveの代表・石黒さんにCD「FESTIVAL HALL 200」 をお送りしたところ、次のようなメールを頂きました。許可を得ましたので、以下に記します。

続きを読む "CD「FESTIVAL HALL 200」感想" »

2009年02月01日

ハマっているもの

この2年程「円熟黒」と「エマニュエル・クリヴィヌ」にハマっています。

続きを読む "ハマっているもの" »

2009年01月31日

オリジナル・マスターの衝撃!

数年前にあのキング・クリムゾンの名盤「クリムゾン・キングの宮殿」のオリジナル・マスター・テープが発見され、そのテープを使用してリマスターされたCDが3年程前に発売になりました。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1411379

続きを読む "オリジナル・マスターの衝撃!" »

2009年01月15日

“タイムスリップ”が・・・

何度かこのブログにも登場なさっているYossyさんが、アコースティック・リヴァイヴさんの掲示板にチキガリのアルバム“タイムスリップ”のことをお書きになり、それにアコースティック・リヴァイヴ代表の石黒さんがコメントを書かれています。

お褒め頂いて嬉しいやら照れくさいやら・・・です。URLは下記。
http://www.acoustic-revive.com/xoops/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=377&forum=2

次回作は更に良くしないといけないですね、智雄さん、鈴江さん!!(勿論、チキガリのメンバーもですよ!!)

2009年01月14日

リファレンス・ディスク

一昨年の年末は仕事用Macのトラブルが多発しましたが、昨年後半は家族用のMacが相次いで2台壊れてしまいました。
結局1月2日にiMacを購入し、環境設定やらデータ移行などに時間を取られ、その合間をぬって自室のオーディオ・システムの調整に時間を費やしました。

続きを読む "リファレンス・ディスク" »

2008年10月12日

アルバム「Mist」のことが・・・

我々レコーディング・チームが日頃お世話になっている「Acoustic Revive」さんの掲示板に、先日このブログにコメントをくださったYossyさんがさだまさしのアルバム「Mist」についてお書きになったものやそれに対するコメントが出ています。
照れくさいような内容ですが、オーディオ・マニアの方やオーディオ・メーカーの方がどのように感じておられるかの一例として興味のある方はご覧になってください。

http://www.acoustic-revive.com/xoops/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=329&forum=2

2008年10月05日

驚きのチューン・アップ!

先日のチキガリのミックス・ダウンの時、お世話になっているAcoustic Reviveの石黒さんがお見えになりました。
Acoustic Reviveは伊勢崎にあるオーディオ・メーカー(ブランド)であり、その製品のいくつかをレコーディング用に無償で提供してくださっています。

続きを読む "驚きのチューン・アップ!" »

2008年05月16日

お気に入り その3 イヤフォン

仕事上スピーカーやヘッドフォン(イヤフォン)の存在は欠かせません。それによって音楽や音質を判断することになりますから、音楽をただ楽しめればそれでいいという訳ではありません。ですからどの機種を使うか選択する際にはシビアにならざるを得ないのです。
そういう中で2週間ほど前に買ったイヤフォンを手放せなくなってしまいました。

続きを読む "お気に入り その3 イヤフォン" »

2008年04月24日

スピーカーの重要性

少し前の「1枚のCDが世に出るまで」でスタジオにおけるモニター・スピーカーの重要性について書きました。しかしこのことは自宅や会社においても当てはまります。
1年程前に会社が現在のところに引っ越してきてからは、手狭のために試聴室がなくなってしまいました。ですから出来上がった音や映像のシビアなチェックは自宅の自分の部屋でやるしかありません。

続きを読む "スピーカーの重要性" »

2007年11月30日

オリコン垂石社長のブログで

このところ夜は外食が多く、今週月曜日は20数年来おつきあいさせて頂いているオリコンの垂石克哉社長と恵比寿のとある和食店に行きました。フリーフライト事業部の山下部長と共に3人で酒席を囲み、様々な話になりました。垂石社長は僕より3つ上、山下部長は2つ上の同世代ですから、共通の話題には事欠きません。

続きを読む "オリコン垂石社長のブログで" »

2007年03月25日

驚愕の事件

久々のオーディオネタです。
「Acoustic Revive」というブランドの電源ケーブル、ライン・ケーブル、水晶インシュレーターを3月初めから使っています。もう手放せなくなってしまいました。

続きを読む "驚愕の事件" »

2006年12月27日

月刊「STEREO」(音楽之友社刊) 2006年ベストディスク

音楽評論家の富澤一誠さんとオーディオ・ライターの鈴木 裕さんが、音楽之友社の月刊誌「STEREO」の1月号(12/20発売)で、さだまさしの「美しき日本の面影」を2006年のベストディスクの1枚として取り上げてくださっています。
富澤一誠さん、鈴木 裕さん、ありがとうございました。
興味のある方は是非ご覧ください。

2006年11月26日

スーパー・トゥイーター

久々のオーディオネタです。スピーカーの(エンクロージャーの)前面にサラン・ネットと呼ばれる通常は布などで出来ているカバーがあります。サラン・ネットを外す(外すことが出来ないものもあります)とスピーカーのユニットがひとつ或いは複数個現れます。

続きを読む "スーパー・トゥイーター" »

2006年10月27日

「美しき日本の面影」のCD評

音楽之友社が出している月刊「STEREO」の11月号(10/20発売)に、ラジオ・ディレクター兼音楽ライターの鈴木 裕さんが、「美しき日本の面影」のCD評を書いてくださっています(212頁)。

まさしを始め、全員で必死にやってきたことをきちんと評価して頂いて、嬉しくて、ありがたくて涙が出ました。
鈴木 裕さんを始め関係者の皆さん、ありがとうございました。

更なる高みに向けての次の一歩を踏み出す大きな励みにさせて頂きます。

2006年10月26日

レクスト西野正和さんのコラム、美しき日本の面影・通販、掲示板

知人のレクスト社長・西野正和さんのコラムで、高音質CDとして「美しき日本の面影」が紹介されています。
また、レクストさんの通信販売(レクストダイレクト)でも扱っていただいています。
掲示板でも書き込みをされている方がいらっしゃいます。
評価して頂いて嬉しいです。西野さん、ありがとうございます。

http://www.reqst.com/column.html

http://www.resonance-chip.com/cgi-bin/shopcgi/shop/goods_detail.cgi?CategoryID=000004&GoodsID=00000055

http://bbs1.kze.ne.jp/rcc/

2006年10月02日

リスナーの日々

スケジュールが変わって、ここ数日間はレコーディングのない平穏な日々でした。

最近はCDを聴くのが楽しくて仕方がありません。
3年前、自室の電源をブレーカーからダイレクトに引っ張った時に劇的に音が良くなったのですが、それに勝るとも劣らないのがレクストさんの新技術NS441Dです。

続きを読む "リスナーの日々" »

2006年08月30日

レクストの新技術「NS441D」

前にレクストというメーカーのオーディオ・グッズのことを書きましたが、この度またまたレクストがやってくれました。
この「NS441D」と命名されたものはCDソフトの音質改善技術です。
具体的にはCDプレーヤーやDAコンバーターなどをレクストに送って改造してもらうことになります。

続きを読む "レクストの新技術「NS441D」" »

2006年08月24日

最近聴いたCD 1

「有山麻衣子/幻のコンサート」
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1270807

続きを読む "最近聴いたCD 1" »

2006年07月03日

オーディオ関連あれこれ1

オーディオを趣味にしている人以外の方には、にわかに信じられないでしょうが、音が変わる(勿論、良い方にも悪い方にも)要素はかなり沢山あります。
高校生の頃から試行錯誤を繰り返してきて、しばらくご無沙汰していたのですが、7年ほど前にぶり返し、現在に至っています。

例えば家庭用のオーディオ機器の場合、スピーカー・ケーブル(アンプからスピーカーへのケーブル)や、ピンケーブル(CDプレーヤーなどからアンプへのケーブル)等を交換したり、スピーカーの置き方(テーブルや棚などに直接置くか、インシュレーター等を使うか、左右のスピーカーの距離や背後の壁からの距離をどれくらいにするか等、沢山あります)を変えると、音は様々に変化します。

レコーディングでも、様々なことを試みています。

続きを読む "オーディオ関連あれこれ1" »